病気小説一覧
妹が残された僅かな時間の中で書き残したその本は、十年経った今も書店の棚に並んでいる。
恋愛ものでもなければ、推理ものでもない。流行りの異世界ものでもない。ヒーローもヒロインも登場しない。
変わらない日常を淡々と描いた、目立たない内容。
血の繋がらない者同士が惹かれるように、少しノスタルジックな喫茶店に集まり家族になるお話。
ありきたりな話だけど、読者からはとても愛されている。
なんでも、読み終わった後、灰色の世界が色付いた世界に見えるらしい。そう、SNSにコメントが書かれていた。
俺は何回も読む。だけど、俺の世界はずっと灰色のままだ。
俺は親友と妹の願いを少しでも叶えるために、灰色の世界を生き続ける。
妹と親友が最後に過ごしたこの地で。
一度でいい、妹が見ていた世界を見たいと願いながらーー
文字数 109,704
最終更新日 2023.05.23
登録日 2022.07.16
運が良いということだけが取り柄の牧隆太はこれまで平凡ながらも幸せな人生を送ってきた。妻と子供が二人いて、営業として働く普通な日々。しかし、東京へ出張へ行った先で事故に巻き込まれる。運よく一命をとりとめたが、その日から牧の心身に異変が生じ、家族もなぜかおかしな方向に進んでいく…。
文字数 2,720
最終更新日 2023.05.14
登録日 2023.05.06
街で噂の「美人精神科医」である宇佐美夏海。なのに、夏海は独身で彼氏すらいない。
そんな彼女の元に、仕事の多忙さから精神的に参ってしまった小説家・瀬戸昴が、受診に来る。期待どおりに美人な夏海に昴は一目惚れする。
二人は付き合い、日々を共に過ごしてゆく中で、近づいてゆく。
しかし、昴が『小説を書けなくなっていること』が判明する。
『不器用でも、惹かれたい。という気持ちが寄り添ってゆく』大人の恋愛話。
ー ー ー
宇佐美夏海(二十五歳・精神科医)
黒髪にフワフワセミロングの女性。
おっとりしていて、喫茶店巡りが趣味。
瀬戸昴(二十七歳・小説家)
黒髪ウルフヘアの男性。
たまにメガネをかけている。
堅い見た目だが、甘いものが好き。
文字数 45,608
最終更新日 2023.04.29
登録日 2023.04.03
『どんなに美しい宝石よりも、欲しいのはその言葉。』
ある日突然言葉を忘れていく病気にかかった少年と、それを支える大人の話。
抱擁力大人 × 健気文学少年
〈正文 × 詩音〉
Twitter上の診断結果より作成
【花町シュガーは、喉からぽろぽろと宝石が出てくる病気です。進行するとひとつひとつ言葉を忘れてゆきます。花の種が薬になります】
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※「それは、キラキラ光る宝箱」とは?
花町が書いた短編をまとめるハッシュタグです。
お手すきの際に覗いていただけますと幸いです。
文字数 8,218
最終更新日 2023.04.03
登録日 2023.03.27
〝死ぬ前に、先輩の世界に触れてみたかった──〟
美術部唯一の活動部員〝小鳥遊鈴〟は、天才モノクロ画家〝春永結生〟に恋をしている。
一方、色のない世界を生きていた結生もまた、毎日のように「好きです」と伝えてくる鈴が気になっていた。
しかし、鈴は〝枯桜病〟という病を患っていて──?
残りわずかな命の時間。
ふたりは、いずれきたる〝別れ〟を見据えながらも心を通わせていく。
──その憧れは、生きる力になった。
──その恋は、生きたい理由になった。
──その想いは、生きた証になった。
「ねえ、先輩。贈り物、受け取ってくれました?」
文字数 127,958
最終更新日 2023.04.01
登録日 2023.04.01
もし、最愛の人に「死んで」と言われたらどうする?
