43歳で肌をキレイに保つ人が決してやらない事

皆さんはどのように洗顔していますか?(写真:xiangtao / PIXTA)

ずっと、写真を撮られるのが苦手でした。それは周りの友達と比べて、自分の肌に自信がなかったから。私の若いころの写真は、本当に2、3枚しかないんです。極度の乾燥肌でツヤがなく、毛穴はパカーンと開いていたし、頬には太田母斑(青アザ)。肌がコンプレックスで、カバーしたい一心でファンデーションも厚塗りでした。カメラを向けられたらいつも、そっとフレームアウトするのが習慣でした。

いま私のもとには、たくさんの方から肌についてのお悩みが毎日寄せられています。私が主宰するトータルビューティサロンのお客様だけでなく、雑誌の読者、SNSのフォロワーの方々……。「毛穴が目立って恥ずかしい」「吹き出ものが治らない」「乾燥でカピカピする」「シワやたるみにどう対処していいかわからない」。

肌コンプレックス解消のきっかけは?

そのお悩み、痛いほどわかります。私もまったく同じ悩みを抱き続けてきたから。20代のころ、肌をほめられたことは一度もありませんでした。だけど43歳となったいまの肌は、人生で一番キレイです。拙著『一週間であなたの肌は変わります 大人の美肌学習帳』にも詳しく書きましたが、今回はここに至るまでの長い試行錯誤の日々から編み出した、“私なりの”スキンケアメソッドについて、お話ししようと思います。

石井美保さんが考案した”スキンケアメソッド”とは? 写真は石井さんご本人

肌コンプレックス解消のきっかけは、20代の終わりに美容好きが高じてまつげエクステのサロンをオープンしたことでした。それまで私は、ファンデーションを厚塗りしていたぶん、落とすときは洗浄力の高いオイルクレンジングでゴシゴシと洗い、熱いシャワーでザーッと流していました。

でも、まつげエクステをつけていると、そんなハードな落とし方はできません。そこでオイルクレンジングをやめ、エクステが取れないようにそーっと洗うようにしたところ、急激に肌が乾きにくくなり、みるみるうちにくすみが改善、ツヤまで出てきたのです。

肌のコンプレックスを解消したくて、高価な化粧品をそろえ、あらゆる手段を試してきた私が、唯一見直していなかったのが、洗顔とクレンジングという「落とす」工程。ハッとしました。「このゴシゴシこする洗い方や熱いシャワーの刺激が肌を傷めている?」。

すぐさま、習慣となっていた3つの洗いグセを改めました。「洗浄力の高いオイルクレンジングをやめ、肌によりマイルドなミルククレンジングに変える(ファンデーションも落ちにくいものは使わない)」「熱いシャワーで流すのをやめ、冷たくない程度の水をすくって肌にあてるだけにする」「クレンジングはゆっくりやさしくなじませる、洗顔はたっぷりの泡をクッションにして肌を押すように洗う」を実践しました。

すると、肌がみるみるキレイになっていくのを実感。こうして、私が提唱する「摩擦ゼロ洗顔」が生まれました。

無意識に肌をこすっている

長年、サロンのお客様や雑誌の読者の方に肌カウンセリングを行ってきました。肌を見て、触れてチェック、水分油分値を測定し、お手入れの見直しを提案します。その数、のべ1500人以上。驚くことに、ほとんど全員が洗顔で肌をこすり、傷めていたのです。

洗顔だけではありません。すすぐとき、タオルでふくとき、スキンケアをなじませるとき、日焼け止めを塗るとき。私たちは無意識に肌をこすっています。ではなぜ、こするといけないのか?

こすること、それは肌にとって“刺激”です。この刺激で肌の表皮のバリア機能が弱まり、うるおいを保てなくなります。肌内部には炎症を引き起こし、シミ、シワ、たるみなどのエイジングサインが出現。また、刺激から守ろうとして肌が必要以上に分厚く、硬くなることで、毛穴が開いたまま閉じられなくなり、どんどん目立つように。