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第五章 悲恋の章
第七話 レオナリアの心の変化
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「副店長、お手紙が届いております。」
「またですか?」
ルーナリアの姿で店長を名乗って店に立って以来、手紙が届く様になった。
中には商業ギルドからの通知もある為に調べていたけど、その大半はラブレターだった。
私は手紙を見ていると、中に速達でテルシェリア王国のドミニティ殿下から届いた物があった。
中を見ていると…ルーナリアの事が書かれていた。
ルーナリアが牢屋の中で死亡した事と、その遺書が同封されていた。
テールナールと会った時にルーナリアが死んだという話は、テールナールに悔しがらせる為に着いた嘘だったんだけど、まさか本当に死んだとは思わなかった。
「別に…ルーナリアが死んでいても、どうでも良いんだけどねぇ…?」
私はルーナリアの遺書を開いて読んで見た。
どうせ書かれている内容は、私の事を卑下した内容だと思っていた。
…ところが?
「ティファルさん、本日から…暫くはお店を休業致します。」
「え! 突然どうなされたのですか?」
「私はこれからテルシェリア王国に向かいます! その為に…暫く留守にしますので。」
「では、店長が代わりに来る…とかでは無くてですか?」
私はティファルのその問いには答えなかった。
私はブリオッシュを連れて店の外に飛び出していた。
すると、パテットと鉢合わせになった。
「リア、君に話があるんだけど!」
「後にしてくれないかな、私は今急いでいるから!」
「そんな事を言って逃げる気なんでしょ? ダメだよ、大事なはな…」
「あ・と・に・し・て…と言っているんだけど?」
私の迫力に押されたのか、パテットは黙ってしまった。
「あ、そうだ! パテットがいた方が話が早いかも…一緒に来てくれない?」
「一緒って…何処に行く気なの? ボクはこう見えても忙し……」
「来るの? 来ないの?」
「い、行くよ。 一体なんだというのさ…」
私の迫力に押されてパテットは諦めた表情をした。
私はパテットの手を取って、転移魔法でテルシェリア王国に転移した。
「此処は…テルシェリア王国かい? 一体何があったのか話してくれないかな?」
「妹が死んだ…今はそれしか言えないんだけど、私だけが王城に入ると余計な茶々が入るからパテットは国王陛下を止めておいて欲しいんだけど…」
「それは御愁傷様…まぁ、よくは分からないけど今は深く理由を聞かないであげるよ。」
私は王城の門番の騎士に場内に入る許可を得ようとした。
だけど騎士からは許可を得られずにいると、騒ぎを聞き付けたドミニティ殿下がこちらに来たのだった。
「君は…レオナリアなのか?」
「ドミニティ殿下から妹の訃報を聞いてやって来ました。」
「いや、緑色の髪が赤いから…一瞬誰なのかと戸惑ってしまっていてね。 それと…パテット殿?」
私はそのままの姿で飛び出した事に気付いたので、魔法を解除して元のレオナリアの姿に戻ったのだった。
「父上の方には騎士達に連絡を入れておくから、レオナリアにはルーナリアに会わせる事にするよ。」
私はドミニティ殿下に連れられて、ルーナリアが安置されている部屋に通された。
私はルーナリアを見た。
長きに渡る牢屋暮らしでルーナリアの身体は見る影も無いくらいに変貌した姿になっていた。
でもそれだけでは無い。
身体の至る所に暴行されて治療された痕が見られたのだった。
「牢屋の中で虐待でもされていたのですか⁉︎」
「ドミニオンが陛下に斬りつけた話をしたよね? その後にルーナリア嬢と同じ牢に入れたのだけれど、ドミニオンはルーナリア嬢に数々の暴力を振るって…それを見兼ねた父上はドミニオンを鉱山送りに…」
「そうですか…」
私はルーナリアの亡き骸にそっち手を伸ばして頭を撫でた。
本来の私なら、ルーナリアに対してこんな事をする事はまずあり得なかった。
私の気持ちが変わったのは、ドミニティ殿下からの速達の手紙に同封されたルーナリアの遺書を見たからだった。
私は身体中にある魔力を全て解放させると、部屋から城全体に広がって行き…城全体が大きく揺れた。
その光景にドミニティ殿下とパテットは驚愕な顔をしていた。
「リア、何をする気なんだい⁉︎」
「ルーナリア、待っていてね。 お姉ちゃんが今貴女を蘇らせて上げるからね‼︎」
一体レオナリアに何が起きたのか?
それは…ルーナリアが書いた遺書に書かれた内容が関係したのだった。
次回、ルーナリアの遺書…をお楽しみに!