夏休みに入った高校2年の海辺桜は、ある日科学者の父に頼まれて仕事場へ連れていかれる。頼まれたのはとある人物と会話をしてほしいとの事だった。桜は渋々頼みを受け、父の背中を追って会話相手の場所へ向かうとそこは薄暗い地下室。その中央には俯いている青年がいた。
文字数 89,613
最終更新日 2023.02.08
登録日 2023.01.01
文字数 10,110
最終更新日 2023.01.22
登録日 2023.01.22
精神疾患を患った私のブログ。双極性障害になってしまった私が書きたい事をなんとなく書いていくだけ。
内容に共感して下さる方がいれば嬉しいです。
稚拙な文章を読んで下さってありがとうございます。
文字数 52,439
最終更新日 2023.01.01
登録日 2021.07.08
横浜の小高い丘陵に位置する根岸森林公園には、ひとつの伝承があった。
「ドラゴンを見ると願いが叶う」
三年ぶりに会った幼馴染のAと共に、浪人生の私は、そこでドラゴンを探すのだが、見つけることはできず、公園横にある米軍基地の街並みが、いつまでも脳裏に焼き付いていた。
それから一ヶ月後、私は駅のホームで、ひとりの少女と出会う。
彼女は生まれつき子供を作ることができない『ロキタンスキー症候群』と言う病気を患っていた。
私は彼女に寄り添おうとするが、そんな時に、身近で大きな事件が起きる。
彼女の願い、そして私の夢。根岸のドラゴンとは一体何なのだろうか。
横浜が舞台の恋愛青春物語
2022年 12月30日 完結
文字数 106,034
最終更新日 2023.01.01
登録日 2023.01.01
痩せぎすで片目眼帯。週三程度で働くのがせいっぱいの佐伯尚(29)は、誰が見ても人生詰んでいる青年だ。当然、恋人がいたことは無く、その手の経験も無い。
長年恨んできた相手に復讐することが唯一の生きがいだった。
住んでいたアパートの退去期限となる日を復讐決行日と決め、あと十日に迫ったある日、昨夜の記憶が無い状態で目覚める。
足は血だらけ。喉はカラカラ。コンビニのATMに出向くと爪に火を灯すように溜めてきた貯金はなぜか三桁。これでは復讐の武器購入や交通費だってままならない。
途方に暮れていると、昨夜尚を介抱したという浴衣姿の男が現れて、尚はこの男に江東区の月島にある橋の付近っで酔い潰れていて男に自宅に連れ帰ってもらい、キスまでねだったらしい。嘘だと言い張ると、男はその証拠をバッチリ録音していて、消して欲しいなら、尚の不幸を買い取らせろと言い始める。
男の名は時雨。
職業:不幸買い取りセンターという質屋の店主。
見た目:頭のおかしいイケメン。
彼曰く本物の神様らしい……。
文字数 216,050
最終更新日 2022.12.31
登録日 2022.11.01
文字数 22,498
最終更新日 2022.09.23
登録日 2022.08.21
傍から見たら短所に思える部分でも
自分にとっては必要だから持って生まれたんだと感謝出来れば病気は消えます。
※説明しておきますと、この話をしているアリクイさんは何百年もの間色々な人や動物や物や自然に生まれ変わっていて
今世では人間サイズのアリクイとして生まれ変わっているという話ですが、詳しくはまた別の機会に。
文字数 2,196
最終更新日 2022.09.15
登録日 2022.07.05
君のいちばんになれない私は
レンタル有り旧題:好きなひとは ちがうひとの 生きる希望
病と闘う青春物語があったとして。でも主役じゃない。傍観者。脇役。
好きな人が他の人の生きる希望になった時、それが儚い青春物語だったなら。脇役の恋は泡になって消えるしかない。
嘉川千歳は、普通の家族に生まれ、普通の家に育ち、学校や周囲の環境に問題なく育った平凡女子。そんな千歳の唯一普通ではない部分、それは小さい頃結婚を約束した幼馴染がいることだった。
約束相手である幼馴染こと鹿島拓海は島が誇る野球少年。甲子園の夢を叶えるために本州の高校に進学することが決まり、千歳との約束を確かめて島を出ていく。
しかし甲子園出場の夢を叶えて島に帰ってきた拓海の隣には――他の女の子。恋人と紹介するその女の子は、重い病と闘うことに疲れ、生きることを諦めていた。
小さな島で起こる、儚い青春物語。
病と闘うお話で、生きているのは主役たちだけじゃない。脇役だって葛藤するし恋もする。
傷つき傷つけられた先の未来とは。
・一日3回更新(9時、15時、21時)
・5月14日21時更新分で完結予定
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登場人物
