第6回青春小説大賞

第6回青春小説大賞

選考概要

編集部内で大賞候補作としたのは「その女、小悪魔につき――。」「死亡フラグが立ってます」「空に知られぬ雪」「いじめっこですが復讐されそうです」「しゃら☆ら☆ら!」「おーぷん・まいんど!」の6作品。

最終選考の結果、6作の中で頭一つ抜けていると編集部内で評価された「その女、小悪魔につき――。」を大賞に選出した。平凡に学園生活を送りたいと願う主人公の前に、突如現れた小悪魔のような先輩ヒロイン。少し斜に構えた主人公と、恋の駆け引きに長けた美少女との理知的な会話のやりとりが魅力で、その会話劇だけでも十分に読者を引き込める作品であると高く評価された。編集部としては、ぜひ出版化の可能性を探っていきたいと思う。

次点として評価が高かったのは、「死亡フラグが立ってます」。
目覚めたら頭上に死亡フラグが立っていた女子高生が、フラグ回避のために奮闘するという物語で、ユニークな発想とそれを物語に落とし込む構成力は見事であった。ただ、全体的に大人しくまとまりすぎてしまった感が否めず、また、「死亡フラグ」という言葉自体にも多少の古さを感じるという意見が上がり、授賞には至らなかった。

さらに、山間の田舎町を舞台にした「空に知られぬ雪」も、青春文芸小説として抜きんでた筆力を感じさせる良作だったが、転校生のヒロインはじめ登場人物がやや個性に欠けるのが残念だった。

応募総数 147作品 開催期間 2013年11月01日〜末日

編集部より

高校生ながらどこか達観している真と、彼を上手くいなして距離を徐々に縮めていく涼との軽快な会話劇が、本作の最大の魅力であると感じました。女性ながら喧嘩で負け知らずの美沙希、妹系キャラのこえだなど、友人たちも主人公に負けず劣らずの個性派揃いで、単調な展開に陥りがちな青春ラブコメストーリーのスパイスになっていると思います。編集部としましては、出版化の可能性を探っていきたいと考えております。

転生したら本気出す!~地上最強の息子~

清水 京
1位 / 147件

編集部より

ポイント最上位作品として“読者賞”に決定いたしました。転生した主人公と魅力的な女性陣との遣り取りがテンポよく展開され、とても読みやすい作品でした。ハーレムを形成する美少女達はもとより、「啓示」を告げる謎の幼女や「恥ずかしい名称の武術」を継ぐ友達など、いずれのキャラも個性豊かで引き込まれます。主人公の性格に嫌みがないのも、多くの読者を引き付ける魅力になっていると感じました。

※受賞作については大賞ランキングの最終順位を追記しております。

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