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その日、クロエは庭にて意気揚々と雑草を掻き集めている夫を、自室の窓からそっと見つめていた。
(ああ、『雑草』なんていってはいけないのだった)
雑草、と口を滑らせた数年前。切々とその草の効能を日が落ちるまで聞かされたものだった。はあ、とため息をついてクロエは瞳を閉じた。そしてひと月前の初夜の出来事を思い出してますます気持ちが滅入るのだった。………分かっていた、こうなってしまう結婚生活などーー。けれど領地での日々は彼女の思った以上に退屈かつ苦痛なものであったのだ。
(2018/2/6~更新再開します。タグR18設定ですが、まだまだそう言う描写はない予定です。よろしくお願いします)
文字数 10,819
最終更新日 2020.03.03
登録日 2016.07.16
朝日に濡れた、神社から見下ろすこの瑞々しい景色を、はるか昔にも同じように見た。
あの日、私は貴女にはまだ出会っていなくて、まだ痛みを知らない子供だった。
隣にいた君の想いにも気付かぬままで、ずっと同じような日が続いて行くと信じて疑わなかった。
だから今、2回目の生を巡っているこの身体に誓っている。
私の想いなんてどうだっていい。
貴女を、私は救いに来たよ。
文字数 6,600
最終更新日 2018.04.07
登録日 2018.03.20
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