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第一章 異世界召喚の章

第九話 敵を倒すとレベルが上がる!(筈なんですけどねぇ?)

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 テルシア王国から旅立って2日…。
 僕は隣国にあるという…サーディリアン聖王国のカイナンの街を目指して歩いていた。
 …とはいっても、何も起きずに旅をしていた訳ではない。
 途中に何度かモンスターに襲われた。
 
 まず最初に襲ってきたのは、角と牙の生えたウサギだった。
 僕はデカ包丁を構えた。
 デカ包丁と言っても解りにくいな…、中華包丁の様な形をしていて全長が160cmくらいある巨大な物だった。
 城から旅立つ際に料理長から、骨斬り包丁デカ包丁を戴いたのだ。
 異世界のモンスターも食材として扱われるし、物によっては3mクラスの牛みたいなモンスターもいるらしい。
 それらを切断する為の包丁で、何とミスリル製だった。
 これが鋼で出来ていたら、とてもじゃ無いけど持ち上げる事すら不可能だろう。
 鋼より軽い金属で良かった。

 …という訳でこのサイズなのだが正直慣れてないのか、非常に使いにくい。
 斬る事に特化していて、突きの能力はない。
 僕は狙いを定めて斬り掛かるが、攻撃は全て避けられてしまった。
 まぁ、あんな小さな獲物をこんなデカイ物で振り回しても当たらないだろう…。
 ベテランの冒険者やチート持ちでもない限りまず当たらん。
 
 なので、戦法を変える事にした。
 貫通魔法で地面に大きな穴を開けて、ウサギを誘い込んで穴に落とした。
 その後にデカ包丁で穴を塞いで…ってあれ? 
 この後どうしよう?
 もしも冒険者ギルドで、こいつの皮が売れるとしたら、炎で焦がすのはまずい…か?
 よし、溺死させよう!
 そう思ってデカ包丁をずらし、穴の隙間から重水をイメージして注ぎ込む…。
 重水は読んで字の如く、おもったい水の事。
 もがけばもがくほど沈んで溺れていくという…。
 デカ包丁をどかして、水の中のウサギを見る。
 よし、息をしてないな。
 僕は穴に手を突っ込んで、ウサギの尻尾を掴んで持ち上げると、首を刎ねた。
 こうして血抜きをすると、鮮度を保つ事が出来る。
 
 すると、ギルドカードが光った!
 やっとレベルアップか…と思っていたが、違った。
 確認すると、スキルを覚えていた。
 なんだこれ…?

 【吐血Lv1】
 首を刎ねた魔物の腹に手で触れると、短時間で血を出し切る事が出来るスキル。
 レベルが上がる毎に、そのスピードは早くなる。
 生きている物には無効。
 《まぁ、便利と言っちゃ便利だけど… それに何故吐血なんだろうか? 普通、血抜きだろ。》

 首から血が垂れているウサギの腹に手を当てて、【吐血】を使った。
 一気にドバっと残りの血が全部抜けた。
 便利と言えば便利なんだけど、なんというか絵面が悪いな…。
 地面に血だらけの水だまり…血だまりか!…が出来ている。
 元いた世界の路地や公園にこの血の量だったら、殺人事件と勘違いされそうな出血量だな…。
 良かった、異世界で。
 
 あ、そういえば…このウサギに舌鑑定をしたら詳細出るのかな?
 ウサギにクリーン清潔魔法を掛けてから、心臓近くの皮膚を舐めてみた。
 クリーン魔法使ってはいるが、舐めるのに抵抗がない訳ではない。
 しかも、肌の感触が悪い…。

 【キリングラビットLv8】
 素早い動きで敵を翻弄して、相手が疲れた瞬間に襲い掛かる。
 別名・草原のハンターとも呼ばれている。
 角・牙・毛皮は売れる。
 食用に向いている。
 毒はない。
 
 レベル8か…!
 レベル1の僕が倒して、何故僕のジョブのレベルは上がらないのだろう?
 まぁ、まだ昼間だし夜まで狩っていこう。
 別に急ぐ旅でもないし、急いでも翌日に着くという訳でも無いし…というか、暇だからだ。
 僕はこの穴に落とすやり方で、夜まで8匹倒した。
 貫通魔法のレベルが3になり、ついでに球体魔法のレベルも3になったが… ジョブのレベルは全く上がらなかった。
 元々球体魔法は、城にいる間にレベル2になっていた。
 でも、キリングラビットを収納したくらいでレベルが上がるのだろうか?
 
