3
件
ドンッ!
わたし篠崎若葉が信号待ちをしていたら、誰かに背中を押され、大通りに飛び出してしまったの。
車に轢かれそうになったところを命がけで助けてくれた男の子は、両親が雇ったわたしのボディガード、佐治斗真くんだった。
わたしには、ケガや病気を治すことのできる治癒能力がある。
そのせいで、今まで何度も命を狙われたり、誘拐されそうになってきた。
そのたびに引っ越しを繰り返してきたんだけど、これからは佐治くんのおかげで、転校せずに済むみたい。
学校からの帰り道、悪い人にあとをつけられ二人で逃げたとき、佐治くんにもヒミツがあるんじゃないかってわかったんだけど、どうしても教えてくれようとしなくて……。
文字数 52,164
最終更新日 2024.08.25
登録日 2024.07.25
中学入学直前の春休み、公園であたし佐倉遥香を助けてくれた、顔も名前もわからない男の子は、あたしの好みどストライクな声の持ち主だったの!
中学の入学式でその声の持ち主――逢坂祐樹先輩を見つけたあたしは、お近づきになるために生徒会に入ることにしたんだ。
「あのさあ遥香ちゃん……よかったら僕と付き合ってほしいんだけど」
生徒会活動初日の帰り道、あたしにそう言ってくれたのは、逢坂先輩――ではなく、彼の弟の爽太くん。
会ったばかりなのに、どうして?
不愛想な逢坂先輩とは対照的に、明るく誰にでもフレンドリーな爽太くん。
誰かを好きになるっていう気持ちがまだわからなくて、ちゃんと断ったのに、「僕がわからせてみせる」なんて言われちゃって。
本当は、爽太くんのことを好きになれれば幸せになれるのかもしれない。
そう思うのに、なぜか逢坂先輩のことが気になってしまう自分がいる。
あたしが好きなのは、先輩の『声』だけ。
好きとかそんなんじゃない。
ずっとそう思っていたのに、いつしか彼自身に惹かれる自分に気づいて――。
声からはじまる初恋のおはなしです。
「第1回きずな児童書大賞」応募作です。
文字数 51,369
最終更新日 2023.08.15
登録日 2023.07.26
わたし綾瀬結花は、中学生向けファッション誌『Honey Bee』の専属モデル。
ある日、大好きな少年マンガの最新刊を買いに本屋へ行ったら、人気メンズモデルの桜井洸くんに、超ダサい格好を見られちゃったの!
マネージャーさんに、「絶対ダメ」って口をすっぱくして言われていたのに。
「おねがい! ここで見たことは、絶対誰にも言わないで」って言ったら、
「言うことを聞いてくれたらいいけど?」って脅されて。
なにをさせられるんだろうって思っていたら、なぜか桜井くんと一緒にお仕事をすることになっちゃった。
どうして桜井くんみたいな人気者が、わたしなんかのことをかまうのか全然わからないよ。
そして、とある出来事がきっかけで桜井くんの過去を知ってしまい、そんな桜井くんの力になりたくて、ある人とモデル生命をかけた勝負することになったんだけど……。
いったいどうするつもりよ、わたし!
「第1回きずな児童書大賞」応募作です。
文字数 61,738
最終更新日 2023.08.01
登録日 2023.07.13
3
件