あなたの周りにこんな上司はいないでしょうか。
まだ話が続いている時に、自分の考えを話して遮ったりする上司。
また、相手の言っていることに興味を示さず、より自分にとって興味の持てる話に変えてしまう上司。
話題にのぼっていることに関して相手が自分と違う意見を持っていると感じた時、必要以上に身構えて敵対的な態度になっている上司。
人の話をよく聞くことは人間関係を築き、維持し、深めるうえで絶対に必要なことです。話を熱心に聞けば、その人のことを気にかけ、大事にしていること、人間関係を保ちたいと思っていることが伝わります。
また、話をよく聞いていれば、それだけ重要な情報、アイデアが手に入りやすくなります。
あなたがもし管理職で、部下に「この人は話を聞く気がないな」と思われたら、なにか良いアイデアがあっても伝えようとはしないし、役立つ提案もしないでしょう。
では、どうすれば人の話をよく聞くことができるようになるのでしょうか。場所、文化に関係なく、重要なことが1つあります。
それは、聞く態勢を完璧に整える、ということです。
相手に対する質問などは事前にすべて用意しておき、そこでなにを話題にするかも事前に全部考えておきます。
自分のなにもかもを目の前にいる人の方に向けなくてはいけないので、それを妨げるものはすべて排除し、一切、目に入らないようにするのも良いでしょう。
たとえば、携帯電話などはそばに置かない。とにかく関係のない情報ができるだけ入らない工夫をすべきです。そうしたうえで、すべての注意を相手の話に向けます。
話をよく聞くというのは、ただ受け身で聞いていれば良いという意味ではありません。相手のどこが自分と同じで、どこが自分と違っているかを見極められるよう、能動的に聞くことも大切です。
話を聞く時にしっかりと相手の目を見ることも大事です。話されている内容を理解しようと努めるのと同時に、相手の感情の変化にも注意を向けるとより良いでしょう。
大事なのは、まず自分がどういう態度を取っているかを正しく知ること。自分の欠点をよく知り、その克服に努めなくてはいけません。
人の話に割って入りたい衝動にかられても、それをこらえる。すぐにでも話し始めたくなっても、相手が考えをすべて言い終わるまでは待つように努力をする。しばらく続けていると、自分の衝動を抑えることが当たり前だと感じられるようになります。
そうなれば、常に緊張して、自分の態度を監視する必要もなくなってくるはずです。相手の話が終わるまで辛抱強く待つのがごく当たり前のことになるのがベストです。
どうしても自分が話したくなってしまう人、他人の話に割り込みたい衝動といつも闘っているような人は、逆に意識して相手に「あなたはどう思いますか」と質問をするよう心がけてみましょう。
特に人の上に立つ人にとって、それは大事な心がけです。自分が話すのではなく、謙虚な態度で他人に質問をすることを大切にしてください。