NPCに転生したら、あらゆる仕事が天職でした 前世は病弱だったから、このVRMMO世界でやりたかったこと全部やる

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1巻

1-1

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 序章 兄は転生する


 視界がだんだんとボヤけて、聞こえる声が遠くなっていく。

「お兄ちゃん、今日はプレゼントを持ってきたよ」

 妹の咲良さくらが何か話しているのはわかる。ただ、俺には何を言っているのかわからない。
 俺は小学校低学年の時に難病なんびょうわずらった。
 病気の進行は速く、筋力はどんどんと落ちていき、中学校に上がる頃には寝たきりになっていた。
 そのため、中学校には一度も行けていない。
 幼い頃に元気いっぱいに走ったのが懐かしい。

「これをつけたらご飯も食べられるし、走ることもできるんだよ」

 どこか咲良は嬉しそうだ。

「しゃ……」

 俺は必死に咲良に向けて手を伸ばそうとしたが、もう指すら動かない。
 声も息がれるだけで、言葉にならない。
 鼻には人工呼吸器じんこうこきゅうきがついており、腕には点滴てんてきつながっている。
 俺は今、様々な機械と管で生かされている。

「私もこれでお兄ちゃんと走って遊ぶんだ」

 楽しそうな咲良の声を聞きながら、疲れた俺はゆっくりと眠りにつくことにした。


  ◆ ◆ ◆


 生臭なまぐさい匂いが鼻を突き抜けていく。
 匂いを感じたのはいつぶりだろうか。
 人工呼吸器をつけてからというもの、匂いを感じた記憶はない。

「おい、起きろ!」

 俺は突然ほほに走った衝撃で目を開ける。

「はぁ!?」

 ……どうやら俺はさっきまでいた病室ではなく、どこかの屋外にいるようだった。
 辺りを見回すとレンガ調の建物ばかり。こんな町は見たことがない。
 いやそれ以前に、そもそも外にいることがおかしい。
 俺はさっきまで病室で寝たきりだったはずだ。もしかして、死んで生まれ変わってしまったのだろうか。

「お前みたいなやつがいたら掃除そうじができないだろ!」

 声のする方を見たら、恰幅かっぷくのいい男が立っていた。
 掃除の道具を持っており、俺が彼の掃除の邪魔をしてしまっているようだ。

「すみません!」

 俺は急いで立ち上がる。
 あれ……?
 簡単に立ち上がれたぞ。
 それに、ちゃんと声も出ている。手はちゃんと動くし、首も動くし、足も動く。
 わけのわからない状態に混乱しながらも……

「ヒィヤッホオオオー!」

 あまりの嬉しさに、俺はついついその場で大きな声を出してしまった。

「うるさいぞ!」
「痛っ!?」

 相当な大声が出ていたようで、俺は男に叩かれた。
 だが、それすらも俺は嬉しく思ってしまう。久しぶりに痛みを感じたのだ。
 どれだけ触れられても、叩かれても、何も感じなかったのに、今は感覚がある。
 生まれてからずっと当たり前だったことが、病気によって当たり前じゃなくなる度に、俺は毎回絶望していた。
 全身の筋肉が動かなくなっていく病で、次第に心臓の筋肉も動かなくなり死んでしまう。そんな病気だと小学生の時に伝えられた。
 死という、現実とはほど遠かった存在が、少しずつ近づいてくるのに恐怖した毎日。
 ……でも、死んだあとの世界がこんなに幸せだとは思いもしなかった。

「おい、泣くことはないだろ! 優しく叩いたつもりだぞ?」

 どうやら俺は嬉しくて泣いているようだ。
 慌てて涙を拭っても、拭ったそばからすぐにまた溢れ出てきてしまう。

「はぁー、みんなも見ているだろ。こっちに来い!」

 周囲の視線を集めていたのか、俺は男に無理やり建物の中に入れられる。
 そこは飲食店のような雰囲気で、俺は手近な椅子に座らされた。
 少し横暴おうぼうな男だが、不思議とどこか優しさを感じる。
 しばらく座っていると、鼻を突き抜ける香辛料こうしんりょうの匂いがした。
 ――グゥー!
 お腹が盛大せいだいに鳴る。
 空腹なんていつぶりだろう。
 長いこと点滴で栄養を摂取していたため、忘れていた感覚だ。

