第8回キャラ文芸大賞 募集要項

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第8回キャラ文芸大賞開催予定
エントリー期間: 2024.12.1(日) 〜 2024.12.31(火)
開催期間(投票期間): 2025.1.1(水) 〜 2025.1.31(金)
結果発表: 2025年2月末日頃
2025年1月の1か月間、第8回キャラ文芸大賞を開催いたします。「大賞」「読者賞」「優秀短編賞」の他、優秀な作品には、テーマごとに賞を授与する可能性もあります。 さらに受賞作品は書籍化・コミカライズのチャンスも! また内部投稿からのエントリー作品は投稿インセンティブが10倍! みなさんのご参加お待ちしております!

第7回キャラ文芸大賞

選考概要

前回の応募数を大きく上回る作品が集まった、第7回キャラ文芸大賞。全950作品のうち、最終選考に進んだのは42作品。あやかしものの人気が高い傾向は変わらずも、それを上回る勢いで後宮もののエントリーが目立ち、昨今のムーブメントを感じさせる結果となった。

さらに選考を重ね、大賞候補に残ったのは、「後宮の隠れ薬師は、ため息をつく~花果根茎に毒は有り~」「【完結】いただきます ごちそうさま ――美味しいアプリの小さな奇跡」「【完結】国を追われた巫女見習いは、隣国の後宮で二重に花開く」「龍神の生贄」「あやかしも未来も視えませんが。」「【完結】後宮の化粧姫 ~すっぴんはひた隠したい悪女ですが、なぜか龍皇陛下に迫られているのですが……?!~」「星詠みの東宮妃 ~呪われた姫君は東宮の隣で未来をみる~」「視える宮廷女官 ―霊能力で後宮の事件を解決します!―」の8作品。

これらの候補作の中で、とくに女性読者にとって身近な化粧という題材を効果的に取り入れ、編集部内で最も高い評価を集めた「【完結】後宮の化粧姫 ~すっぴんはひた隠したい悪女ですが、なぜか龍皇陛下に迫られているのですが……?!~」を大賞に選出した。
テーマ別賞には、オリジナリティのある設定が光った「【完結】国を追われた巫女見習いは、隣国の後宮で二重に花開く」と、物語の世界観が丁寧に描写された「後宮の隠れ薬師は、ため息をつく~花果根茎に毒は有り~」の2作品を後宮賞に選出。また、人気の要素を綺麗にまとめた「龍神の生贄」をあやかし賞に決定。幻想的な設定と平安の舞台をうまく絡めた「星詠みの東宮妃 ~呪われた姫君は東宮の隣で未来をみる~」は、該当するテーマ別賞がなかったため和風ファンタジー賞を新設し、授与した。さらに、キャラクター同士のかけ合いが魅力的な「【完結】いただきます ごちそうさま ――美味しいアプリの小さな奇跡」をグルメ賞とした。
なお、最終選考に残ったものの、惜しくも受賞に至らなかった作品を奨励賞とした。

「【完結】後宮の化粧姫 ~すっぴんはひた隠したい悪女ですが、なぜか龍皇陛下に迫られているのですが……?!~」は、生まれつき顔に目立つあざがあることをコンプレックスに感じている主人公が、優れた化粧の技術を駆使して後宮を生き抜く中華後宮ファンタジー。主人公が化粧によって後宮妃と侍女という異なる人物を演じ分ける設定が効果的に使われており、ありそうであまりなかった着眼点が高く評価された。

「【完結】国を追われた巫女見習いは、隣国の後宮で二重に花開く」は、植物を愛する巫女見習いの主人公が、隣国に追放されるも、ひょんなことから後宮で妃と宦官としての二重生活を送りながら活躍するストーリー。主人公の「植物と話せる」「男女別人物になりすます」という設定が魅力的で、キャラクター同士の関係性や駆け引きの描き方も巧みだった。

「後宮の隠れ薬師は、ため息をつく~花果根茎に毒は有り~」は、姉を殺された薬師の主人公が、仇討ちのために年齢を偽って後宮に潜りこみ、美貌の宦官とともに事件を解決していく物語。サブキャラクターを含め登場人物が魅力的で、読んでいて光景が目に浮かぶような描写と、細部に組み込まれた伏線の回収といった高い構成力が光る作品だった。

