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死ぬ間際になって、
私の全てを遺そうだなんて
なんて欲張りなのでしょうか。
溢れ出る大量の血。
戦友が私を抱え上げる。
一言も言葉を交わすことはなかった。
けれども、幾度となく交えた戦い。
お互いの思いは分かり切っている。
だからこそ、遺して欲しい。
私の生きてきた証を。
死んでいった私たちの思いを。
これは私、冬花のお話。
この結末にたどり着くまでのお話。
登録日 2020.06.27
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