恋愛 女子アナ小説一覧
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織田俊平、38歳。女性にプロポーズしたが断られ、北九州を離れて埼玉県への転勤を志願した。福岡空港のロビーで、出発までの時間を喫茶店で過ごすことにした。4人掛けのテーブルにひとり座っている男性に声をかけ、席を空けてもらう。なつみはジェイ・ルービンの「村上春樹と私」という本を取り出して読み始めた。ルービンはアメリカの日本文学翻訳家で、村上春樹の翻訳に加え、芥川龍之介や夏目漱石の翻訳でも有名な存在である。なつみは目次を見てページをめくろうとするが、どうにも集中できない。目の前に座る男性が気になって仕方ないのだ。その男性は少しイケメン風で、流行の眼鏡をかけているが、もしかしたらメガネ量販店で3,000円のフレームを買ったのかもしれない。
文字数 12,867
最終更新日 2024.11.11
登録日 2024.11.10
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