「龍神の生贄」は、霊力を持たず村で虐げられていた主人公が、帝都からやってきたヒーローに見初められ、幸せになるシンデレラストーリー。主人公を帝都に連れ出し、新しい世界を見せてくれるヒーローが頼もしく、王道のラブストーリーながらも主人公が強大な力を秘めているという意外性にインパクトがあった。

「星詠みの東宮妃 ~呪われた姫君は東宮の隣で未来をみる~」は、人の目の中に凶兆の星が見えるために忌み嫌われた主人公が、冷酷と噂される東宮と契約結婚する和風恋愛ファンタジー。星詠みという幻想的な題材と、自己肯定感が低かった主人公が太陽のようなヒーローに出会って変わっていく描写に引き込まれる作品だった。

「【完結】いただきます ごちそうさま ――美味しいアプリの小さな奇跡」は、料理ができないことを条件に、IT企業で一風変わったアルバイトをすることになった大学生が、料理を通じて巻き起こす出来事を描いた物語。個性豊かなキャラクターたちの交流が鮮やかに描かれ、思わずおなかが空きそうな表現力の高さが秀逸だった。

開催概要はこちら
応募総数950作品 開催期間2024年01月01日〜末日

編集部より

近年人気の「後宮」を舞台に、個性豊かなキャラクターたちがいきいきと描かれていて、冒頭から物語の世界にグッと引き込まれました。続きをどんどん読み進めたくなるほどテンポよくストーリーが展開し、筆力とともに構成力の高さが窺えます。さらに、主人公が化粧の力でコンプレックスを克服して、周囲にも力を貸す様子はメッセージ性があり、読了後、明日も頑張ろうと多くの読者が前向きになれる作品だと思いました。


編集部より

ポイント最上位作品として、“読者賞”に決定いたしました。無自覚な主人公・凛の規格外なかっこよさがお話を動かしていき、思わず読み進めてしまう爽快感があります。登場するキャラクターが皆個性的なのも、多くの読者の支持を集めた理由なのだと思います。


編集部より

「豊穣の巫女」という設定を軸に、主人公が「植物の心がわかる」「月の満ち欠けによって容姿が変化する」という能力を活かして、引きこもりの後宮妃と少年宦官という二重生活を送りながら活躍する様子に、大変惹きつけられました。さまざまなキャラクターとの掛け合いがテンポ良く描かれています。また、月夜を銀髪・紫眼の巫女が舞う幻想的な様子が脳裏に浮かび、視覚的にも楽しい作品です。


編集部より

姉を死に追いやった男への復讐のために後宮に潜り込む、という設定が秀逸で、展開が気になりぐいぐいと先を読ませる力のある作品でした。後宮、薬師など流行の要素がちりばめられ、薬師であることを隠した主人公と美麗な宦官ヒーローという、お互いに秘密を持った二人がバディとして事件を解決していく痛快なストーリーは、女性読者だけでなく男性読者にも人気を博しそうだと感じました。

龍神の生贄

5位 / 950件

編集部より

あやかしや妖魔が存在する世界で霊力を持たず、「名無し」と蔑まれてきた緋色が、村という窮屈な世界から勇気を出して一歩を踏み出し、帝都で尋の支えを受けながら生まれ変わっていく姿に心を打たれました。桁違いの霊力を持つ緋色を優しく受け止める尋も包容力のある魅力的なキャラクターに仕上がっており、続きが大変待ち遠しい作品でもありました。


編集部より

人の目の中に凶兆の星が見える「星詠み」の能力を持つが故に虐げられてきた主人公が、東宮暗殺を命じられ宮中に送り込まれるという冒頭の展開が、非常に魅力的でした。平安の世を舞台に、自分を唯一認めてくれた冷酷な東宮との関係性の中でだんだんと成長していく主人公の様子は、思わず応援したくなります。


編集部より

アルバイトの悠をはじめとして、料理担当の夏生、社長の桑鶴、総務の高見沢など、個性豊かなキャラクターが「クレインマジック」のために力を合わせる様子が読んでいて楽しく、元気をもらえる作品でした。シズル感溢れる料理描写も食欲を刺激され、キッチンに立ってみたい気持ちが湧いてきます。

※受賞作については大賞ランキングの最終順位を追記しております。