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昔、人族と竜族は争いを繰り広げていた。
何百年と続く両者の争いは、ある日を境に終戦へと向かった。
それは、竜族の皇女が人と恋に落ちたのだ。
両者は争いを収め、人と竜は融和の道を進んでいく。
それから五百年、人と竜が治める国、ドラゴニューム帝国の端にある小さな村で、一人の少年が星が落ちるのを見た。
それから十年、奴隷となった少年は再び星を見た。
その星はとても美しい竜の女の子だった。
竜の女の子は、倒れる少年に手を差し伸べながら問いかける。
「妾はエレノア。お主、名はなんという?」
差し出された手を取った少年は、少女の笑顔に見惚れながら答えた。
「僕は……ルクスだ」
「よろしくの、妾の婿殿」
この物語は奴隷の少年ルクスと竜の姫エレノアが紡ぐ絆の物語。
文字数 7,664
最終更新日 2024.06.09
登録日 2024.06.09
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