料理屋おやぶん

千川冬

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ほろほろしょうゆの焼きむすび

ほろほろしょうゆの焼きむすび-3

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   四


「客かい」という声におずおずと顔を出したのは、仙一だった。
「失礼します」と店に足を踏み入れ「ほら、お前達も入んなさい」と外に向かって手招きする。
 仙一に続いて入ってきたのは、上品な着物に身を包んだ女性と、くりっとした眼をした子ども。手の甲にはくっきりとした黒子ほくろがあった。
「おめえかい」と銀次郎は不機嫌そうな声を出しながら、「座んな」と小上がりに首を振る。
 三人は重い足取りで小上がりに座った。

「もしかして仙太郎さんですか。よかったですね、見つかって」

 お鈴が茶を出して明るく声をかけても、無言のままだ。
 銀次郎と弥七も近寄ってきて、三人を囲んで座る。
 しばらく口を開こうとしない仙一だったが、やがて「親分の言ったとおりでした」と小さく言った。

「お前達も謝りなさい」
「このたびは、みと屋のみなさまにご迷惑をおかけしたとのこと。誠に申し訳ございません。高木屋の内儀のきくでございます。すべては私が悪いのです」

 菊と名乗る女性が深々と頭を下げ、少年もちょこんと「ごめんなさい」と続いた。


「――亭主におきゅうを据えようと思ったのです」

 語り出した真相はこういうことだった。
 あきないがすべてで、妻の菊はもとより仙太郎のこともかえりみようとしない。その態度に腹を据えかね、家族に興味がないのならば、いなくなってみるといい。そう思い、仙太郎が神隠しにあったと狂言を打ったのだと言う。実際は蔵の中に隠れていて、仙一が外に出ている間はおもに戻ってゆうゆうと遊んでいたのだから、見つからぬわけだ。

「でも、それならお店の人が気づくのではないですか」

 お鈴がつい口を挟むと、「店の者もみな手を貸してくれたのです」と菊が言い、仙一は苦い顔をした。

「亭主は誠実な商いを行う、いい主です。奉公人にも優しく、店も繁盛しています。しかし、力を入れすぎるのです」

 紙の注文一つとってもすべて仙一に報告しないといけない。高価な紙ならばいざしらず、手代や見習いが請け負うような少額の注文でも、すべて許可を得る必要がある。何度か番頭からも忠言したり、お菊もそれとなく伝えたりしたが、いっこうに聞き入れなかった。
 このままではこれから店を守る手代達が成長できない。奉公人達でもしっかりお店を回せることを示したいという思いで、お菊のたくらみに協力してくれたのだという。


「最初からずっと家にいたんなら、そりゃ外の誰も見ていないはずだわね」

 弥七がからからと笑った。

「ふざけるな」

 仙一が押し殺した声を出す。

「私がいつお前達に興味がないと言った。わたしはお前達のために働いてきたんだ。奉公人達も奉公人達だ。私はみなのためを思って」
「それで仙太郎がさびしい思いをしては、意味がないでしょう」

 お菊がぴしりと言い、仙太郎は下を向いてこぶしをぐっと握りしめた。仙太郎は悲しそうな目で二人を見ている。
 声をかけようとしたお鈴だったが、銀次郎が手で止めた。じっとお鈴を見る。
 何かを伝えようとしている目だ。その奥にひそむものをじっとえた後、お鈴は小さくうなずいて、そっと厨房に向かった。


   *


 お鈴が皿を盆に載せて戻ってきた時も、夫婦はいまだ喧嘩を続けていた。子どもや家を考えているいないと侃々諤々かんかんがくがくだ。銀次郎と弥七は明後日あさってのほうを向いて関わらぬようにしている。
 気にせず進み、夫婦の前にずいと皿を置いた。

「召し上がってください」
「これは」

 仙一が手元に置かれた皿をじっと見つめる。
 皿に盛られているのは、握り飯が三つ。
 しかし、ただの握り飯ではない。しょうがとろりと塗られて、こんがり茶色に焼かれている。
 夫婦はしばらく黙っていた。
 じっと見つめる中で、香ばしいにおいだけが店の中にただよう。
「どうしてこれを」とお菊がつぶやくと同時に、白い手が伸びた。
 仙太郎が握り飯をつかみ、大きな口を開けて頬張る。むちゃむちゃと食べ、あっという間に呑み込んだ。

「おっとう、美味おいしいね」

 幸せそうな笑み。その奥ににじむ寂しさ。
 仙太郎の笑顔を見たお菊も手を伸ばし、握り飯を頬張った。小さな口で味わう。じっくりとみしめ、目を閉じる。

「これは、もしかして白米ではないのですか」
「はい。麦飯を混ぜています。仙一さんから家族で食べた握り飯の話を聞いて、その、もしかして白米じゃなかったかもしれないと思って」

