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現代文学 完結 ショートショート
黒板かホワイトボードか、何か激突した後があったから 「一体何があったのかな」とチョークまでどうにかなって、ひっくり返ったところを観たら、後ろから何かと修理を頼まれた人たちが物音立て、やいやい入ってきた。とりあえずは 「鹿、鹿」  あっちの方では熊から人まで聞こえた。扉の上を確認して、何もないので足元には、ここに水色のチョークが粉砕されていた。 「またいた。または、鹿と踏んだ」  左も右も来ていないので、振り返って目だけ入って、 「なにがいたって」
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文字数 2,151 最終更新日 2025.01.17 登録日 2025.01.17
現代文学 完結 ショートショート
 あまり舟が好きでもないので漂着した。ここにいるしかない──嘘で、半分に割れた。     多いと漢字を書いて、舟は二艘になる。泳げないのでは意味は無い。丁重に葬り去る時間が古京には存在していたのに。知らないここではどうでもいい。誰が観ていなくてもそれをやりなさいと母から言われて来たけれど、誰も観ていないのだから──今の気持ちではやりがいがない。槍やれば、魚や海驢や、若芽くらいは褒めるのだろうか。  
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文字数 1,444 最終更新日 2025.01.17 登録日 2025.01.17
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