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ある山奥のさらにずっとけもの道を抜けたところに、魂替(たまがえ)の主と言われる神様がいるという噂がある。実際に奉られている場所へ行ってみると、それは普通の祠といったところ。そもそも現地の人々にその話を聞いても、魂替の主などと言われるものは知らないと言う。ではあの建物は何なのか聞くと、大昔に禁足地として扱われ、恐れ多いものとして奉られていたものだと言う。それは農作物の豊作を祈るものであり、魂替などとは関係なく、そもそも100年以上前から禁足地でもなくなっており、現在は誰も管理はしていないという。では何故このような噂が生まれたのか。また本当にそんな神が存在するのだろうか。これはその主と二人の大学生が会ったことによって始まる、男女6人の20年に渡る物語である。
文字数 8,522
最終更新日 2020.08.18
登録日 2020.08.11
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