隠井迅

隠井迅

アルファポリスさんでは、現在、現代を舞台にした物語、大学生や高校生を主人公にした、ちょっと変わった青春小説を投稿しています。
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 高校二年生の河倉仁海(かわくら・ひとみ)は、夏休みの思い出作りとして参加したアニソン・フェスの終演後、父からの電話によって祖母が危篤になった事を知り、急ぎ父の実家に向かうが、祖母の死に目には間に合わなかった。  祖母は、茨城県の大洗で釣具店を営んでいたのだが、その祖母の死後、創業七十五年の店の跡を継ぐ者は、近親者の中には誰もいない。だが、祖父亡き後に祖母が独りで守り続けていた店を続けたい、という思いを抱いた仁海は、平日は東京の女子高に通い、週末には茨城に赴き、通いで、女子高生兼釣具屋店長(仮)になる決意をする。
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小説 1,585 位 / 184,663件 現代文学 16 位 / 7,871件
文字数 56,625 最終更新日 2024.05.12 登録日 2024.04.28
青春 連載中 長編
 令和五年三月九日は、佐藤冬人が最も〈おし〉ているアニソンシンガーの初めての武道館でのワンマン・ライヴの開催日で、冬人は、感染症のパンデミック下において、自分がアニソンのイヴェンターになった三年前の事を思い起こしていた。  令和二年の二月初旬、アニメ好きの高校三年生、佐藤冬人は、アニソンのミニ・ライヴを観るために、さっぽろ雪まつりを訪れる。その時、冬人は、アニソンシンガーの圧巻の歌唱だけではなく、最前列で、演者を全力で応援する〈イヴェンター〉の挙動にも強い衝撃を受ける。  かくして、東京の大学に入学予定の冬人は、上京後にアニソンのイヴェンターとして活動する決意をする。  東京には、二歳年上の兄、秋人がおり、兄は既にアニソンのイヴェンターとして活動をしている。  二月下旬、秋人は冬人を幾つかのアニソンの〈現場〉に連れ回し、アニソンシンガーに直接会えるイヴェントに、冬人は完全にはまってしまう。  だが、二月末以降、感染症のせいで、予定されていたアニソンのイヴェントは次々に中止されてゆく。その結果、イヴェンター達は、リアルな〈現場〉での活動ができなくなり、その間、例えば、オンラインでの〈配信〉でのイヴェンター活動を余儀なくされる。  二人兄弟は、〈配信〉を楽しみつつも、同時に、〈現場〉に行きたい気持ちを募らせてゆくのであった。
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小説 3,508 位 / 184,663件 青春 38 位 / 6,511件
文字数 78,601 最終更新日 2024.05.12 登録日 2024.04.28
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