生き残り小説(外部サイト)一覧

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青年は黒猫を見下ろした。 黒猫は青年を見上げた。 黒い、滑らかな眼球が、じいと青年の顔を見上げる。 ——終わらせないと、終わらない。 青年の口が小さく動いて、そう言った。 *** 魔王が勇者に相打ちで討伐された国で、ぼんやり余生を過ごす痩せぎすの男と、彼と共に静かに暮らす、喋る黒猫の話。 その1…全2話。 その2…全2話。 *** ひとしきり笑ったあと、目尻の涙を拭いながら、見上げてくる黒猫に呟く。 「初等部のときの将来の夢。思い出した」 憑き物が落ちたような顔で、男は黒猫の小さく丸い頭部を、いつもより少し強い手つきで撫でた。
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登録日 2023.08.16
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