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第三章 魔法道具店の開店迄のクエスト
第四話 冒険者ギルドの依頼
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翌日、私はベッドから起きてから身支度をして、別料金の食事を済ませると昨日受けた依頼をこなす為に街に外に来ていた。
其処には確かに薬草はあるのだけど…?
「これも、これも、これも……まだ育ってない見たいね?」
「冒険者になりたての初心者の場合は依頼は極端に少ないですからね。 薬草採取にドブさらいに害虫駆除くらいしか仕事がありませんからね、比較的に楽な仕事を探そうとすると薬草採取を皆やるんでしょうね。」
「だからだね、受付嬢から教えて貰った群生地の場所なのに薬草が全くないのは…」
「乱獲した…という感じがありますね。 これだとお方様の庭の方が品質も効果も高い薬草が採取出来ますね。」
ベルシュナーデ王国からグランマの家までは、テルシェリア王国からに比べればそれほど遠くはないけど…それでも3日くらいの日数は掛かる。
「此処にないからそれしか方法はないんだけど、往復の時間を考えると…依頼の期限が切れるよね。」
「何故ですか?」
「何故って…此処から箒で飛んで行ったら往復で1週間くらい掛かるでしょ?」
「お嬢の魔法の中に転移魔法がありますよね? 転移魔法を使えば、お方様の家に一瞬で着きますよ。」
私はグランマの家に初めて来た時に、グリモアールの追加魔法の中に転移魔法というのを覚えた。
転移魔法は思い描いた場所に一瞬で移動する魔法なんだけど…私はルーナリアと違っていろんな観光地に連れて行っては貰えずに屋敷に籠りがちだったので、移動魔法は覚えても特に役に立つとは思えなかった。
「転移魔法は取得してから赴いた場所に移動することが出来る魔法なので、今のお嬢ならお方様の家とベルシュナーデ王国との往復は可能ですよ。」
「取得してから…だと、故郷のテルシェリア王国には行けないのよね?」
まぁ、碌な思い出しかない場所だから戻りたくも無いけど。
「そうですね、ですからお嬢はベルシュナーデ王国だけでなく各国にも足を運ぶと良いですよ。
行ける範囲が広がりますので…」
各国に行く…というのは考えてはいたけど今ではない。
もう少しベルシュナーデ王国で学んでから移動するというのも良いかもしれない。
私はグランマの家を思い浮かべてから転移魔法を使うと、一瞬でグランマの家の前に戻る事が出来た…んだけど。
「この魔法しんどいわ。」
「転移魔法は場所を飛び越える魔法ですから、距離が長ければ長いほど魔力をかなり消費しますね。」
屋敷の中でポーションばかり作らされた時に、魔力はかなり増えたと思ったんだけど…この程度の距離で疲れを感じるという事は、私の魔力量はそれほど多くないのかな?
「とりあえず、薬草を採取してしまいましょう。 依頼書には薬草と書かれているだけですよね?」
「そうなんだけど、此処の薬草を採取したら…次に生えるまでどれくらい掛かるのかな?」
「此処はお方様の魔力で作られた畑ですので、通常の速度よりも早くにまた収穫出来ますよ。」
「なら、さっさと採取して戻りますか!」
「あ、いえ…今日戻るのは得策だとは思えません。 今の状態でベルシュナーデ王国に戻った場合、疲れ果てて動けなくなる可能性が高いですからね。 お方様の家に来たのですから、宿泊をしてから翌日戻るとしましょう。」
私は薬草を採取し始めた。
そして必要量を採取出来たんだけど、寝るにはまだ早いと思ってポーション作りをしたんだけど…?
「下級ポーションを作ろうと思ったのに、中級ポーションが出来上がったわね。 それも+の補正付き…」
「お方様の薬草畑は品質や効果も高い薬草ですからね。 お嬢がテルシェリア王国でポーション作りに使用した量産型の質の悪い薬草とは訳が違いますよ。」
私はテーブルの上に並んでいる20本のポーションを見て思った。
「薬草採取よりもポーションを売った方がお金になるんじゃないかな?」
「確かにそうかもしれませんが…出所を聞かれた時にどう誤魔化すつもりですか?」
「知人から譲り受けたけどお金に困って…では無理かな?」
「苦しい言い訳ですね。 それに世に広まっているのは下級ポーションであり…中級ポーションは存在自体がまだありませんから、お店に売るという位なら…自分でお店を立ち上げて販売するという形の方が良いかも知れません。」
「でもそれだと、どうやって仕入れているかを聞き出されたりしないかな?」
「お嬢が店の店長という肩書なら、仕入れ先をしつこく聞いてくる輩はいるでしょうね。 ですがお嬢は副店長を名乗り、仕入れは店長が…という事にすれば仕入れ先を聞かれても知らぬ存ぜぬで通せるかと思いますよ。」
自分でお店を経営する…か。
確かにそれなら儲ける事も出来るかもしれないわね?