 仙一は先ほどからじっと握り飯を見ていた。何度か手を伸ばしてはやめ、やがて心を決めたのか、ぐっと手を伸ばして口に入れる。
 無言でゆっくりと噛みしめ、呑み込んだ。
 しばし宙を見上げた後、お菊と仙太郎を見つめ、やがてがっくりとうなだれた。

「すまなかった」

 絞り出すような声と共に、二人に向けて深く頭を下げた。

「先代が亡くなり、色んな偶然が重なって高木屋の主人になり、私はあせっていたのかもしれない。誰よりも優れた主人であらねば、店の者に信用してもらえないと思っていたのだ。そうしておらねば、お前達から尊敬される父にもなれぬと思っていた。そうして大切なことを忘れていた」

 そう言って、再び握り飯を口にする。

「白米を腹いっぱい食べることが幸せだと思っていた。でも、麦飯もこんなにうまかったんだなあ。いや、お前達と食べるから旨かったのか」

 ぽたりぽたりと涙が落ちる。
 お菊は黙って仙一の右手を握りしめた。仙太郎はおずおずと左手を握る。
 家族が固く手を繋ぐ様子を見て、お鈴の目がしらも熱くなった。
 ふと横を見ると、銀次郎はしかめっ面で腕組みをしたまま涙を流している。なんだかおかしくなり、お鈴はつい笑ってしまった。


   *


「親分さん、みなさん。本当にありがとうございました」

 みと屋を出て、仙一達は深々と頭を下げた。
 あれからゆっくりと話し合い、仙一は家族と店との向き合い方をやり直すと決めたそうだ。
 店に入った時は吊り上がった目をしていたのに、今はきものが落ちたようにさわやかな顔をしている。

「私は大切なものを見落としていました。これからはしっかり歩いていきます」
「しっかりやんな」
「みなさんお元気で」

 お鈴と弥七が手を振り、仙太郎が元気に手を振り返す。
「お礼のほどはあらためて」と仙一が言ったとたん、「ばかやろう」と雷が落ちた。

「銭のためにやったんじゃねえ。見くびるんじゃねえ」

「も、申し訳ございません」と仙一は青くなり、「しかし、これだけ世話になっておいてお礼ができぬとは、手前の心が収まりません」と申し出る。

「そんなものはいらねえ」

 すると仙一はしばし黙考し、「それでは、手前どもで引き札をらせていただくのはどうでしょう」と言い出した。

「引き札だと」
「はい。みと屋の料理は本当に美味おいしかった。こんなに美味しいのに客が来ないのはどう考えてもおかしいと思うのです」

「それは親分の料理が」とくつくつ笑う弥七を、銀次郎が蹴っ飛ばす。

「ですから、この店のよさを引き札で広めれば、もっと客が増えると思うのです。これはお礼ではございません。引き札を私が勝手に刷るだけでございます。私は紙問屋。紙はたくさんございますから」
すごくいい話じゃないですか」
「そうよ親分、絶対に刷ってもらったほうがいいわよ」

 興奮する二人を尻目に、銀次郎は「ふん」と鼻を鳴らし、「おめえが勝手に刷るなら仕方ねえ。勝手にしな」と言った。
 勝手にしなと言ったわりに、顔の締まりが抜けて、どこか嬉しそうだ。

「親分、ほんとは凄く嬉しいんでしょう。顔に出てるわよ」
「ばかやろう、そんなことあるか」
「またまたあ」

 風が吹いてやなぎの葉がしゃらりと揺れる。さわやかな空の下、楽しげな笑い声が響き渡った。



   五


 それから数日が過ぎた。

「お客さん、来ませんね」

 お鈴は大根を切る手を止めてぽつりとつぶやいた。大根は薄く切って浅漬けにするつもりだ。うまいし、何より日持ちがする――
 今日もみと屋に客は来ず、閑古鳥かんこどりが鳴いていた。
 腕組みをした銀次郎が「ふん」と鼻をならす。

「あのやろう、余計なことしやがって」

 仙一は引き札をいてくれた。それも盛大に。
 人気の刷り師が手がけたそれは、文字だけでなく絵も彫り込まれ、豪華多色刷り。
 いわく、川向こうに料理屋ができた。客の気持ちをる料理はとびきりの味で心に染みる。
 いわく、札付きのやくざの親分が主人の、唯一無二の店である――


