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2巻
2-1
しおりを挟む序章 これからやるべきこと
俺──リックは自室で、今までのことと、これから何をするべきかを考えていた。
この街、ズーリエを訪れたのは、誘いの洞窟でハインツ皇子をはじめとする勇者パーティーの仲間に裏切られ、死にかけたことがきっかけだ。その時に、異世界に俺を転生させた女神様と再会した。そして女神様のお力で前世の記憶を思い出し、万能の転生特典、創聖魔法を授かった。
その後、わざと勇者パーティーと実家のニューフィールド家を追放され、母さんと共にズーリエへと向かう途中で盗賊と遭遇し、そいつらに襲われているルナさんと出会ったんだっけ。
あの時は初対面のはずのルナさんから、何故か見知った人のような不思議な雰囲気を感じたんだよな。
ズーリエに到着してからは、初めておじいちゃんとおばあちゃんに会うことができた。
そして街の代表候補であるウェールズの陰謀を知り、ルナさんが選挙で勝つ手助けをした。
しかしそのことでウェールズと暗殺者のノイズの恨みを買い、危うく死にそうになったんだ。
創聖魔法の力でなんとか危機を脱し、彼らを衛兵につきだして事件は終わった。その後、ルナさんは無事ズーリエの代表に就任。それから十日程経った今、俺はこうして家の仕事を手伝いながらのんびり生活している。
ちなみに母さんも実家のカレン商店の手伝いをしており、メイン商品である塩の販売で大忙しだ。
今後も塩に関しては創造魔法で提供していくが、それ以外のものの創造は自重しようと考えている。
あの時はルナさんを助けたい一心で元の世界の塩を作製してしまったが、他の物まで提供していくとなると、さすがに時間もMPもきつくなってくるからだ。
それに、未知のものを作製して目立ってしまうと余計な敵を作る可能性がある。特に貴族などに知られたらあれこれ要求されかねない。だからこれから創造魔法を使うのは、俺個人や身内で使用する場合、もしくは本当に困った時だけにするつもりだ。
さて、女神様には好きに生きていいと言われたが、どうせならダラダラ生きるのではなく、目的を持ってこの世界を謳歌したい。いい加減、家で塩を作ってちょっと仕事を手伝うだけの生活は飽きてきたしな。とは言っても、長期的なものはまだ何も考えつかないけど……とりあえずの目標として、MPの増加と創聖魔法のクラス上げは必須項目であると考えている。
ノイズの麻痺毒を食らった時に、もし十分なMPがあれば、あるいは創聖魔法のクラスが高ければ、触媒なしに状態異常回復魔法や耐性スキルが作れたかもしれないからだ。それに耐性スキルが作れたとしてもMP0で、その後魔法が使えないんじゃ話にならない。
その二つを強化していくには魔物の討伐を行い、レベルを上げるのが一番手っ取り早い。どこかにいい狩場はないものか。
「リックちゃん、ルナちゃんが来ているわよ」
突然、母さんの声が店の方から聞こえてきた。
ルナさんが? 最近代表としての仕事が忙しいのか、ルナさんとは会えない日々が続いていた。今日は何をしにきたのだろう? だがどんな理由にせよ、ルナさんと会えることは嬉しい。
「わかった! 今行く」
俺は身だしなみを整え、急いで店へ足を向ける。
店内は人で溢れかえり、とても繁盛していた。
「ほら、ルナちゃんが忙しい中、リックちゃんに会いに来てくれたのよ」
「い、いえ! カレン商店の様子はどうかなと思いまして……リックさんに会いたかったという気持ちもありますけど」
ルナさんは顔を赤くして、チラチラとこちらに視線を送ってくる。相変わらず可愛らしい人だ。
「俺も久しぶりにルナさんに会えて嬉しいよ」
「久しぶり? リックちゃん何を言ってるの? 三日くらい前にもここに来てくれたじゃない」
「そ、そうだっけ? それより代表としての仕事はどう?」
「まだまだわからないことだらけで大変ですね。ですがやりがいはあります」
「それはよかった。今日も代表としてのお仕事があるのかな?」
「はい、これから役所へ行かなければなりません」
ルナさんはこれから役所か。
「それじゃあ俺も役所まで一緒に行ってもいいかな? 少し相談したいことがあって」
