月都七綺

相沢歌子（カコ）、小学五年生。ある日、祖母の遺品である古い本を開いたら、まばゆい光りに包まれて──。 目を開けたら、児童書の中へ入ってしまっていた。 でもここは、主人公の消えた物語。結末がバッドエンドに変わってしまうのを防がなければ、元の世界へは戻れないらしい。 同じように迷い込んだ中学一年生の本条未來（ミライ）と小学六年生の今野麻弥（マヤ）。三人は物語をハッピーエンドへ導く守護人【モノガタリ・ガーディアン】として選ばれたのだ。 カコは物語を無事終わらせて、元の世界へ帰ることができるのか⁉︎ 表紙:ヒゴロ様のAI フリーイラストよりお借りしています。

『はっきりとした意識の中で見る夢』 クラスメイトは、たしかにそう言った。 周囲の期待の圧から解放されたくて、学校の屋上から空を飛びたいと思っている優等生の直江梵（なおえそよぎ）。 担任である日南菫（ひなみすみれ）の死がきっかけで、三ヶ月半前にタイムリープしてしまう。それから不思議な夢を見るようになり、ある少女と出会った。 夢であって、夢でない。 夢の中で現実が起こっている。 彼女は、実在する人なのか。 夢と現実が交差する中、夢と現実の狭間が曖昧になっていく。 『脳と体の意識が別のところにあって、いずれ幻想から戻れなくなる』 夢の世界を通して、梵はなにを得てどんな選択をするのか。 「世界が……壊れていく……」 そして、彼女と出会った意味を知り、すべてがあきらかになる真実が──。 ※表紙:蒼崎様のフリーアイコンよりお借りしてます。