「どうせ、お前は孤児こじだろ?」

 男は俺に問いかけながら、どんぶりいっぱいのスープを持ってきた。
 その匂いだけで、すでに俺のよだれは止まらない。

「……」
「あんなところにいられたら邪魔だからな。冷めないうちに食べろ」

 俺が自分のことがわからず答えられないでいると、男はそう言い残して外に出て掃除を再開した。
 一人残された俺はスプーンを手に取る。
 スプーンをしっかり持てただけでも、嬉しくて笑いが止まらない。
 溢れないようにゆっくりとスープをすくい、口の中に入れる。
 喉を流れていく液体の感覚とゴロッとした具材を噛みしめる感覚に、またも自然と笑みが溢れ出てくる。
 点滴を繋ぐ前も、長いことトロミがついているものだけしか食べられなかった。固形物では誤嚥ごえんする恐れがあったからだ。
 どれだけ注意しても、肺に入って肺炎になってしまうぐらい、俺の体は弱っていた。
 だから、こうしてスープを簡単に飲める健康な体がありがたい。
 その嬉しさがゆっくりと込み上げてくる。

「おいじいよおおおお」

 久しぶりの美味しい食事を、俺は必死にかき込んだ。
 そんな俺の姿を見ていたのだろう。クスクスと笑い声が聞こえてきた。
 食べることに集中しすぎて、俺は男が戻ってきたことに全く気づかなかった。

「おいおい、食べるか泣くか、どっちかにしろよ」


「へっ?」

 どうやら俺は必死に食べながら、感動してまた泣いていたみたいだ。
 男には、情緒不安定じょうちょふあんていなやつに見えていたに違いない。

「そんなにうまいなら毎日食わしてやるから、まずは体を洗ってこい」

 男に腕を引かれ、俺は裏庭に連れて行かれる。
 そこには桶が置いてあった。
 桶の中にはお湯が入っており、男からタオルのような布を渡される。
 体を洗えと言うから、てっきりシャワーのようなものを想像していたが……
 少し固まっていたら、男が心配そうに声をかけてきた。

「洗い方もわからないのか?」
「あっ、大丈夫です」

 俺は返事をして、服を脱ごうと自分の体を見ると、着ている服はボロボロに破れていた。
 これ以上破れて着られなくならないように、そっと脱いでしっかり畳んで置いておく。
 服を脱いだ体は貧相だが、それは前と変わらない。
 桶のお湯を覗くと、そこには見たことのない黒髪の少年が映っていた。

「俺じゃない!?」

 記憶している自分の顔とは異なり、年齢も中学生ぐらいに見える。
 俺は高校生の年齢にはなっていたから、年齢だけで言えば少し若返ったことになる。
 生まれ変わるとしたら赤ちゃんからだと思っていたが、どうやらそうとも限らないらしい。
 とはいえ、幼い時の記憶ははっきりしていないため、先ほど急に前世の記憶と人格を思い出したのだとしてもおかしくない。
 とりあえず、俺は布をお湯で濡らして、体を拭いていく。

「汚いな……」

 男は俺に孤児か尋ねてきた。
 今の俺は親がいない子どもなのだろうか。
 だとしても、これだけ元気な体があればなんでもできるような気がしてくる。
 前世に比べれば十分すぎる状況だ。
 健康な体を手に入れたのは嬉しいが、心残りなのは、妹の咲良と一緒に遊べなかったことだ。
 色々と考えながら、何度も何度も拭くと、徐々に体は綺麗になっていく。
 ただこのあと、もとの汚れた服を着たら、体を拭いた意味がなくなってしまう。

「すみません。何か着るものはありませんか?」

 裏庭は厨房に接しているため、俺は少し声を張って、食事の準備をしている男に声をかけた。
 改めて建物を見ると、やはりここは飲食店だろう。

「ああ、すまない。服ならあいつのがあるから……」

 男は二階に上がっていった。
 厨房を見ると、男が混ぜていた鍋が火にかけられたままになっている。
 焦げるといけないと思った俺は、裸のまま近づき鍋をかき混ぜた。
 いい匂いが厨房に広がり、またお腹が空きそうだ。

「おい、服を用意……お前何やってるんだ!」

 男が大きな声で言うので、俺はやってはいけないことをしたのかと思い、すぐに手を離した。
 男の顔は怒っているように見える。
 お客さんに出すものを、孤児の俺が触ったのが気に食わなかったのだろうか。

