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第三章

第二十六話・閑話 オマケ

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 ~~~~~お風呂の件です。~~~~~

 ズィガン達は、湯船に浸かりながら話をしていた。

 「兄貴のアレは、凄まじかったな!」
 「デリックスのアレがショートソードに見えたからな。今迄は、デリックスのアレが1番デカいと思っていた。」
 「上には上がいる…とはまさにこの事だな!」
 「それに兄貴のあの話、アレで女のアンデットを討伐した話も……」

 ズィガン達はテルヤと一緒に風呂に入っている時に、その武勇伝を聞いた。
 初めは、てっきり冗談だとばかり思っていた様だが、クラーゴンの討伐やアーマーリザードの討伐を目の前にしているズィガン達には、実は真実では無いかと思い始めていた。
 アレでアンデットを討伐したなんていう話は、今迄に聞いた事がなかったからだ。
 
 「オレは兄貴には、色んな意味で敵わないと思ったよ。」
 「それは自分も感じた。」
 「そんな事よりも、兄貴は一体何者なんだろうか?」
 「それはボクも感じたよ。船に乗る前はロザリアに居たという話だったけど、別にロザリア出身という訳では無いという話だったし、あれだけの偉業を成し遂げているのに、今迄に話題すら無かったくらいだしね。」

 ズィガン達の話はいつの間にか、テルヤの太くて長いアレの話から、出生の話になっていた。
 その話の真相を、翌日知る事になるのだった。

 ~~~~~ルーミィとシャナル~~~~~

 ズィガン達が風呂から出て、バンザがルーミィに声掛けをした。
 俺も近くで聞いていたので、ルーミィと共に風呂場に向かった。
 何故、一緒に行ったのかというと?
 少しは水を足したが、それでも子供には熱いと思ったからだ。

 「何だか、湯気が立っていますね。熱そうな感じがします。」
 「試しに、お湯に手を入れて温度を確認してくれ。熱かったら水を足すから…」

 ルーミィは手袋を取ってから、お湯に手を入れた。
 お湯の中で手をゆらゆらとして、少し熱いという事で俺は水を足した。
 その後に、俺はルーミィに風呂の入り方を説明してから、俺は風呂場から去っていった。
 幾ら子供とはいえど、その場に留まるのはマズいと感じたからだ。
 ところが暫くして、風呂場の方から叫び声が上がって来た。
 俺は何事かと思ってからズィガン達を見ると、そこにはバンザだけがいなかった。

 「おい、ズィガン…バンザは何処だ‼︎」
 「バンザなら…」

 …と言って、ズィガンは扉の方を見た。
 俺はまさかと思って、扉を開けて外に出た。
 あの叫び声は、バンザが覗きをして見つかったんじゃ無いかと思ったからだ。
 バンザは、女を見ると見境が無い。
 それはルーミィも例外では無く、女というだけで子供でも口説くバンザに呆れた事があった。
 
 「ルーミィ、大丈夫か?」
 「私は平気ですが…」

 だが、そこにバンザの姿は無かった。
 代わりに湯船には、ルーミィと………?

 「誰だ、その女は?」
 「シャナルなの。シャナルが人の姿に化けているの。
 「シャナル?」
 「にゃ!主人様…乙女の風呂を覗きに来るにゃんて、主人様はエッチだにゃ‼︎」
 「誰がエッチだ!……っていうか、お前ってメスだったのか?」
 
 シャナルと話している時に、声が低いと思っていたらまさかメスとは思わなかった。
 そうか、シャナルの種族は…人の姿に化ける事もできるのか。
 それにしたって、人に化けた姿は反則だろう。
 てっきり、ルーミィと同じく子供だと思っていたら、子供らしからぬスタイルをしやがって。

 「じゃあ、さっきの叫び声はシャナルだったのか?」
 「そうなんです、シャナルがお湯に飛び込んだのですが、あまりの熱さに悲鳴を上げてしまって…」

 確か猫って、熱いのが苦手だったよな?
 ルーミィの適温の温度でも、猫にはやはり熱過ぎるのか。
 俺は冷水を足してやってから、その場を去った。
 まさか、シャナルが入るとは思わなかった…が、今度はシャナル用の風呂を別に用意してやるか。
 
 「シャナルはともかく、ルーミィも着痩せするタイプで、ちゃんと女の子だったんだな。子供という表現は、今後から控えるか。」

 そう思って、俺は小屋に向かって歩いていたが……ふと思った事があった。
 バンザはてっきり覗きでもしていたと思ったのだが、どこに行ったんだ?
 …そう思いながら小屋の扉を開けると、バンザは小屋の中に居た。
 デリックスに羽交締めにされて。

 ~~~~~リティ~~~~~

 アンデットリティは、冒険者ギルドのレクシアード支部で雑用をしていた。
 ギルマスが言った通り、多少の休みはあるが、それ以外は昼夜問わずに働かせられていたのだった。
 だが、そんなある日…?
 リティはギルマスから使命を言い渡された。
 それは、テルヤに届け物をする様に言われたのだ。

 「あの男に届け物……ですか?」
 「倉庫内も随分片付いたんだけど、その際に彼に必要な物が出て来たからね。届けて欲しいのよ。」

 アンデットリティは凄く苦い顔をした。
 アンデットリティにとってテルヤは、唯一無二のあんな方法で敗北をさせられた、苦手な相手だったからだ。
 アンデットリティは良く考えて、ギルマスに返事をしようとしたが…?

 「お断りいた……」
 「断ったら、地下下水道の汚物の処理を…」
 「喜んでお届けに参ります!」

 アンデットリティは、今は亡きアムスランディール王国の王族だった。
 そんな身分だった者が、下水道の汚物の処理なんて…やっていられなかったので、届け物を引き受けたのだった。

 「あの男か……」

 アンデットリティは、目を閉じてテルヤの顔を思い出そうとしていた。
 だが、アンデットリティの記憶に残っているテルヤは、顔よりも太くて長いアレが鮮明に思い出させるのだった。
 この記憶を払拭するには、あの男に復讐をしないと気が済まない。
 ギルマスからは、届け物をしろというだけで、手を出してはならないとは言われてない。
 
 「とりあえず首輪の効果で、魔法関係の封印は解いておくわ。道中に魔法が使えないと、色々と危ないからね。」

 ギルマスは、アンデットリティの封印を解除した。
 そして届け物を持たせて送り出した。
 さて、アンデットリティがテルヤの住む場所に到着するのは、いつ頃になるのだろうか?

 ~~~~~シャナル~~~~~

 「アチキのニンゲンバージョンは、登場人物紹介に追加されたにゃ!見るのは構わないけど、感想やコメントを書いて欲しいにゃ!」
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