友達0のコミュ障が「一人」で稼げるようになったぼっち仕事術

マジメなのに「無駄な努力」ばかりする残念な人に必要な視点

「会社の人間関係が苦手だ」「誰かといると、それだけで疲れてしまう」「面倒な人に関わりたくない」「会社に頼らず、一人で稼ぎたい」――そう考えつつもずっと我慢し続けている、いわゆる「コミュ障」さんは少なくありません。そうした方々に向けて、コミュ障でもぼっちでも、無理せず一人でも稼げるようになる技術「ぼっち仕事術」を指南します。

この連載をまとめ、大幅に加筆・改稿した、ビジネス書『友達0のコミュ障が「一人」で稼げるようになったぼっち仕事術』(末岐碧衣)が、アルファポリスより好評発売中です。

がんばりすぎて燃え尽きてない?

コミュ障にもいろいろな人がいると思うのですが、コミュニケーションが苦手で不器用なぶん、真面目で努力家なタイプが多いように感じます。そして、そういう人はがんばりまくって燃え尽きやすい……

がんばりまくったとしても、結果が良ければそうはなりません。がんばってがんばって、心身の健康も顧みずにがんばりまくったにもかかわらず、それでも上手くいかないから燃え尽きてしまい、仕事やプライベート、そして生きることそのものにさえ、意欲を失ってしまうのです。

要領のいい人はちょっとがんばって上手くいかなかったら、途中でやめたり、軌道修正できたりします。それに対して、不器用なコミュ障は人に相談しないし、自分で自分にプレッシャーをかけまくって、燃え尽きるまでやり続けがち。

でも、三日坊主でやめようが死んでしまうまで続けようが、そもそもがんばる方向が間違っていたら、結果には繋がらないんですよね。早くやめたほうが賢い場合はたくさんあるんですが、コミュ障はこの「やめる判断」がとても苦手なように思います。

今回は、「キミキミそっちじゃないよ」と教えてくれる人が近くにいないコミュ障が、人生を無駄にしないための方法をご紹介させていただきます。

がんばりでは差別化できない

わたしは会社勤めしていたころ、出世したいと思っていました。で、優秀な同期の人たちと差をつけるためには、とにかく人よりがんばることしかできないと考え、それこそ馬車馬のように働きまくっていました。

ですが、この方法は上手くいきませんでした。なぜなら、他の優秀な同期の人たちもみんな馬車馬のように働きまくっていたから。

自分より能力の高い人に同じように馬車馬ブーストされたら、もう勝てないんですよね。結局、わたしは会社では頭ひとつ出ることもできないまま、代償としてうつを患い、心身ともにボロクソになって会社を辞めました。

そんなわたしが上手くいき始めたのは、会社を辞めた後のこと。ひとりになって、誰も自分を気にせず、自分も他人を気にしないで済む環境に身を置いたからです。

それまでは、オフィスで働いていて人目があったから「能力ないし、いまがんばってることが成果につながるかもわからない。じゃあ、上手くいかなかった時のために、せめて限界までがんばる姿くらい見せとかなきゃヤバい」と思っていました。つまり、ずっと他人の評価ばかりを気にしていたのです。

わたしは人一倍、人目を気にするタイプです。他人の表情・発言・仕草・小さな変化に気を取られ、「悪いことしたのかな」「何か失敗したのかな」と考えてしまったりします。そのせいもあると思うんですが、とても無理をしてがんばり、がんばっている姿を見せていました。

でも、成果も出ない、誰にも気づいてすらもらえないという場合、本当にそのエネルギーと時間は無駄なんですよね。わたしは、ひとりで働くようになるまで、そのことに気づけませんでした。

「毎日がんばる」だけじゃ上手くいかない

がんばるというプロセスにはあまり意味がない、やっぱり結果が大事。そうだとして、どんなふうにがんばれば、結果を出せるのでしょうか。

有名なブロガー・YouTuberなどが「毎日更新するのなんて当たり前」「好きだから辛くはない」といったようなことを主張していたりします。そして、そういう人たちって、実際に毎日更新を年単位で継続されていたりします。

わたしは彼らのそういうキラキラした姿を見て、「よし、自分も毎日更新して有名になるぞ! がんばるぞ!」って勘違いした時期がありました。それで、ブログを毎日10本ずつ朝から晩まで書いて更新していたのですが、その頃の記事って読み返すととにかく不快(気分が落ち込んで辛いとか、嫌なことがあったとか)で、読めたもんじゃないんですよね。

この例えが良いかどうかわからないのですが、私のやっていたことは、毎日道端の石ころの写真をアップし続ける行為と変わりないと感じます。むしろ、不快ではないぶん、石ころの写真の方がマシかもしれません。
当然、アクセス数なんか伸びるわけないんです。もちろん、自分では道端の石ころよりももっと価値あるものを提供しているつもりで書いていたんですが……

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プロフィール

末岐碧衣
末岐碧衣

コミュ障で友達0人のシステムエンジニア。早稲田大学理工学部卒業。新卒でITコンサルティング企業に入社したものの、コミュ障が爆発し、人間関係が崩壊する。うつにより休職した後は、コミュ障の自覚を持ち、チームプレイを避けて一人でできる仕事に専念するようになる。2015年フリーランスとして独立。一度も営業せず、独立前の年収3倍を達成。

著書

友達0のコミュ障が「一人」で稼げるようになったぼっち仕事術

友達0のコミュ障が「一人」で稼げるようになったぼっち仕事術

末岐碧衣 /
「コミュ障」で「友達が0人」という、社会にうまく適応できない著者が、多くの...
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