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現代文学 完結 ショートショート
RH
時に、私は心に留めておきたいその瞬間を カメラに入れたくなる。 暗闇の街灯が包み込む金色の銀杏が 趣深く料亭の皿に華を与える。 街をゆく或る人の感情や寒さや また道端の蜘蛛の巣までも 写真の一切れによって 若しくはカメラを持つ手によって 切り取られるのである。 そこになんと言えばいいか、暫し私の感情を抉り取るものが映るのである。 一体これは冷たい銀杏の悪戯であろうか。
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文字数 175 最終更新日 2023.11.24 登録日 2023.11.24
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