・嘉川千歳(かがわ ちとせ)
本作主人公。美岸利島コンビニでバイト中。実家は美容室。
・鹿島拓海(かしま たくみ)
千歳の幼馴染。美岸利島のヒーロー。野球の才能を伸ばし、島外の高校からスカウトを受けた。
・鹿島大海(かしま ひろみ)
拓海の弟。千歳に懐いている。
・宇都木 華(うづき はな)
ある事情から拓海と共に美岸利島にやってきた。病と闘うことに疲れた彼女の願いは。
文字数 149,069
最終更新日 2022.08.24
登録日 2020.04.27
タロットおじさんの小部屋、第3弾。
TheTowerとか言うトラウマ製造カードのお話。
文字数 2,500
最終更新日 2022.08.22
登録日 2022.08.22
文字数 12,743
最終更新日 2022.07.16
登録日 2022.07.04
母を病気で亡くした翔のもとに仮面をつけた怪しい男が現れる。彼の名はエリー。エリーが徐に取り出したのは、見た目は何の変哲もないノートだった。しかし、彼曰く、そのノートに書いたメッセージは生前の母に届くという。
これは時を超えた約束の物語。
文字数 391,049
最終更新日 2022.06.25
登録日 2022.06.01
「君は最後まで反省をしないのだな」
反省などしてしまえば私は望んだ死に方などできなかっただろう。
「ええ、だって悪いことだと思ってないもの」
悪いことだとわかっていてやっていた。その上で悪びれもせずいるかのように振る舞ってきたのだ。演劇の悪役のように。
「人を殺そうとしてよくもそんなことを……!」
人を殺すつもりはそもそもなかったことなど悟らせはしない。ただ失敗してしまって残念だとばかりに最後まで私は悪を貫く。
「だって……邪魔だったんだもの」
「………っそんな態度なら処刑を取り止める必要などなさそうだな!」
だってそれこそが私の望むものだから。元婚約者にだって私は最後まで偽りの微笑みで悪の華となろう。
そして死を迎え、計画通りになったなら、私はようやく悪の仮面を脱ぎ捨てられるのだ。死と共に。
※連載中にしてますが、本編は一応完結です。
文字数 18,542
最終更新日 2022.06.22
登録日 2022.06.16
文字数 2,805
最終更新日 2022.06.10
登録日 2022.06.04
ゴブリン病という難病によって醜い顔になってしまった私は、婚約者のトライブ様に婚約を破棄されました。
仕方ありません。こんな醜い女に価値などないのですから……
文字数 12,536
最終更新日 2022.05.24
登録日 2022.05.15
【実話・母親の話】
火葬後、そのご遺体には、左足太腿から骨はなく。
左腕の肘から下の骨はなく。
頭蓋骨が1/3なく。
歯が3本、口ではなく胃から見つかった。
明細胞肉腫
100万年人口あたり1人の確率の希少癌。
バクテリアのような癌細胞は次から次へ。
次から次へと骨を脆くし、肉を腐食させ。
動脈破裂で死ぬか、体を切断をして食い止めるかの選択をさせた。
子育てを終え、第二の人生を謳歌を始めた平凡な主婦。
田代菫、53歳が生きることを諦めず、死と向き合い、最後の一瞬まで生に食らいつく実話の物語。
文字数 33,191
最終更新日 2022.05.04
登録日 2022.04.02
幼少期から重度の肺疾患を患っていた仕舞 卓哉(しまい たくや)は入院中、大悪魔のアスモデウスと延命の取引をする。
しかし下級悪魔の時以来の契約をしたアスモデウスはうっかり卓哉の寿命を使い切ってしまった、そこでアスモデウスから魂はそのままに眷属にする提案をされた卓哉は渋々提案を受け入れる。本来ならアスモデウスが魂を形作り眷属にするが今回は魂は出来上がった状態での眷属生成、これが後に悪魔界の均衡を揺るがす事態に発展する…
文字数 18,536
最終更新日 2022.04.25
登録日 2022.01.31
子供以上大人未満の二人が出会ったのは、
木漏れ日のように淡く透明で儚げな兄妹だった。
文字数 7,766
最終更新日 2022.04.18
登録日 2022.04.18
これは二人だけの秘密だぞ。
天国では今、お星さまが大人気なんだ。
そこでは、皆がお星さまに夢中なんだよ。
文字数 6,526
最終更新日 2022.04.18
登録日 2022.04.18
『空色のウサギを見た者は、必ず幸せになれる』
それは、私と妹の菜々の二人だけしか知らない秘密だった。
文字数 3,512
最終更新日 2022.04.11
登録日 2022.04.11
文字数 19,246
最終更新日 2022.04.02
登録日 2022.03.01