 夜になり、さすがに活動に限界を感じてきたのでキャンプをする事にした。
 キャンプの経験はある。
 高校に入ってすぐに町内会でキャンプツアーというのに参加した。
 そこで薪のくべ方やテントの設置の仕方、鹿や豚の解体などもやった。
 ただ、ここは異世界だ。
 テントを張って寝袋で寝る…何て真似してモンスターに襲われたら一環の終わりだ。
 パーティでならともかく、ソロでは気を抜けない。
 極力、横にならないでいつでも起きれる様に、火の前で座って寝た。
 熟睡は出来なかったが、いくらか疲れは取れた。

 朝日が昇ったころに朝食の準備をした。
 球体魔法を解除して、予め厨房を借りて料理を作っていた。
 とはいっても、パンとスープのみだが…あぁ、米が喰いたい!
 朝食後に食休みをして、旅を再開した。
 
 僕はこの2日間は、街道を歩いて進んでいる。
 レンガなどで舗装された道とかならまだ良かったが、基本は土の道である。
 別に急ぐ旅ではないが、バスや電車といった交通機関が懐かしい。
 せめて馬車でも通らないかと思ったのだが、この道は以前はぐれ魔獣討伐の際に通った道なので、城下町に行く道とはまた別なのである。
 なので、ほとんど馬車の類は通らないので僕は諦めた。
 あと何日掛かるのだろうか…?
 食料に関しては、昨日獲れたウサギ肉が大量にあるが、仮に次の街まで20日以上掛かると思うとちと足りん。
 野菜もそれなりにもらったけど、肉と野菜の2種類合わせても10日前後だろう。
 
 改めてもう一度地図を見る。
 現在はテルシア王国領内なので、次のサーディリアン聖王国の領内にあるカイナンの街には…?
 あ、そういえば騎士団長が言っていたな、隣国のサーディリアンまでは馬で10日、馬車で13日とか…?
 なら、徒歩では?…と聞いたら、徒歩で行く人は殆どいませんよ…とか言ってたな。
 徒歩では何日掛かるんだよ…?
 …と思っていた自分の貧しい発想に悔しい思いをした。
 そう、ここは魔法が存在する異世界だ!
 魔法を使って行けば良いんじゃないか!!
 そうそう、それに…
 魔法を使って空を飛ぶなんて、ラノベにはよくある展開だし!
 そう思って、風魔法を…ん?
 地面の土が吹き飛ばされるだけで、体は浮く事すらない。
 うん、無駄な事はやめよう。

 そう思って、再び歩き始めた。
 まだまだ、先は長そうです。

 …あれから5日が過ぎました。
 1日約20㎞くらい歩いているので、モンスター討伐を抜かせば80㎞弱歩いているのだが、まだまだ先は長そうだ。
 この街道は、左右が草原になっているので見晴らしは良いのだが、代わり映えしない景色に飽きが来る。
 そのおかげで、モンスターが接近してくると中型~大型のクラスはすぐにわかる。
 そしてこの街道だが、モンスターがあまり襲ってこないというか、あまりいない。
 初日と2日目に何度か襲われたが、3日目と4日目は全くでなかった。
 それで5日目になるのだが、今日も出遭わなければ良いなーなんて思ったのがフラグになったのか、目の前に3m位の丸々太ったでっかい猪がいる。
 
 猪は、こっちを向いて前足を蹴っている。
 闘牛が走る前の動きにこうやるのをよく見たが、モンスターもするんだと感心する。
 …が、こんなのに突っ込まれたらさすがにヤバい。
 【ユニークスキル】のおかげでどんなに大怪我になる攻撃をされても、減るHPは1だけど衝撃や痛みはある。
 さて、どうやって戦ったら良いものか…
 さすがに【貫通魔法】のレベルが3になって開けれる穴も拡大したが、コイツを穴に落とせる程の穴は開けられない。
 
 そう思っていたら、こっちに突っ込んできた。
 避けようかと思ったが、この巨体だと避けても完全に避けれる自信がない。
 なので、【貫通魔法】で最大の穴を開けてみた。
 落とす事は出来なくても、何かの役に立つかな?と思った。
 すると見事に穴に嵌った。
 足は穴の中、体は脂肪でつっかえている…
 穴から這い出ようと足をバタつかせている…と思うのだが、僕の場所から穴の中は見えないので想像でしかない。
 まぁ、こんな隙だらけで無防備な獲物をほっとく手はない!
 僕はデカ包丁の峰で頭を殴りまくった。
 そして弱ってきた所に側面に回り、首を落とした。
 
 ここまでは良かった。
 穴に嵌っているコイツをどうやって逆さまにして血抜きをしようかと考えていたら、【吐血】があった事を忘れてた。
 今まで魔法の無い世界で過ごしてきたので、どうも魔法やスキルという概念が抜けている時がある。
 僕は猪の腹に手を当てて、【吐血】を行った。
 みるみる萎んでいった。
 あまりやりたくはないのだが、一応クリーン魔法を掛けてから【舌鑑定】をしてみた。

