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第三章 和平交渉への旅編
第五十九話・閑話 第1回ミスコンNo.1…
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ヒカルは馬車の改造で部屋を色々と増築していました。
この世界では夜は月が4つあり、月の光が眩しくて星があまり見えないのが少し寂しいと思い…プラネタリウム的な部屋を作ろうとしました。
だけどこれだけだとすぐに飽きる…そう感じたヒカルは様々なロケーションを演出する部屋に作り直しました。
海が見えるロケーション、家の中の様なロケーション、森の中の様なロケーションなどを。
部屋に中心で座りながら海のロケーションで波の音を楽しんだり、森のロケーションで木々のざわめきをたのしん………
「だぁぁぁぁ! 全然癒しの憩いの場所じゃねぇ‼︎」
俺が楽しみたいのは憩いの風景では無く、憩いの風景に溶け込む女の子たちを見てみたい‼︎
横を見ると…海底都市シフォンティーネで海の中を移動する物だと思って女子達の作ったビキニがあった。
何とか女子達に来ては貰えないかねぇ…?
まぁ、一番の障害になるにはアヴェルユージェンなんだが…?
俺はこの部屋にアヴェルユージェンとアレフを呼んで来させた。
「アヴェルユージェン様、アレフ様にお願いが御座います!」
俺は床に土下座をして頼んだ。
「様…ヒカル殿?」
「どうしたヒカル、改まって…っていうかなんで敬称呼びするんだ?」
「俺はこの世界に来てつくづく文化の遅れというのを実感していた。 貴族のドレスは派手だが品が無く、平民の服は至って地味なものばかりに…俺の作った異世界の服を流行らせる為に4人の子達に試着をお願いしたいのだが…」
「異世界の服って…チェスに負けた時に罰ゲームで着せられたあの服だよな?」
「私も着せさせられてヒカル殿に大爆笑されましたね。」
「あれは冗談で着させたが本来は女性用の服なんだが…あんな服を着たミンフィーリアやフリージアを見たくは無いか?」
アレフとアヴェルユージェンは、想像しながらうんうんと頷いていた。
「なので寸法を図りたいところなんだが…別にやましい気持ちはないとは言っても、お前達の愛する者の体に触れるのはダメだろ?」
「それは許されない行為ですね。」
「婚約者をメイド達ならともかく、男性には触って欲しくはないな。」
よし、ここまでは成功だが…次からが勝負だな!
「ここに水着があるのでそれを着せてから体のラインを調べたいんだよ。」
「なぜそこで水着が関係してくるんです⁉︎」
「アヴェルユージェンの言い分は最もだが…女性の服を作るには重要な問題なんだよ。」
「理由を聞かせてくれませんかね?」
「男性の骨格と女性の骨格は異なり、男性の場合は多少ブカブカでも問題はないが…女性の場合は問題が生じてくる。」
「どんな問題が?」
「服が少しでも合わなくて弛んでいる箇所を見られた場合、男性なら特に気にはしないが女性は気にするんだよ。 太って見られると感じてな。」
「なるほど?」
「体のラインに合わせた服を要求されるのだけれど、ほんの少しの妥協も許されないのが女性用の服なんだよ。 そこでこの水着を着させて目視でサイズを特定して洋服を作ろうと思っているんだよ。 そうすれば体に触れるという行為なく服が作れるからな!」
こうでも言わない限り、水着の案は通らないだろうからな。
「だが、この水着というのはほぼ下着に近い物じゃないのか?」
「これらが嫌なら…あぶない水着やきわどい水着というのがあるが、こっちの水着は少し動くだけで大事な部分が見えるが良いのか?」
「「良いわけあるか‼︎」」
「だからこの水着なんだよ。 安心してくれ、別に俺だけが見るという形には取らずに2人には審査員になってもらうから。」
「審査員?」
「自分の妻や婚約者以外に、レオーネやリルーシャにも着てもらう。 お前達は自分の妻や恋人が1番だとは思うが、そういった贔屓的な感情を捨てて公平にジャッジして欲しいんだ。」
「分かったよ。」「分かりました。」
これで2人を言いくるめられたし、許可も取れた。
次は女性陣を言いくるめて…!