「ただそうなると、商業ギルドに登録や冒険者ギルドのランクも上げないといけません。」
「商業ギルドの登録はわかるけど、冒険者ギルドのランクを上げる意味ってあるの?」
「仮にベルシュナーデ王国店を構えるとしたら、お客の殆どは冒険者でしょうからね。 ランクが低い冒険者が店員だった場合は舐めて掛かってくる者が殆どでしょう。」
確かに…ナンパ男のバロックがギリッシュの名前を聞いた途端、それ以上に逆らう様な真似はしなかった。
そう考えると、ランクを上げるという案は良いかもしれないわね?
「ランクを上げるというのはわかったけど、どれくらいまであげた方が良いのかな?」
「理想を言えばSランクやAランクでしょうけど、そこまで上げるには相当な時間や労力が掛かりますからね。 Cランクか…Bランク位が妥当でしょう。」
「そんなにホイホイと上がるものなの?」
「今のお嬢の魔法の実力なら、Dランク位までは楽に上がると思います。 それから先はレベルが上がってどうなるかですね?」
「レベルって?」
「魔物や魔獣を倒すと経験値という物を入手します。 その経験値が一定量貯まるとレベルアップという現象が起き、身体的ステータスや魔力量も増えますよ。」
ステータスを見た時にレベルと表示されていたのを見た時は、レベルってよく分からなかったけど、そういう意味だったのね。
私は作ったポーションをストレージの中に入れた。
とりあえずやる事が決まった!
レベルアップとランクアップする事だった。
私はそう決心をしてから、久々に慣れ親しんだ自分のベッドに潜り込んだ。
明日から忙しくなるぞ~!
其処には確かに薬草はあるのだけど…?
「これも、これも、これも……まだ育ってない見たいね?」
「冒険者になりたての初心者の場合は依頼は極端に少ないですからね。 薬草採取にドブさらいに害虫駆除くらいしか仕事がありませんからね、比較的に楽な仕事を探そうとすると薬草採取を皆やるんでしょうね。」
「だからだね、受付嬢から教えて貰った群生地の場所なのに薬草が全くないのは…」
「乱獲した…という感じがありますね。 これだとお方様の庭の方が品質も効果も高い薬草が採取出来ますね。」
ベルシュナーデ王国からグランマの家までは、テルシェリア王国からに比べればそれほど遠くはないけど…それでも3日くらいの日数は掛かる。
「此処にないからそれしか方法はないんだけど、往復の時間を考えると…依頼の期限が切れるよね。」
「何故ですか?」
「何故って…此処から箒で飛んで行ったら往復で1週間くらい掛かるでしょ?」
「お嬢の魔法の中に転移魔法がありますよね? 転移魔法を使えば、お方様の家に一瞬で着きますよ。」
私はグランマの家に初めて来た時に、グリモアールの追加魔法の中に転移魔法というのを覚えた。
転移魔法は思い描いた場所に一瞬で移動する魔法なんだけど…私はルーナリアと違っていろんな観光地に連れて行っては貰えずに屋敷に籠りがちだったので、移動魔法は覚えても特に役に立つとは思えなかった。
「転移魔法は取得してから赴いた場所に移動することが出来る魔法なので、今のお嬢ならお方様の家とベルシュナーデ王国との往復は可能ですよ。」
「取得してから…だと、故郷のテルシェリア王国には行けないのよね?」
まぁ、碌な思い出しかない場所だから戻りたくも無いけど。
「そうですね、ですからお嬢はベルシュナーデ王国だけでなく各国にも足を運ぶと良いですよ。
行ける範囲が広がりますので…」
各国に行く…というのは考えてはいたけど今ではない。
もう少しベルシュナーデ王国で学んでから移動するというのも良いかもしれない。
私はグランマの家を思い浮かべてから転移魔法を使うと、一瞬でグランマの家の前に戻る事が出来た…んだけど。
「この魔法しんどいわ。」
「転移魔法は場所を飛び越える魔法ですから、距離が長ければ長いほど魔力をかなり消費しますね。」
屋敷の中でポーションばかり作らされた時に、魔力はかなり増えたと思ったんだけど…この程度の距離で疲れを感じるという事は、私の魔力量はそれほど多くないのかな?
