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黒川は悩んでいた。
演劇部で脚本担当であるが為、次の演目を書かなければならない。
桃から生まれる少年と、竹から生まれる少女のラブコメは微妙な出来だった。
人魚が竜宮城に迷い混む話もイマイチ。
この間の恩返しに来た鶴と雪女の修羅場モノはなかなかの評判であった。正直解せぬ。
……はっきり言ってもうネタが無い。
いや、この世界にウケる物語が尽きてしまった。
何故ならばーーー
「……こんな、魔法も勇者も魔王もチートも存在する異世界でそれ以上の描写が書けるかあああああ!!!」
文字数 264
最終更新日 2018.08.18
登録日 2018.08.18
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