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ゲーマーの弟から半ば無理やり押しつけられた、大人気VRMMO『テイルズ・オンライン』をプレイする権利。
学業優秀でゲームなんてほとんど遊ばない姉だが、推薦入試で大学進学が決まっていたこともあり受け入れることにする。
チュートリアルの可愛いNPCからリリアという名前と金髪碧眼の見た目をあやかって、ゲーム初心者の姉は『テイルズ・オンライン』の世界に降り立つ。
選んだジョブは『テイマー』で、従える魔物はぷにぷにのスライム。
でも、テイマーは不人気ジョブ? 初期プレイヤー10万人のうちの1%しかテイマーを選んでいない?
魔物の中でもスライムは最弱? ずっと使い続けるプレイヤーはいない?
のんびり楽しむだけだから関係ないし、スライムが可愛いからいいでしょ。
そんな風に思っていても、チュートリアルNPCとそっくりで目立つ見た目がトラブルを呼び寄せる。
「もうむかついた。テイマーとスライムで、プレイヤーキラーって言うんだっけ? そいつらをぶっ飛ばす」
『ふふっ、お手伝いしますよ』
運営側と手を組んだ(?)初心者プレイヤーの成り上がりが、いま始まる。
文字数 227,815
最終更新日 2021.09.18
登録日 2020.09.02
御津代みつは。
稀代の口悪美少女でありながら、俺と同じ文芸部に所属する文学少女でもある。
理由はわからないが、御津代の悪口は俺にのみ向けられるようで、男子高校生の繊細な心は毎日のようにズタボロだ。
そんなある日、御津代のシャツのボタンが外れているのを目撃する。
一番上から数えると、五番目のボタン。
それを指摘したら御津代のなんの逆鱗に触れたのか、顔を真っ赤にして引きちぎったボタンを投げつけてきた。
これがキレる子どもたちかと嘆かわしく思っていると、どうやら外れたボタンには意味があったようで。
仕方ないから、ひねくれ毒舌文学少女の心のうちを解明してみることにしよう。
文字数 30,975
最終更新日 2020.08.15
登録日 2020.08.07
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