「とりあえず、薬草を採取してしまいましょう。 依頼書には薬草と書かれているだけですよね?」
「そうなんだけど、此処の薬草を採取したら…次に生えるまでどれくらい掛かるのかな?」
「此処はお方様の魔力で作られた畑ですので、通常の速度よりも早くにまた収穫出来ますよ。」
「なら、さっさと採取して戻りますか!」
「あ、いえ…今日戻るのは得策だとは思えません。 今の状態でベルシュナーデ王国に戻った場合、疲れ果てて動けなくなる可能性が高いですからね。 お方様の家に来たのですから、宿泊をしてから翌日戻るとしましょう。」
私は薬草を採取し始めた。
そして必要量を採取出来たんだけど、寝るにはまだ早いと思ってポーション作りをしたんだけど…?
「下級ポーションを作ろうと思ったのに、中級ポーションが出来上がったわね。 それも+の補正付き…」
「お方様の薬草畑は品質や効果も高い薬草ですからね。 お嬢がテルシェリア王国でポーション作りに使用した量産型の質の悪い薬草とは訳が違いますよ。」
私はテーブルの上に並んでいる20本のポーションを見て思った。
「薬草採取よりもポーションを売った方がお金になるんじゃないかな?」
「確かにそうかもしれませんが…出所を聞かれた時にどう誤魔化すつもりですか?」
「知人から譲り受けたけどお金に困って…では無理かな?」
「苦しい言い訳ですね。 それに世に広まっているのは下級ポーションであり…中級ポーションは存在自体がまだありませんから、お店に売るという位なら…自分でお店を立ち上げて販売するという形の方が良いかも知れません。」
「でもそれだと、どうやって仕入れているかを聞き出されたりしないかな?」
「お嬢が店の店長という肩書なら、仕入れ先をしつこく聞いてくる輩はいるでしょうね。 ですがお嬢は副店長を名乗り、仕入れは店長が…という事にすれば仕入れ先を聞かれても知らぬ存ぜぬで通せるかと思いますよ。」
自分でお店を経営する…か。
確かにそれなら儲ける事も出来るかもしれないわね?
「ただそうなると、商業ギルドに登録や冒険者ギルドのランクも上げないといけません。」
「商業ギルドの登録はわかるけど、冒険者ギルドのランクを上げる意味ってあるの?」
「仮にベルシュナーデ王国店を構えるとしたら、お客の殆どは冒険者でしょうからね。 ランクが低い冒険者が店員だった場合は舐めて掛かってくる者が殆どでしょう。」
確かに…ナンパ男のバロックがギリッシュの名前を聞いた途端、それ以上に逆らう様な真似はしなかった。
そう考えると、ランクを上げるという案は良いかもしれないわね?
「ランクを上げるというのはわかったけど、どれくらいまであげた方が良いのかな?」
「理想を言えばSランクやAランクでしょうけど、そこまで上げるには相当な時間や労力が掛かりますからね。 Cランクか…Bランク位が妥当でしょう。」
「そんなにホイホイと上がるものなの?」
「今のお嬢の魔法の実力なら、Dランク位までは楽に上がると思います。 それから先はレベルが上がってどうなるかですね?」
「レベルって?」
「魔物や魔獣を倒すと経験値という物を入手します。 その経験値が一定量貯まるとレベルアップという現象が起き、身体的ステータスや魔力量も増えますよ。」
ステータスを見た時にレベルと表示されていたのを見た時は、レベルってよく分からなかったけど、そういう意味だったのね。
私は作ったポーションをストレージの中に入れた。
とりあえずやる事が決まった!
レベルアップとランクアップする事だった。
私はそう決心をしてから、久々に慣れ親しんだ自分のベッドに潜り込んだ。
明日から忙しくなるぞ~!
応援ありがとうございます!
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