「裸で火傷やけどでもしたらどうするんだ!」
「へっ!?」
「火傷したら痛いんだぞ! 早く二階に行って服を着てこい」

 俺は男に服を渡された。
 どうやら怒ったわけではなく、俺を心配しての大声だったみたいだ。
 裸で冷えているはずなのに、男の優しい言葉に、俺の体はポカポカしてきた。
 二階に上がり渡された服を着ると、明らかにサイズが大きかった。
 それでもそですそまくれば、特に問題はない。
 綺麗な服を貸してくれるだけでもありがたいことだ。
 俺も何か今日の恩返しをしたいな。

「あのー、着替えたので……」

 一階に下りていくと、お客さんが来ているのか、男はバタバタと動いていた。
 料理を作ってはお客さんに持っていき、また調理場に戻っていく。
 男は忙しそうに一人で全てをこなしていた。ただ、それにも限度があるだろう。

「おじさん、これどこですか?」

 俺は台に置いてある肉料理を持つと、男に声をかける。

「いや、お前は……それは一番奥の男二人だ」

 一瞬渋い顔をしたが、男は料理の運び先を教えてくれた。
 俺は言われた通りに奥にいる二人組の男性客に肉料理を運ぶ。
 美味しそうな匂いがして、よだれが垂れそうだ。

「お待たせしました」

 俺がテーブルに料理を置くと、二人とも俺の方を見ていた。
 いや、もしかしたら俺の方が凝視ぎょうししていたのかもしれない。

「俺らのことが気になるのか?」

 その一人が気さくに話しかけてくれる。

「はい! めちゃくちゃかっこいいです!」

 この世界には鎧を着て、剣や杖を持っている人がいるのか。
 そんなものを見て、興味を持たない男の子はいないはず。
 小さい頃にごっこ遊びでよく木の枝を振り回していたのが懐かしい。
 それもすぐにできなくなったが……

「ははは、そうか。よかったらここに座ったらどうだ?」

 彼らは椅子を出してくれたが、俺は今料理運びを手伝っている最中だ。
 振り返ると、すでに台の上にはたくさんの料理が置かれている。

「すみません。話はまた今度でお願いします。きっと美味しい料理なので、熱々のうちに食べてくださいね」

 俺はすぐにその場を離れた。
 お客さんであるなら、きっとまた来てくれるだろう。
 そう考え、俺は次々に店主の男に言われた通りに料理を運んだ。
 初めてアルバイトをする感覚だったが、何も気にせずに動ける体のおかげか、俺はその全てを楽しく感じた。
 徐々に店内にはお客さんがいなくなり、いよいよ俺と店主の男だけになった。

「今日は助かった」
「いえいえ、こんなことですが、スープと服の恩返しになればと……」
「そうか……なら、もっとたくさん食べろよ」

 そう言って男は、目の前にたくさんの料理を並べてくれる。
 どれも俺が運びながら、食べてみたいと思っていた料理だ。
 ずっとお腹の音が鳴っていたし、よだれも出そうになるが、俺は必死に止めていた。

「食べていいんですか?」
「ああ」

 返答を聞くや否や手前にあった肉料理を口に入れて噛むと、じゅわっと肉汁が溢れ出してきた。
 懐かしい。これが肉の味だ……でも、記憶にあるものより格段に美味しい。
 久しぶりの味覚に、また泣きそうになってしまう。

「ははは、今、食べたな」
「へっ……!?」

 男は俺の方を見てニヤリと笑った。

「それじゃあ、今日の夜も働いてもうからな」
「それって……」
「それで夜飯を食べたら、明日も働いてもらうからな」

 どうやら俺は男に騙されたようだ。
 生まれ変わった世界で最高の食事と最高の宿。
 そして、最高の人に出会えたような気がした。



 第一章 社畜、才能に目覚める


 朝の日差しで俺は目を覚ました。
 日差しを眩しいと思うことでさえも、まぶたをしっかりと開ける力すらなかった俺は嬉しく感じる。
 大きく体を伸ばしてからベッドを出ると、目の前に何かが浮いていることに気づいた。
 顔を動かして別の方を見ても謎の半透明の板が視界の中心にある。


【デイリークエスト】
  職業 ウェイター
   料理を十品運ぶ(0/10) 報酬:ステータスポイント3


「デイリークエスト?」

 よく見ると、そこには日本語で色々と書かれている。
 デイリークエストが何かはわからない。ただ、内容的に手伝いをしろって言われているのはたしかなようだった。
 働かざる者食うべからずって言うくらいだからな。