俺は女性陣達にオシャレな異世界の服を着たくはないかと提案した。
女性達のそれぞれの服の好みは把握しているから、それをチラつかせれば断るような事はしない筈。
そして女性達にも許可が取れて…馬車内でミスコンが開始された。
●○●○●○●○●
「お待たせ致しました! エントリーナンバー1番のレオーネ嬢です‼︎」
俺は海のロケーションに変化させると、レオーネが水着を着て現れた。
「無駄無く引き締まった体に美しい体のラインと陽を反射させる健康的な肌!」
「確かに男性顔負けの筋肉だな。」
「私らの体ではあそこまではないからね。」
レオーネは褒められ慣れていないのか、部屋から飛び出して行った。
「次はエントリーナンバー2番…ミンフィーリア嬢です!」
俺は次に森のロケーションに変更した。
「ちょっと待ったーーー! この水着の面積ですが…小さくありませんか⁉︎」
「小さくありません! 森の中に現れた緑の女神様のような美しさと魅惑的なプロポーション…」
「ヒカルがたまに騒ぎ立てるのが分かるな。 海底都市シフォンティーネの水のニンフのような感じじゃないか!」
「ちょっとしたアクシデントがありましたが、ミンフィーリア嬢…有り難う御座いました!」
ミンフィーリアは一礼してから部屋を出て行った。
「さて次は…エントリーナンバー3番、リルーシャ嬢です!」
場所を砂浜から水路に流れる場所に舞台を変えた。
「白く透き通るような肌に燃えるような赤い髪と瞳…そして慣れない服装に戸惑う少し照れた笑顔…」
「う…ん、ヒカル殿の気持ちがなんとなくわかった気がします。」
「将来娘が出来たら…こんな水着もアリだな!」
リルーシャは手を振りながら部屋を後にした。
「そして最後になりました、エントリーナンバー4番のフリージア嬢です!」
俺は海が見える建物内のロケーションに変化させた。
「全ての女性の頂点に居座る絶対的な美! 彼女の前では女神ですら平伏すだろう見事なプロポーション…」
「普段の服装では見えなかったが…こんな感じなのか!」
「ミンフィーリア以上のモノを持っている人類がいたんだな…」
そして部屋の中に先程の3名が入って来て横一列に並んだ。
ここで…俺が2人に審査員を任せたのには理由がある。
贔屓目無しで2人に決めて貰うというのは、2人の反応を見るのが面白そうだったからだ。
これで自分の妻や婚約者を選ぼうものなら、絶対に角が立つ。
2人がそれぞれのパートナーを選ばない場合は修羅場と化す。
どちらに転んでも面白い展開になる…と思っていたが、2人が選んだのは…?
「審査員の審査が完了しました。 今回の優勝者は…エントリーナンバー3番のリルーシャ嬢です!」
俺が拍手をすると、アヴェルユージェンとアレフも拍手をした。
確かにリルーシャだったら贔屓が無くて角が立たない。
アレフとアヴェルユージェンは、角が立たない事を回避するためにはリルーシャを選ぶしかないからだ。
こうして馬車内のミスコンは幕を閉じた…彼女達の水着姿をバッチリカメラに収めて。
「第二回は異世界の服を着たファッションショーで勝敗を決めたいと思います! では…next see you!」
俺はそうして部屋を出ると、自分の部屋で写真を眺めていた。
そしてもう1つのカメラも回収しておいた。
その中には控え室で着替える女性達の…これは墓場まで持って行くしかないな!
そう思って中を確認したが、何も映っていなかった。
最初にレオーネがカメラに気付いて触れた時に録画が停止したのだろう。
その映像が映っていたのだった。
今はこれがあるだけマシだと思おう。
俺の計画はこうして半分成功したが半分失敗したのだった。
この世界では夜は月が4つあり、月の光が眩しくて星があまり見えないのが少し寂しいと思い…プラネタリウム的な部屋を作ろうとしました。
だけどこれだけだとすぐに飽きる…そう感じたヒカルは様々なロケーションを演出する部屋に作り直しました。
海が見えるロケーション、家の中の様なロケーション、森の中の様なロケーションなどを。
部屋に中心で座りながら海のロケーションで波の音を楽しんだり、森のロケーションで木々のざわめきをたのしん………
「だぁぁぁぁ! 全然癒しの憩いの場所じゃねぇ‼︎」
俺が楽しみたいのは憩いの風景では無く、憩いの風景に溶け込む女の子たちを見てみたい‼︎
横を見ると…海底都市シフォンティーネで海の中を移動する物だと思って女子達の作ったビキニがあった。
何とか女子達に来ては貰えないかねぇ…?
まぁ、一番の障害になるにはアヴェルユージェンなんだが…?
俺はこの部屋にアヴェルユージェンとアレフを呼んで来させた。
「アヴェルユージェン様、アレフ様にお願いが御座います!」
俺は床に土下座をして頼んだ。
「様…ヒカル殿?」
「どうしたヒカル、改まって…っていうかなんで敬称呼びするんだ?」
「俺はこの世界に来てつくづく文化の遅れというのを実感していた。 貴族のドレスは派手だが品が無く、平民の服は至って地味なものばかりに…俺の作った異世界の服を流行らせる為に4人の子達に試着をお願いしたいのだが…」
「異世界の服って…チェスに負けた時に罰ゲームで着せられたあの服だよな?」
「私も着せさせられてヒカル殿に大爆笑されましたね。」
「あれは冗談で着させたが本来は女性用の服なんだが…あんな服を着たミンフィーリアやフリージアを見たくは無いか?」
アレフとアヴェルユージェンは、想像しながらうんうんと頷いていた。
「なので寸法を図りたいところなんだが…別にやましい気持ちはないとは言っても、お前達の愛する者の体に触れるのはダメだろ?」
「それは許されない行為ですね。」
「婚約者をメイド達ならともかく、男性には触って欲しくはないな。」
よし、ここまでは成功だが…次からが勝負だな!
