きりんとう

星野誠はヨガにハマっていた。 ある日いつものように瞑想していると、目の前にゲームのようなテキストが現れた。 『並行世界に移動しますか？』 それは星野誠の人生が、大きく変わり始める合図だった。

守田ススムは突如、謎の少女に出会う。 不思議な彼女と出会い、時が流れるうちに、世界が自分の思っていたものではないことに気がつき始める。 人という存在が繰り広げる、色彩と繋がりの物語。

頭に浮かぶ謎の数字。 その数字が0になったとき、身の回りの何かが壊れる。 数字が大きければ大きいほど壊れてしまうものが大きいことに気がついた貝原は、世界の破滅を止めようとあがく。

生物の図鑑を読んで夏休み過ごしていた俺は、突如宇宙人に頭を侵略された。 謎の宇宙人と、奇妙な運命を託された俺の、奇天烈物語。

大衆は愚かだ。 特に文明における大衆の愚かさは、反射で生きる虫よりも愚かだ。 この愚かさは何故か。 責任転嫁による思考停止だ。 文明における人間は人間に囲まれているが故に、自分の決断を自分で考えずに、周りの人間に委ねる傾向がある。 いや、安直に考えた結果、無批判に多数決の原理を信じ、周りの人間に委ねる。 多くがこの傾向を持つ場合、大変だ。 たちまち集団は烏合の集の化し、先人達が発明した科学兵器を持つ、反射よりも愚かな意思決定を行う。 そんな中、己の理性で思考し、大衆に立ち向かう者達がいた。

持つものが持たざるものから搾取する。 この世界ではそれが当たり前だった。 ステータスと呼ばれるもので管理される人々は、生まれながらに選別され、差別された。 錦野コーキは最下層の生まれであったが、古代から続く鬼の血を受け継ぐものだった。

物心ついた頃から孤児で、路地裏暮らしのティム。 賢者の使いを自称する、喋る黒猫、ロロ。 大都市ロマニアでは、政府ロマニアと反政府ミラノの武力衝突が勃発し、人々は恐怖の真っ只中だった。 大都市の路地裏で、政府も反政府も敵に回して、最後に二人は何を思うか。 「古代都市ナポリって知ってるか？俺たちは路地裏ナポリだ。」

花というのは、枯れるにもかかわらず咲いている。 美しく咲いた時には、いつか散ることが決まっているのに。 人間は、他の動物よりも未来をよく考えたので繁栄したのに、そんな散りゆく花に魅せられる。 今度の花は、永遠だと信じて。

この世界に生きる意味を考え続ける青年、天才パズラー南雲ヨウスケ。 競技人口は少ないが、国中からパズルを愛する者達があつまるキングオブパズルという大会で、3年連続優勝している、天才パズルプレーヤーの南雲は、人生というパズルに飽き始めていた。 疑問を途中で捨てず、安直な答えに逃げず、ひたすらに真実を求め続けた。 正解への道かと思ったら行き止まり。 そんなことを繰り返す男の物語。