 【グリーディ・ボアLv12】
 縄張り意識の強い猪。
 縄張りに入った来た者に襲い掛かる習性がある。
 雑食。
 食用で、普通にでも食べれるが熟成すると更に上質な味になる。
 村や街では食堂で良く見かける。
 内臓以外は全て売れる。
 
 はい、当然の事ながら…ジョブのレベルは上がりませんね。
 もう、わかっていたよ。
 気を取り直して、調理開始だ!!
 まず、食べる分だけ切り分けた残りの肉と骨、頭と皮と内臓を別々にして【球体魔法】で収納した。
 やっと、ウサギ以外の肉が喰える。
 うん、昼飯にするか…さっそく、猪の肉を食する事にした。
 熟成か…発酵で代用出来るかな?
 闇魔法の発酵は、時間を掛けすぎると失敗する。
 それほど長くする必要はないみたいなので、見極めが必要なのだが…?

 まず、肉を5つに切り分ける。
 その1つに発酵を10秒間使い、火に通して食べてみる…が、少し時間が足りなかった。
 2つ目に20秒間発酵を掛けてから、火に通して食べたら時間が経ちすぎていた。
 トライ・アンド・エラー…成功するまで頑張ろう!
 3つ目に発酵を掛けて、15秒待ち、食べるが…微妙に足りない気がする。
 そもそも発酵で熟成って可能なのだろうか?
 そういえば、発酵と腐敗って近いとか言っていたような…あいまいな記憶が…?
 4つ目の肉に発酵と腐敗を均等に掛けてみた。
 食べてみたら、どう見ても失敗だった。

 すると、ギルドカードが光った。
 調理を一時やめて、ギルドカードを確認する。
 
 【闇魔法Lv2】
 熟成・暗転・吸引を覚えました。
 熟成・食べ物に熟成を行える魔法です。 モンスターには、攻撃魔法としても使えます。
 暗転・周囲を暗くする魔法です。 明るい内から寝る時に便利です。
 吸引・手で触れた物を亜空間に放り込む事が出来る魔法です。 生物には無効。 亜空間からの取り出しは無理。
 《熟成…もっと早く覚えたかった…というか、初の生活魔法以外の攻撃魔法が熟成って…?》

 5つ目の肉に早速熟成を使って焼いてみた…うん、美味いな。
 残りの肉を食べ終わると、軽く食休みをして旅を続けた。

 それにしても、これだけ歩いて街…はなくても、村や集落とかない物かね?
 僕はまた地図を見る。
 あー…城下町の出入り口から隣国までの道には、いくつか村や集落はあるみたいだが、この街道にはそれらしきものは見つからなかった。
 盗賊や山賊の類がいないのもその所為か。
 馬車も商団も通らないのに、奴らが待ち構えている事なんてないか。
 この5日間、馬車どころか人っ子1人見てない。
 この世界に僕1人しかいないのではないかと思ってくる。 
 さすがに歩きっぱなしで足の裏も痛い。
 乗り物でも作りたいところだが、自転車…は無理だな。
 フレームやギアを作れても、チェーンは作れそうもない。
 それ以外で作れそうな物だと…スケボー?
 
 正直言ってもう歩きたくない。
 僕は城から貰ってきた材料でスケボーを作りに挑戦してみる事にした。

 よし、スケボー作成開始!
 スケボーの基本的な構造は、記憶の中だとボードと軸と車輪…なのだが?
 他にも細かいパーツが必要なのだが、異世界ではそんなものは用意出来ない。
 ボードは何とかなる…、軸もなんとか出来る…が、車輪がなぁ…?
 スケボー用の小さな車輪なんて、特殊な工具でもない限り作れません。
 うん…無理!
 開始10分で諦めました。

 う~ん…?
 あ、そうか! 何もボードの下に車輪を付けなくても良いのか!
 ボードの横に車輪が付いていても問題ない…でも、それってスケボーになるのかな?
 とりあえず、作ってみるとしよう。
 
 まず、車輪。
 2mくらいある6本の均等な長さの鉄の棒の内、4本を【形状変化】で軟化させて輪を作り、硬化で固める。
 あ、自転車で言うスポークみたいな金具がない!?
 これがなければ、ただの金属の輪っかだ。
 もう一度【軟化】させ、輪っかを渦巻き状に巻いていく。
 最初の大きさから随分小さな車輪になってしまった。
 次に、グリーディボアの皮を割いて帯状にした皮を車輪に巻き付ける。
 接着…接合…そう思ってグリーディボアの残りの皮を見る。
 牛の皮を煮詰めて膠って作れたけど、猪でも可能かな?
 とりあえず、用意した鍋にグリーディボアの皮と油と水を入れて煮詰めてみる。
 車輪作りは一旦終了。

