私はよく若い社会人から相談のDMをいただく。その中で、ちょうど20代半ばから30代はじめの人にだけ、圧倒的に数が見られる相談がある。
それは「頑張り続けることができない」。
その相談の背景をよくよく掘り返すと、DMの送り主たちがこの悩みを抱いたのは、おおよそ学生の頃からだったりする。学生の頃から、自分は何かを長期的に頑張ることや苦難に立ち向かうことが苦手だというのだ。
その学生の頃からの悩みを持って、送り主たちは「どうしても頑張れない」「やる気はあるのに頓挫してしまう」「毎日がつらい」「目標を掲げるのが苦しい」と日々苦悩している。
今回は、そのお悩みを解決する一つのヒントを皆さんに授けたい。
おそらくいないと思うが、思い出せない人のために桃太郎の話をおさらいしよう。
※以下、私の記憶が曖昧です。微妙に思い出せないところは……とりあえず、ちょっと勢いで補填しながら雰囲気でおさらいします。
むかーしむかし、とあるところに、お爺さんとお婆さんがおりました。
ある日、お爺さんが山に芝刈りに、お婆さんが川に洗濯をしに行きました。
お婆さんがなんやかんやで、川から流れてきた桃を家に持ち帰り、お爺さんがてんやわんやで、桃を真っ二つに割ります。落ち着いて考えるとそんなデカい桃を前に「とりあえず割ってみっか」と動き出す高齢のお爺さんの行動力も驚きです。まるで老いを知りません。しかし、そこは置いておきましょう。
桃から生まれた桃太郎は、「仮に俺がドリアンから生まれたら、俺はドリアン太郎だったのか……よかった……桃で」とか安堵しながらすくすくと育ち、鬼退治に行くことを決めました。
道中、桃太郎はお供の仲間を3匹見つけます。イヌ、サル、キジです。
3匹をさすがに働き方改革真っ盛りのこの社会で、無償で働かせるわけにもいかず、桃太郎はきび団子を渡します。
きび団子を渡された3匹は、当初満足しますが、道中鬼ヶ島に近づくにつれ過酷さを増し飽きてくる旅路に不平不満を漏らします。
見かねた桃太郎は、イヌ、サル、キジにそれぞれ、好きなものを与えました。高級ドッグフード、めちゃくちゃ可愛い雌のサルの写真集、そしてキジの推しのライブチケット、しかも東京ドーム公演S席です。
それらをもらった3匹は、士気が上がり、鬼退治を完遂します。
…………………………そんな感じの話だった気がする。