 町の人に興味を持ってもらおうと、仙一はよかれと思って文言を入れたそうだ。しかも閻魔えんまのような顔をした親分の似顔絵と共に。
 いくらうまいと言われても、札付きの親分が開いた店と聞いて、訪れる度胸のある者がいるだろうか。
 お鈴はくすくすと忍び笑いを漏らした。
 銀次郎はしょうに腰かけ、風に揺れる暖簾のれんを眺めている。

「で、お前はどうすんだ」

 ぼそりと声がした。


 さて、どうしようか。
 強面こわもての親分と凄腕の殺し屋がいとなむ料理屋。
 いまだに銀次郎の怒声にはびくびくするし、弥七も得体えたいが知れない。そもそも客が来ないのだ。迷う理由などない。
 でも、なぜか不思議な居心地のよさを感じていた。
 そして、おとっつあんの話をした時の銀次郎の奇妙な目。
 ここならば、何か手がかりがあるのかもしれない。

「しばらくお世話になります」

 お鈴の言葉を聞いた銀次郎は、「ふん」と鼻を鳴らしただけだった。



   第二話 ぷるぷるやっこ


   一


 ぱちり、ぱちりと音がする。

「ほいっと」
「うぬぬ」
「よっと。これ貰うよ」
「あっ、おい、てめえ、なんてことしやがる」
「何言ってんのさ。ほら、親分の番だよ、早くしなよ」
「あれを動かすと、こいつがこうで、これがこうなるとあれがああなる」
「もう、親分、早くしなよ。待ちくたびれちまう」
「うるせえ、待っただ、待った」
「何さ、あたしが待ったって言ったら、男がそんなこと言うもんじゃねえとか言うくせに」
「それとこれとは別の話だ。いいから待ちやがれってんだ、このやろう」

 仕切りの向こうから、やいやいと声が聞こえる。
 何をしているのだろう。
 お鈴が手を止め、厨房から覗いてみると、銀次郎と弥七が将棋の真っ最中だった。どこから持ち出してきたのか、しょうの上に古びた盤を置いて、二人で向き合い指している。
 大柄な親分が肩を縮めて将棋を指す様子がおかしく、思わず微笑んだ。


 お鈴がみと屋で働きだして、ひと月が経った。
 調理番として厨房を任されているが、あいも変わらず客は来ず、閑古鳥かんこどりが鳴いている。
 たまに間違えて店を訪れる客がいても、銀次郎のどすの利いた「おう、客かい」に震え上がって逃げるありさまだ。本人はいたって本気で歓迎しているつもりなのが始末に悪い。
 だが、ちっとも来ないとはいえ、料理屋としていつでも客を迎え入れられる用意はしておかないといけなかった。どうしたものかと相談してみたが「好きにしろ」の一点張りなので、少しずつ献立やら何やらを決め始めている。
「銭は惜しむな」と銀次郎から言われているので、青菜や魚を買う銭には困っていない。もちろん客が来ないので店の儲けはないのだが、そこは銀次郎のたくわえが潤沢じゅんたくにあるらしい。
 とはいうものの、料理を余らせてしまうのはもったいない。できるだけ日持ちがしそうな食材を選んで献立を考えるのは一苦労だった。
 視線を手元に戻し、ぬか床をねる作業に戻る。飯屋には漬物が欠かせないし、何より日持ちがする。
 ――漬物の味は飯屋の味だ。
 おとっつあんの言葉を思い出しながら、お鈴は手を入れて捏ねる。水っぽくならないように、ぱさぱさにならないように。ぬか床は生き物だから、毎日手をかけてやらないと死んでしまう。
 おとっつあんが育てていたぬか床の感触を思い出しながら、丁寧に混ぜた。

「これがこうなって、おっ、ここだ」
「へへへ」
「何だ、そのにやけた面は」
「親分、ほんとにそこでいいのかい」
「おう、何言ってやがる」
「王手」
「なにい」
「ほら、これがここからこうして、王手だよ」
「ええい、やり直しだやり直し」
「もう、親分、往生際おうじょうぎわが悪いわよ」
「うるせえ。俺の言うことが聞けねえってのか、ばかやろう」

 銀次郎と弥七がやかましいやりとりを続けていると、かんばんしょうがからりと開いた。
 いつものように、「おう、客か」と銀次郎が口を開いて――止まる。
 空気がぴんと張りつめた。
 様子がおかしい。
 異変を感じてさっと手を洗い、お鈴は柱の陰に体を隠して、おそるおそる見守る。
「邪魔をします」と言いながら、暖簾のれんをくぐって店に入ってきた男。
 着流しに黒い羽織、腰には二本差し。そしてふところからちらりと覗く朱房しゅぶさ十手じって
 紛うことなく、同心の姿だ。
 まずい。
 お鈴はまっさきにそう思った。
 なぜあせるのかよく分からないが、同心が現れたということは、銀次郎や弥七を捕まえにきたに違いない。今日捕まえるのでなくても、きっと何かを調べにきたのだ。過去の悪行あくぎょうか、実は今も悪事を働いているのか。
 もしもそうなれば、自分も取り調べを受けるかもしれない。悪党の一味だと思われるに違いなかった。
 やはりこんな店にいるべきではなかったのか。そんなことをおろおろ考えてしまう。