「ここに水着があるのでそれを着せてから体のラインを調べたいんだよ。」
「なぜそこで水着が関係してくるんです⁉︎」
「アヴェルユージェンの言い分は最もだが…女性の服を作るには重要な問題なんだよ。」
「理由を聞かせてくれませんかね?」
「男性の骨格と女性の骨格は異なり、男性の場合は多少ブカブカでも問題はないが…女性の場合は問題が生じてくる。」
「どんな問題が?」
「服が少しでも合わなくて弛んでいる箇所を見られた場合、男性なら特に気にはしないが女性は気にするんだよ。 太って見られると感じてな。」
「なるほど?」
「体のラインに合わせた服を要求されるのだけれど、ほんの少しの妥協も許されないのが女性用の服なんだよ。 そこでこの水着を着させて目視でサイズを特定して洋服を作ろうと思っているんだよ。 そうすれば体に触れるという行為なく服が作れるからな!」
こうでも言わない限り、水着の案は通らないだろうからな。
「だが、この水着というのはほぼ下着に近い物じゃないのか?」
「これらが嫌なら…あぶない水着やきわどい水着というのがあるが、こっちの水着は少し動くだけで大事な部分が見えるが良いのか?」
「「良いわけあるか‼︎」」
「だからこの水着なんだよ。 安心してくれ、別に俺だけが見るという形には取らずに2人には審査員になってもらうから。」
「審査員?」
「自分の妻や婚約者以外に、レオーネやリルーシャにも着てもらう。 お前達は自分の妻や恋人が1番だとは思うが、そういった贔屓的な感情を捨てて公平にジャッジして欲しいんだ。」
「分かったよ。」「分かりました。」
これで2人を言いくるめられたし、許可も取れた。
次は女性陣を言いくるめて…!
俺は女性陣達にオシャレな異世界の服を着たくはないかと提案した。
女性達のそれぞれの服の好みは把握しているから、それをチラつかせれば断るような事はしない筈。
そして女性達にも許可が取れて…馬車内でミスコンが開始された。
●○●○●○●○●
「お待たせ致しました! エントリーナンバー1番のレオーネ嬢です‼︎」
俺は海のロケーションに変化させると、レオーネが水着を着て現れた。
「無駄無く引き締まった体に美しい体のラインと陽を反射させる健康的な肌!」
「確かに男性顔負けの筋肉だな。」
「私らの体ではあそこまではないからね。」
レオーネは褒められ慣れていないのか、部屋から飛び出して行った。
「次はエントリーナンバー2番…ミンフィーリア嬢です!」
俺は次に森のロケーションに変更した。
「ちょっと待ったーーー! この水着の面積ですが…小さくありませんか⁉︎」
「小さくありません! 森の中に現れた緑の女神様のような美しさと魅惑的なプロポーション…」
「ヒカルがたまに騒ぎ立てるのが分かるな。 海底都市シフォンティーネの水のニンフのような感じじゃないか!」
「ちょっとしたアクシデントがありましたが、ミンフィーリア嬢…有り難う御座いました!」
ミンフィーリアは一礼してから部屋を出て行った。
「さて次は…エントリーナンバー3番、リルーシャ嬢です!」
場所を砂浜から水路に流れる場所に舞台を変えた。
「白く透き通るような肌に燃えるような赤い髪と瞳…そして慣れない服装に戸惑う少し照れた笑顔…」
「う…ん、ヒカル殿の気持ちがなんとなくわかった気がします。」
「将来娘が出来たら…こんな水着もアリだな!」
リルーシャは手を振りながら部屋を後にした。
「そして最後になりました、エントリーナンバー4番のフリージア嬢です!」
俺は海が見える建物内のロケーションに変化させた。
「全ての女性の頂点に居座る絶対的な美! 彼女の前では女神ですら平伏すだろう見事なプロポーション…」
「普段の服装では見えなかったが…こんな感じなのか!」
「ミンフィーリア以上のモノを持っている人類がいたんだな…」
そして部屋の中に先程の3名が入って来て横一列に並んだ。
ここで…俺が2人に審査員を任せたのには理由がある。
贔屓目無しで2人に決めて貰うというのは、2人の反応を見るのが面白そうだったからだ。
これで自分の妻や婚約者を選ぼうものなら、絶対に角が立つ。
2人がそれぞれのパートナーを選ばない場合は修羅場と化す。
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アレフとアヴェルユージェンは、角が立たない事を回避するためにはリルーシャを選ぶしかないからだ。
こうして馬車内のミスコンは幕を閉じた…彼女達の水着姿をバッチリカメラに収めて。
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俺はそうして部屋を出ると、自分の部屋で写真を眺めていた。
そしてもう1つのカメラも回収しておいた。
その中には控え室で着替える女性達の…これは墓場まで持って行くしかないな!
そう思って中を確認したが、何も映っていなかった。
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