麻布十番の三叉路に、夜な夜な現れる古民家がある。
彼らは江戸より前からこの世に住み、人に紛れて毎日を楽しんでいた。
しかし、そんな彼らも長くこの世に居過ぎたせいか、 少々人の世にも飽きてきた。
そんなときに見つけた新しい楽しみ。
【人】ではなく、【霊】を相手にすることだった。
彷徨える霊の恨みをきれいさっぱり取り祓うかわりに 死に樣を話してくれと。
それを肴に話に花を咲かせたい。
新しい遊戯を発見した彼らが出会う【霊】とはいかなるものか。
文字数 97,888
最終更新日 2019.12.31
登録日 2019.12.26