「でも、視界にずっとこれがあるのは邪魔だぞ」

 消えてくれとジーッと眺めていると、半透明な板は消えた。
 消えろと念じたら消えてくれるのはありがたい。

「おーい、小僧起きたか?」

 下から俺を呼ぶ男の声が聞こえてきた。
 昨日は、案内された二階の一室で寝た。
 色々あって、働いてご飯を食べるだけで精一杯だった。

「起きてます!」

 俺は返事をして一階に下りる。
 一階では、すでに朝食の準備ができていた。
 美味しそうな肉の匂いが、鼻をくすぐる。

「おいおい、よだれが出てるぞ」

 おっと、美味しそうな匂いに無意識に反応してしまった。
 俺は急いで口を拭いて椅子に座った。

「今日も店を手伝ってもらうから、まずはたくさん食べろよ」
「はい! いただきます!」

 俺は手を合わせて食事の前の挨拶をする。
 そんな俺を興味深そうな顔で男は見ている。

「それはなんだ?」
「えーっと、食材と作った人に対してのお礼、みたいなものです」

 なんだと問われると、曖昧な答えしか出てこない。
 ただ、日本では幼い時から教えられるから、くせになっているのだ。

「じゃあ、俺も――」

 ――パチン。
 男は勢いよく手を合わせた。

「「いただきます!」」

 まず、俺はスープを一口飲んだ。

「うんまっ!」

 ついつい言葉が漏れ出てしまう。
 本当にここの食事は美味しい。

「ははは、そんなに美味そうに食ってくれると、俺も嬉しいぞ」

 男が俺の頭を軽く撫でてくる。その大きな手が、前世の父親を思い出させる。
 俺が病気になってから、疲れた顔をしながらも病室に会いに来てくれていたっけな。

「そういえば、まだ自己紹介していなかったですね」
「ああ、そうだな。俺はバビットだ」

 日本だと聞き馴染みのない名前を聞いたことで、知らない異世界に生まれ変わったのだと改めて思い知らされる。

「俺はケン――」

 俺には健康が一番という理由で付けられた「健一けんいち」という名前がある。
 ただ、男の名前を聞く限りここで健一は浮いてしまいそうだ。

「……俺はヴァイトって言います」
「おお、かっこいい名前だな」

 健康そうな名前で浮かんだのが、看護師が朝に血圧とかを測りにくる時に言っていた、バイタルサインという言葉だ。
 それをかっこよくアレンジしてみたつもりだが、どうやら違和感はないようだ。

「じゃあ、飯を食ったら、掃除から始めるか」
「わかりました!」

 俺にとっては、掃除をするのは小学校低学年ぶりだ。
 高学年になった時には、俺にとって掃除はかなり難しいものになってしまった。
 バビットさんの指示のもと掃除をする。それだけで、俺はついつい笑ってしまう。
 太陽の光を浴びて動けるだけで幸せだ。

「おう、昨日の坊主じゃないか!」
「あっ、昨日はありがとうございました」
「また今日も夜に行くからな。暇な時があったらこの先にある冒険者ギルドに来るといい。俺が剣を教えてやるからな」

 店の前を掃除していたら、昨日ご飯を食べに来た男達が、そう言って歩いていった。
 冒険者ギルドというところがあるのか。行ってみたいな。
 でもその前に、今日の目標は十品運ぶことだからな。
 掃除を終えた俺は店の中に戻り、テーブルを拭く。これで開店の準備は終わりらしい。
 開店にギリギリ間に合った。

「よし、店を開けるぜ!」

 早速、お店の営業が始まった。
 開店するとすぐにお客さんが入ってくる。
 この店は中々繁盛はんじょうしているようだ。
 俺はバビットさんに言われたテーブルまで、ただひたすら料理を運んだ。

「ヴァイト、これも頼む!」
「あっ、今行きます!」


【デイリークエストをクリアしました】


 突然声が聞こえてきたが、バビットさんが俺を呼んでいるから、それどころではない。
 今はこの忙しい状況をどうにか乗り越えるしかない。
 料理を十品運ぶなんて目標、あっという間に達成してしまった。
 それだけ店は忙しく、バタバタしていた。
 今までこれを一人でやっていたとすると、バビットさんは大変だっただろう。
 健康な体で動きやすくなったが、まだ思春期ぐらいのこの体だと、せわしなく動かないととてもじゃないが間に合わない。
 孤児で、ちゃんとご飯を食べていなかった影響で成長が遅いのかもしれない、とバビットさんが昨日言っていた。
 見た目の推定年齢からすると、もう少し体がしっかりしていて然るべきなのだろう。
 そのあとも小さな体で必死に働くと、いつの間にか昼の営業は終わっていた。

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