「は、はい! 是非」
「ありがとう」
ちょうどレベル上げのために、この辺りの魔物の生息地を知りたかったんだ。
「それでは一緒に役所まで参りましょう」
俺はルナさんの後を追い、カレン商店の外へと向かう。
「すごい人だな」
外に出てまず、店に入るための列が作られていることに目がいった。
「リックさんのお塩がそれだけ人気がある証拠ですね」
「それは嬉しいけど」
店内の混雑具合や並んでいる人の数を見ると、やり過ぎてしまった感がある。あの時はこの方法しかルナさんを救うことはできなかった。終わったことを後悔しても仕方ないので、今はこれからどうするか考えよう。創造魔法に頼った商売だといつか終わりが来てしまう。もっとこの地に根づいたものを作って売らないと。
ん? 列に並んでいるのは二十名ほどで、ほとんど中年のおばちゃんかおばあちゃんだけど、一人だけ男性がいる。無精髭を生やしており、見た目は冒険者っぽいな。
「どうされたんですか?」
「いや、こんなにお客さんが店に並んでくれて嬉しいなって」
ルナさんは納得したように頷いた。
「それで、リックさんの相談ってなんでしょうか?」
カレン商店から役所がある中央区画に向かいながら、ルナさんはなんだか上機嫌で話しかけてきた。
「なんか楽しそうだね」
「いえそのようなことはないのですが、リックさんと知り合ってから私が頼ってばかりだったので……頼られて嬉しくてつい」
「確かに相談するのは初めてだと思うけど、ルナさんのことは初めて会った時から頼りにしているし、信頼もしているから」
「そ、そうですか……嬉しいです」
ルナさんは家族以外で信用できる貴重な人だからな。これからも頼ってほしいし、頼りたい存在だ。
「そ、それで相談とはなんでしょうか」
「実はレベルを上げたくて……この辺りで、どこかいい魔物の狩場がないか教えてほしい」
「レベル上げ……ですか」
「うん。この間のノイズとの戦いで負けそうになったから。あの時俺のレベルがもっと高ければ、ルナさんを危険に晒すこともなかったと思うんだ」
「いえ、あれは私が一緒についていくと言ったからです」
「だから、次はルナさんをちゃんと守れる男になりたい」
「リックさん……」
ここは日本のように安全じゃない。いつ殺されてもおかしくない場所だ。レベルが低いから死にましたなんて、そんな人生は絶対に歩みたくはない。
「でしたらちょうどこの街で始めようとしていることに、リックさんも協力していただけませんか?」
「それはいったい……」
「それは役所に到着してからお話ししますね。紹介したい方もいらっしゃるので」
「わかった」
この街で始めようとしていることとは何か、俺は疑問を持ちながら、ルナさんの後に続き街の中央区画にある役所へと向かった。
◇ ◇ ◇
時は遡り、リックが自室で思いを巡らせている頃。
無精髭を生やした中年の男が一人、ズーリエの街に降り立った。
名はヴァルツ。グランドダイン帝国諜報部ナンバー3の男である。
彼は皇帝の命令を受け、ドルドランド領主の元次男であるリック・フォン・ニューフィールドのスパイ容疑を調査しに、この地を訪れた。
「さて、目標の人物はどこにいるのか。確か母親の実家は店を出していると聞いている。そこに滞在していればいいが」
もしズーリエから他の街へと移動していたら厄介だ。その場合は調査に数ヶ月を要することも覚悟しなければならない。
公爵家のエミリア様とサーシャ様はリックの無罪を主張し、ハインツ様は有罪を主張している。
どちらの主張が正しいのか判断するために、ヴァルツは派遣されたことになっている。
彼はまずリックの母親の実家である、カレン商店へと向かった。
「街の者の話によると、店はこの辺りのはずだが……あれは」
北区画へ向かうと、何やら人が集まり騒がしくなっている場所があった。
「ここは……店? カレン商店ではないか。何故こんなにたくさんの人がいるんだ」
ヴァルツはたかが一商店に人が集まり混雑している様子に、思わず驚いてしまう。
「何か特別なものでも売っているのか?」
帝都ならまだしも、片田舎の商店がこれほど繫盛するのはありえない。ヴァルツがその秘密を探ろうと考えていた時、一人の中年の女性がカレン商店から外に出てきた。
