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『スミレのような人』 それが、始めて会った時、彼女に抱いた印象だった。 真夏日のこと。オープンキャンパスで運営の手伝いをしていた、大学一年生の七瀬俊は、おとなしげな雰囲気を纏った女子高生、上川渚と出逢う。その切っ掛けは、どちらもこの世ならぬ存在――幽霊が見えること。 そうして出来上がった縁は、途絶えることなく二人を繋げ続け、時に怪奇を呼び込み、時に幸せをもたらしながら、人生に華を添えていく。 これは、そうして始まった、少し奇妙でちょっぴり怖い、徒然なる怪奇譚の断片である。
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文字数 213,772 最終更新日 2019.01.07 登録日 2018.11.01
「君のことが好きなんだ。嫌いになる方が楽だって分かってても」 霧の濃い朝。平凡な大学生だった楓の前に突然、黒羽と名乗るイケメンな女性が姿を現す。「汝を守りに来た」 そう伝える彼女に不信感を抱いたのも束の間、異形の妖怪が楓を狙って訪れた。黒羽曰く、楓は幼少期に恨みを買っていたのだという。平穏と安全を取り戻すべく、命がけの逃避行が幕を開けた。幾度となく死線をくぐり抜ける中、己を全力で守ってくれる黒羽に、楓はいつしか心惹かれていく。しかしどうやら、彼女には何か秘密があるようで――――。 少女と青年が紡ぎ出す、禁断の恋の物語。
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登録日 2020.04.21
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