「またですか?」
ルーナリアの姿で店長を名乗って店に立って以来、手紙が届く様になった。
中には商業ギルドからの通知もある為に調べていたけど、その大半はラブレターだった。
私は手紙を見ていると、中に速達でテルシェリア王国のドミニティ殿下から届いた物があった。
中を見ていると…ルーナリアの事が書かれていた。
ルーナリアが牢屋の中で死亡した事と、その遺書が同封されていた。
テールナールと会った時にルーナリアが死んだという話は、テールナールに悔しがらせる為に着いた嘘だったんだけど、まさか本当に死んだとは思わなかった。
「別に…ルーナリアが死んでいても、どうでも良いんだけどねぇ…?」
私はルーナリアの遺書を開いて読んで見た。
どうせ書かれている内容は、私の事を卑下した内容だと思っていた。
…ところが?
「ティファルさん、本日から…暫くはお店を休業致します。」
「え! 突然どうなされたのですか?」
「私はこれからテルシェリア王国に向かいます! その為に…暫く留守にしますので。」
「では、店長が代わりに来る…とかでは無くてですか?」
私はティファルのその問いには答えなかった。
私はブリオッシュを連れて店の外に飛び出していた。
すると、パテットと鉢合わせになった。
「リア、君に話があるんだけど!」
「後にしてくれないかな、私は今急いでいるから!」
「そんな事を言って逃げる気なんでしょ? ダメだよ、大事なはな…」
「あ・と・に・し・て…と言っているんだけど?」
私の迫力に押されたのか、パテットは黙ってしまった。
「あ、そうだ! パテットがいた方が話が早いかも…一緒に来てくれない?」
「一緒って…何処に行く気なの? ボクはこう見えても忙し……」
「来るの? 来ないの?」
「い、行くよ。 一体なんだというのさ…」
私の迫力に押されてパテットは諦めた表情をした。
私はパテットの手を取って、転移魔法でテルシェリア王国に転移した。
「此処は…テルシェリア王国かい? 一体何があったのか話してくれないかな?」
「妹が死んだ…今はそれしか言えないんだけど、私だけが王城に入ると余計な茶々が入るからパテットは国王陛下を止めておいて欲しいんだけど…」
「それは御愁傷様…まぁ、よくは分からないけど今は深く理由を聞かないであげるよ。」
私は王城の門番の騎士に場内に入る許可を得ようとした。
だけど騎士からは許可を得られずにいると、騒ぎを聞き付けたドミニティ殿下がこちらに来たのだった。
「君は…レオナリアなのか?」
「ドミニティ殿下から妹の訃報を聞いてやって来ました。」
「いや、緑色の髪が赤いから…一瞬誰なのかと戸惑ってしまっていてね。 それと…パテット殿?」
私はそのままの姿で飛び出した事に気付いたので、魔法を解除して元のレオナリアの姿に戻ったのだった。
「父上の方には騎士達に連絡を入れておくから、レオナリアにはルーナリアに会わせる事にするよ。」
私はドミニティ殿下に連れられて、ルーナリアが安置されている部屋に通された。
私はルーナリアを見た。
長きに渡る牢屋暮らしでルーナリアの身体は見る影も無いくらいに変貌した姿になっていた。
でもそれだけでは無い。
身体の至る所に暴行されて治療された痕が見られたのだった。
「牢屋の中で虐待でもされていたのですか⁉︎」
「ドミニオンが陛下に斬りつけた話をしたよね? その後にルーナリア嬢と同じ牢に入れたのだけれど、ドミニオンはルーナリア嬢に数々の暴力を振るって…それを見兼ねた父上はドミニオンを鉱山送りに…」
「そうですか…」
私はルーナリアの亡き骸にそっち手を伸ばして頭を撫でた。
本来の私なら、ルーナリアに対してこんな事をする事はまずあり得なかった。
私の気持ちが変わったのは、ドミニティ殿下からの速達の手紙に同封されたルーナリアの遺書を見たからだった。
私は身体中にある魔力を全て解放させると、部屋から城全体に広がって行き…城全体が大きく揺れた。
その光景にドミニティ殿下とパテットは驚愕な顔をしていた。
「リア、何をする気なんだい⁉︎」
「ルーナリア、待っていてね。 お姉ちゃんが今貴女を蘇らせて上げるからね‼︎」
一体レオナリアに何が起きたのか?
それは…ルーナリアが書いた遺書に書かれた内容が関係したのだった。
次回、ルーナリアの遺書…をお楽しみに!
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