高収入で就活生に人気!コンサル業界の実態

基本的には成果主義の環境が多く、新卒時は400万円程度でも、20代後半で800万円、30歳で1000万円以上もらうことも珍しくありません。市場価値が高く、汎用性の高いキャリアだと転職市場でも見られており、転職がしやすい点もプラス材料です。

想像以上に泥くさい仕事も多い

一方デメリットは、

①想像以上に地味な業務が多い(デメリット)

イケてるイメージの強いコンサルティング業界ですが、実は想像以上に地味な仕事も多いことが特徴です。解決策を提案をする際には、地道なデータ収集や分析を行い、提案資料を作成する必要があります。

特に入社直後はこのようなデータ収集が業務の大半となります。コンサルタントにステップアップしてもデータ分析や資料作成はなくならず、「想像していたよりも事務作業が多い」と感じる人も多くいます。

②ハードワーク(残業)が当たり前(デメリット)

基本的には残業が多い環境が多いという特徴があります。配属されたプロジェクトにもよりますが、「深夜までの残業」も日常茶飯事、納期前には休日出社なんてことも珍しくありません。

③クライアント商売なので、泥くさい面も(デメリット)

また、コンサルタントは営業要素も強いため、顧客への接待もあります。実際はクライアント商売なので、ゴマをすったり、頭を下げたり、間に挟まれて利害を調整したり、相手の尻ぬぐいをしたり、といった泥くさい仕事が多くある、ということを知っておいたほうがよいと思います。

コンサルティング業界の代表企業には、世界的な戦略コンサルとして有名なマッキンゼー・アンド・カンパニーやボストンコンサルティンググループ(BCG)のほか、国内ではシンクタンク系の野村総合研究所、成長支援型のコンサルに強みを持つ船井総研ホールディングスなどがあります。

「会社四季報 業界地図」でイチオシの企業は、次の2社です。

M&Aキャピタルパートナーズ

平均年収は3000万円以上と国内上場企業の平均年収ランキング上位の常連。従業員172人。事業承継案件などの中小企業向けが中心で、近年M&Aの案件が増加している調剤薬局分野に強みを持っています。2016年にM&A助言会社のレコフを子会社化し、事業承継等の情報力を強化。新卒採用は行っておらず、金融業界での経験などが必要。

プロレド・パートナーズ

2008年設立、2018年に株式上場した、新興のコンサル。従業員104人。購買費用の適正化、バックオフィスの効率改善など、地道な業務改善を請け負う「ローコスト戦略」で成長。ここ数年、売り上げを急激に伸ばしている。新型コロナで企業のコスト削減ニーズが高まればさらに伸びる可能性がある。一般のコンサルは人件費に利益を上乗せする固定報酬型だが、同社は成果をクライアントが確認した時点で一定の報酬を受領する成果報酬型である点が特徴です。

コンサルティング業界に関してポイントをまとめると、次のようになります。

■コンサルティング業界とは「クライアント(顧客)に儲けさせるために、課題を明らかにして解決策を提案・実行支援する業界」を指す。
■コンサルの分類としては大きく「ビジネスコンサル」と「ITコンサル」がある。
■業界動向として2021年度は「晴れ(市場は堅調に拡大傾向)」。
■業界の平均年収は全業界トップの1359万円。
■業界で働くメリットは「早く成長できて、給料面のステータスが高く、転職にも有利」。
■業界で働くデメリットは「意外に地道で、ハードワーク」。

これから就活、転職活動をする方はこれらの業界解説情報を基に、志望動機、入社後のキャリアプランも作成してみてください。

さらに詳しい情報が知りたいという方は『会社四季報 業界地図』に、企業ごとの売り上げ、利益、競合関係といった情報も解説付きで詳しく載っているので、業界の全容を把握するには役立つと思います。

『会社四季報 業界地図2021年版』のコンサルティング業界地図(抜粋)。これ以外にも、話題の業界から、ニッチな業界、重厚長大の業界まで、全173業界が網羅されている