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「もうすぐ死ぬから」  そう言い放ったウェルトは、主人公であるリードを守ってあっさりと死んでいった。寿命で。 ——ウェルト・プロッシモは『最強』だ。  10人いれば10人そう答えるだろう『最強の』異能を持つ彼女は過去を知り未来を視ることができる。  しかし、『最強』に育てられたリード・プロッシモの異能は、危険を感じると稀に知らせてくれるだけの『最弱』だった。だけど、『最強』の彼女はリードにこう囁いた。 「君の異能は、覚醒する」「君は私を越える」 と。  彼女の予言通り、リードの異能は覚醒し【世界図書館】という世界中にある全ての本が収められた図書館を手に入れた。そこにある本は、魔導書も例外ではない。  魔導書によって魔法が使えるようになったリードは、必ず英雄になると誓い街へ出た。  これは、何度挫けそうになっても立ち上がり続けるリードの、泥だらけの英雄譚。  少年は英雄への道を駆け上がる。
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文字数 14,572 最終更新日 2020.06.17 登録日 2020.06.15
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