ヴァルツは迷わずその女性に話しかける。
「申し訳ない。私は旅の者なのだが、聞きたいことがある。少しよろしいか」
「なんだい? 私は今塩が買えて上機嫌だから、なんでも聞いておくれ」
「そ、そうか。それではお聞きする。何故この店はこんなに混んでいるのだ」
「知らないのかい? ああ、あんたは旅人だったね。塩だよ塩。この店が月の雫商会と提携しているのは知っているかい?」
「いや、初耳だが」
「月の雫商会ってところから、カレン商店に卸されている塩を皆買いに来ているんだよ」
「塩? 確かに珍しいものではあるが、ここまで並ぶ程なのか?」
「もう全然違うね。この塩を口にしたら、今までの塩なんか食べられたものじゃないよ」
それは興味があるな。仕事抜きにしてでも一度は食してみたいものだ。
「しかし、そのような塩をどこで手に入れたのだ?」
「それは私もよくわからないけど、月の雫商会のルナちゃん……いや、今は街の代表でもあるルナちゃんと、カレン商店のお孫さんのリックくんが仕入れたみたいだよ」
リック……だと……
「ほら、噂をすればその二人が店から出てきたよ」
中年の女性の言葉に従ってヴァルツが店の入口に目を向けると、そこには若い男女の姿があった。
リックだ。
ヴァルツは目的の人物を発見し、心の中で笑みを浮かべる。
どうやら他の街には行っていなかったようだ。
「ほんと、あの二人は仲がよさそうだね」
確かに手を繋いだり腕を組んだりしているわけではないが、中年の女性の言うとおり、二人は仲がよさそうに見える。特に女性がリックを見る目はどこか潤んでいて、恋をしていると勘違いされてもおかしくない。
「初めはこの街の人気者であるルナちゃんに悪い虫がついたって若い男どもが叫んでいたけど、今じゃすっかり認めているからね」
「何かあったのか?」
「あったわよ。この街じゃ大事件だったから。ルナちゃんが盗賊に命を狙われたり、代表を決める選挙で対抗馬のウェールズの不正問題があったり大変だったのよ」
そのような噂はこの街に来るまでにヴァルツの耳にも入っていた。
「でもあそこにいるリックくんがルナちゃんを守り、不正を暴いたことによって、若い男達も認めざるを得なかったって話よ」
「そうか。それはすごいな」
──どういうことだ? ハインツ様の話ではリックは役立たずとのことだったが。まさかそれは偽の情報だったのか?
「それだけじゃないのよ。噂で聞いたけどルナちゃんはすごいことをやろうとしているみたい。きっとリックくんも手伝う気じゃないかしら」
「それはいったい……」
「それは――」
ヴァルツは中年女性の話を聞きながら、リックの調査を行うため、まずは二人の跡を尾行しようと決めた。
第一章 強くなるにはレベル上げが重要だ
「どうもどうも、私はこの街の代表補佐をしているハリスと言います」
「初めまして。リックです」
ルナさんに連れられて役所に到着した俺は、とある一室へと通された。その部屋で待っていたのが、糸目の中年男性であるハリスさんだ。
「いや~選挙の件では本当にありがとうございました。あっ! これはズーリエの特産品のブドウです」
ハリスさんは紫色に輝くブドウを差し出してきたので、一ついただく。
うまい。これは日本のブドウと遜色ないおいしさだ。
「いえ、不正は許せませんから」
「それもそうですけど、もしウェールズさんが当選してしまったら、私はこの部屋で、むさ苦しい脂ぎとぎとなおっさんと仕事をしなくてはならないところでした」
「そ、そうですね」
なんだこの人は? すごく正直にものを言うな。
「リックくんがウェールズさんの不正を暴いてくれたおかげで、私はこんなに可愛らしい人と澄んだ空気の中で仕事ができます」
ハリスさんは感謝の意を示しているのか、俺の両手を握ってくる。
「リックくんもそう思うでしょ?」
「ええ、まあ」
「ハリスおじさん、やめてください! リックさんが困っています!」
ルナさんは俺の両腕を取り、ハリスさんから引き剥がす。
「リックさん申し訳ありません。ハリスおじさんはいつもこのような調子で」
「私は本当のことを言っているだけですよ。ルナ代表だって私みたいなむさいおじさんと若いリックくんだったら、リックくんと一緒に働きたいでしょ?」
