FIRE実践!本気で40歳代リタイアを実現するマネー&行動プラン…長期積立分散投資の重要性

 まずは年4~6%くらいの利回りを目指してみます。これでも15~20年も続ければ、相応の収益確保につながります。一定額を20年積み立てて、年4%相当の収益確保をしたものとして試算をすると、財産は積立元本の52.3%増になります。1000万円の元本が1500万円超になるなら、悪いペースではありません。

 そして、年4~6%くらいの運用利回りを狙うのであれば、国内外に分散投資をしたバランス型ファンド(インデックス投資)を積立購入するだけで、利回り獲得のチャンスが得られます。個別株の短期売買チャレンジ、レバレッジをかけてのFXや暗号資産トレード、不動産投資などに踏み切るのも選択肢ですが、まずはインデックス投資を行いつつ、資産の一部を振り向けていくことをおすすめします。

夢の40歳代リタイアをしたいなら、あきらめず挑戦しよう

 22歳から3年間は月3.0万円、25歳からは月6.0万円、30歳からは月12.0万円のペースで積み立て、年4.0%で回したとしたら、40歳時点での積立額は約2500万円です。

 ということは1億円を目指すなら、積立ペースを4倍にするか、運用利回りを18.5%まで高めるか、あるいはその組み合わせ、ということになります。年収の半分以上を貯める人はこのモデルの2~3倍以上は貯められるでしょうから、決して夢の実現は不可能ではありません。しかし高いハードルであることは事実です。

 さて、FIREの基本的な手法を説明してきましたが、チャレンジしてみたいと思うでしょうか。もし本気でやってみたいと思うなら、ぜひ早期リタイアを目指してみてください。そして、あなたがFIREを目指そうとするとき、そのチャレンジを笑う人があるでしょう。そうした雑音には負けずあきらめず、がんばってください。

 また、若くして数千万円を貯めていることについては、基本的には内緒にしておくことをオススメします。妬みやひがみの対象となるだけでなく、お金目当てで近づいてくる人がいたり、最悪の場合はあなたの財産をかすめ取ろうとする人がいるからです。

 拙著『日本版FIRE超入門』には、ここでは書き切れなかったFIREに向けて注意するべきポイント、FIRE実行後の留意点などもまとめています。よろしければ手に取ってみてください。

(文=山崎俊輔/フィナンシャル・ウィズダム代表)

●山崎俊輔/フィナンシャル・ウィズダム代表 ファイナンシャルプランナー

1972年生まれ。中央大学法律学部法律学科卒業。企業年金研究所、FP総研を経て独立。個人の資産運用や老後資産形成のアドバイスが得意分野。日経新聞電子版やYahoo!ニュースなど多数連載を持つ。月間PVは200万以上。