町方まちかたが何の用でい」

 銀次郎がのっそりと立ち上がり、低い声を出した。
 言葉の端から剣呑けんのんな気配がただよう。弥七は変わらずしょうに座ったままだが、目はぴたりと同心に張り付いている。
 やってきたのは年のほど二十くらいの若い同心だった。小柄で細身。まげはぴしりとおお銀杏いちょうに結っている。顔つきはそれなりに整っているのに、きょときょとと落ち着きがなく、背が丸まっていてどこか頼りない。
 同心は銀次郎のかくに動じることなく、店をぐるりと見回した。そのあとやっと気づいたかのように銀次郎に向き合い、口を開いた。

「ああ、すみません。実は、少し話を聞きたいのです。『お一分様いちぶさま』について調べているのですが、何か知らないでしょうか」
「お一分様だと」

 銀次郎と弥七は気が抜けたように、二人で顔を見合わせた。


   *


 同心は、内藤新之助ないとうしんのすけと名乗った。
 南町奉行所に勤めるじょうまちまわり同心で、「お一分様」と呼ばれる事件を調べているそうだ。
 新之助によると、「お一分様」とはこういうことらしい。


 ここのところ、江戸の町で盗みが起きている。頻繁ではなく時折だが、毎回必ず「一分銀」を一枚だけ盗んでいく。どれだけ他に銭があろうが、近くに小判が置いてあろうが、それには目もくれず一分銀を一枚だけ盗むのだという。
 盗みに入られた先もまちまち。すべてあきないをしている店らしいが、大店おおだなばかりが狙われているわけでもない。加えて人が入った形跡はなく、どうやって忍び込んだのかさっぱり分からないそうだ。


「しみったれた盗人ぬすっとじゃねえか。なんだって『様』なんてつけやがるんだ」

 小上がりで煙管キセルをくわえながら、銀次郎が横やりを入れる。
「もう、親分黙って聞きなよ」といさめるのは弥七だ。

「それで、続きを話しなよ」

 新之助はすこしおびえた顔をしたが、説明を続けた。

「一分銀が盗まれる代わりに、木彫りの仏像が置かれているのです」


 一分銀が盗まれた店には、必ず小さな木彫りの仏像が置かれているのだという。親指の爪ほどの小ささだが、とてもよくできているらしい。
 初めは店も帳簿のつけ間違いかと思ったらしい。しかし見覚えのない仏像に気づき、盗みが発覚した。
 その仏像がとても愛らしく、生き生きとした眼をしているそうで、店も大喜び。
 一分は小銭ではないが、減ったことであきないにさわりがあるような小さな店でもない。一分銀がなくなったと番屋に届けても手間が増えるばかり。
 むしろ日頃の行いのよさの褒美に、仏様がさずけてくれたものかもしれない――と書き立てるかわらばんが現れ、その仏像を譲ってほしいと言い出すこうも現れた。今では盗んでくれと一分銀を神棚に置いておく人が増えているそうな。


「番屋に届けられてねえってことは、奉行所の調べじゃねえのか」
「た、たしかに奉行所として調べているわけではありません」

 鋭い視線を向けられ、新之助は少し目を泳がせた。

「しかし、れっきとした盗みなのです。いくら届けがなくとも、しっかり調べを行い、下手人を捕まえるのが奉行所の務めです」
「このところ、派手な押し込みも続いてるそうじゃない。そっちを先に捕まえたほうがいいんじゃないの」

 押し込みが続いている、という話はお鈴も耳にしていた。うちみたいな小さな店に来ることはないわよ、と弥七はからから笑ったが、瓦版が書き立てるので不安がつのる。

「押し込みに関しては、奉行所をあげて調べに当たっています。しかし私は、この件がどうにも気になるのです」
「ふうん、ま、いいけどさ。親分何か知ってる?」

 銀次郎は「ふん」と鼻を鳴らし、煙管を火鉢にぶつけて灰を落とした。
 弥七は肩をすくめて「知らないってさ」と告げた。
 新之助は残念そうな顔をしたが、これ以上得られるものはないと悟ったようで、「邪魔をしました」としょうから立ち上がる。
 店から出ようとするその背中に、「おい」と声がかけられた。


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