「それはそうですが……って何を言わせるのですか!」
なんだか二人は仲がいいなあ。ルナさんが代表になってからの付き合いとは思えない。これは昔からの知り合いと見るべきか。
「私はルナ代表の父親と知り合いでして。その経由でルナ代表とも昔から付き合いがあります」
俺が二人の関係に疑問を持っていると、それを察してかハリスさんが答えてくれた。
「それよりハリスさん。例の件、内容によってはリックさんが手伝ってくださるそうです。リックさんはとてもお強いですよ」
「ルナ代表のお話ではノイズさんを倒したとか……さすが元勇者パーティーの一員ですね」
「えっ?」
ルナさんの驚きの声が上がり、部屋は静寂に包まれる。
「知っていたんですね」
「ええ……ここは商業国。あちこちの情報が集まりますから、私も自然と情報通になりまして」
まあ隠していたわけじゃないから、知っている人がいてもおかしくない。
「少なくともハインツ皇子よりあなたのことを知っているつもりです。たとえば……あなたが無能ではないこととか」
ハリスさんは意味深な笑みを浮かべる。この人、どこまで俺のことを知っているんだろうか。
「リックさんが……元勇者パーティーの一員……」
ショックを受けたようなルナさんの呟きに、俺は慌てて弁明する。
「ごめん。隠すつもりはなかったけど、俺としては忘れたいことだから」
「そうですか……でも色々と納得できました。だからリックさんはそんなにお強いのですね」
まあ本当は勇者パーティーメンバーだったからではなく、異世界転生者だからなんだけど。
とりあえずそういうことにしておこう。
「リックくん。何か身の回りでおかしなことが起きていませんか? 私が調べたところ、ハインツ皇子の執念深さは人一倍、いや人十倍くらいはありそうですから」
「とりあえず今のところは何も……それにしても、ハインツ皇子についてもお詳しいんですね」
「まあ色々と耳に入っておりますので」
この人、飄々としているが侮れない人なのかもしれない。
「え~と話が逸れてしまいましたね。私達がリックくんにお願いしたいことは、魔物の討伐です」
「魔物の討伐ですか」
思っていたより普通の内容だな。だけどこの人が言うことだ。何か裏がありそうな気がするが。
「ご存じかもしれませんが、このズーリエは東に行けば帝国、南は山脈に囲まれています。そして北と西はそれぞれ平原と森が広がっているのですが、最近魔物の数が増えてしまいまして。このままですと交易は東の帝国としかできなくなってしまいます」
「現状すでに我々は帝国からの輸入によって暮らしているところがあり、それで足元を見られることもあります」
確か他国と比べて自国を豊かにするには、輸出を増やして輸入を減らすとか聞いたことがあるような。ズーリエはそれと真逆なことをしているということか。
「冒険者ギルドに魔物討伐の依頼をしようと思っていますが、残念ながらズーリエの街にはBランクの冒険者が一人、他はCランク以下の冒険者しかいません。このままでは依頼が成功するかどうか……」
「そんなに強力な魔物がいるんですか?」
「ええ……クイーンフォルミが」
クイーンフォルミ……簡単に言ってしまえば女王蟻のような存在で、厄介なのはその繁殖率の高さだ。卵を産んで仲間を増やすため、倒しても倒してもきりがなく、力尽きて殺られるパーティーは数知れずと聞く。
本来はAランクの冒険者パーティーが当たる事案だ。
「リックさん……どうでしょうか? もちろん依頼料はお支払いいたします」
ルナさんは不安気に、ハリスさんは無表情でこちらに視線を送ってくるが、期待をされているのがわかる。それなら答えは決まっているだろ?
「任せてください……だけど先に一つお願いしたいことがあります。冒険者ギルドと魔物を討伐する前に、偵察に行きたいのですが」
「ハリスさん、どうでしょうか?」
「もちろん大丈夫です」
「それじゃあ明日の朝現地に向かいますので、案内人を一人お願いします」
「わかりました」
俺はルナさん、ハリスさんから魔物討伐の依頼を受け、翌日案内人と共にクイーンフォルミがいる場所へと赴くことになった。
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