1
件
天下泰平の時代、江戸。
旗本十一男、榊原謎時(さかきばらのなぞとき)は密室の城で起こった大名殺人事件の検分をするため、幼馴染の女忍者あおばをお供に来栖国へと向かった。
来栖国にて待ち受けていたのは、いかにも胡散臭い四人の容疑者たち。
――茶屋の娘、おみつ。
――浪人、笹木小四郎。
――巫女、やちよ婆。
――流れ仏僧、赤龍法師。
呪いか祟りに殺されたと噂される密室大名殺人事件を、謎時は解き明かさねばならないのだが――ひとつ、問題があった。
この榊原謎時、いかにも謎が解けそうな名前とは裏腹に、謎解きなんてまったくしたことがないぼんくらの昼行燈なのである。
文字数 110,006
最終更新日 2023.08.07
登録日 2023.08.05
1
件