 次にボードだが、これは騎士から失敗作の盾を代用する。
 失敗作というか、円みや返しが無い普通の真っ直ぐな板という感じだった。
 盾としては欠陥品で使い道がないが、今はその真っ直ぐな板がありがたい。
 そして城から出る前に鍛冶工房から貰った、ボルトやナット、平べったい鉄の板を用意する。
 この世界にもボルトがあったのは驚きだった。 
 先代の召喚者で鍛冶師や科学者が作りだしたという物らしい。
 更には金槌やペンチなどのDIY的な工具もあるので、それ等も貰って来た。
 僕は盾に車輪の軸をセットしてから、平べったい鉄の板を性質変化で脆くしてから均等のサイズに切ってから、ペンチで曲げて盾に火魔法で溶接して固定した。
 これで盾と車輪は見事に一体化した。
  
 次に、何とか完成?したっぽい膠を車輪に塗りたくってから、風魔法で乾燥させて車輪が完成。
 ゴム…とまではいかないが、まぁ自作で作ったにしては良い出来だろう。
 棒に車輪を通して、車輪止めを膠で丸く作り、【形状変化】で硬化させてセットする。
 これで完成…ではなかった。
 これでは、取っ手の無いただの台車だ。
 ボードの先端にロープを付けて【形状変化】で硬化させて取っ手が完成。
 とりあえず、乗ってみる。
 これで歩かなくて済む!
 そう思ったのだが、動力がない今の状態だと前には進まない。
 この街道、緩い上り坂なので下り坂でもない限り使い道がない。

 どうやって前に進めたら良いのだろうか?
 1つ閃いた!
 この状態で後方に向かって風魔法使えば良いんだ!
 自身を浮かす事は無理でも、遠心力で進むはず?
 そう思って賢斗との戦いに使った、テンペストストームレスキュー隊の巨大サーキュレーターを放った。
 ところが、勢いがつきすぎてボード毎前から倒れて顔面を打った。
 そう…このボード、いや…もう台車と呼ぼう。
 台車の重量と僕の体重だけでは、車体が軽すぎるのだ。
 とても、テンペストストームレスキュー隊の巨大サーキュレーターの風圧が強すぎて固定出来ないのだ。
 なら少し強めの風魔法ならどうだろうか…?
 試してみたが、後輪が浮いたのですぐに止めた。
 熱中しすぎたのか、気がつけば夕方になっていたので、今日はもうやめる事にした。

 翌日、昨夜の寝る前に閃いた方法を試してみようと思った。
 食事をして、もう一度台車を見た。
 そう…立って運転しようとしたから安定が悪かったんだ。
 座って運転すれば安定するはず…?
 でもそうなると、スケボーはどうなったんだろう…と思ったが、もうこの際どうでも良い!
 形的には、ゴーカートをイメージする物だ。
 電動ではないが。

 トム爺さんから貰った野菜の入った木箱を分解し、野菜だけを【球体魔法】で収納。
 ボードの先端に足を固定できる板を斜めにセットして、木の板でサドルの形に【形状変化】の軟化と硬化で作り、残った膠で周りを固める。
 座っても痛くならないように少し柔らかく…。
 背もたれと肘あてをセットして完成!!
 座ってみる…中々良い感じだ!
 
 「行け! 僕のマシン…シルフィンダー!! 僕らは風になろう…!」
 
 …当然、前に進む筈はない。
 ちなみにシルフィンダーとは、慱が小学校の頃に観てハマったテレビの特撮ヒーロー物の【熱血戦士ジャスティマン】の愛車の名前である。
 座った状態で風魔法を後ろに打ち出すなんて器用な真似は出来ない。
 僕は、賢斗が魔法が使えない状態の「ファイア!」の外した感と同じ気分を味わって恥ずかしくなった。
 そうだよ、どうやって前に進むんだよ!?
 
 しばし考え中…?
 
 座った状態で後ろを向かずに風を後ろに放って、遠心力で進むとしたら…?
 当然、エンジン何かある訳ないし、作れるわけもない。
 車…エンジン…ハンドル…あ、マフラー!
 木材の残りを□に組み膠で接着、【形状変化】で木を軟化させて曲げる…凄いな【形状変化】木も曲がるんだ?
 ボードの下の両側にセットして、ボルトで固定してから膠で接着。
 肘あての前に穴が来るようにセットする。
 これで完成…だと思いたい。

 早速座って、左右の穴に手を当てて風魔法を使った。
 穴から通った風魔法は、ボードの下の穴から噴射されて前に進む。
 少し強めに風魔法を使うと、速度は速くなった。
 後輪が浮く事はない、安定している!
 よし!これで本当に完成だ!!

 「よし、再び発進だ! 行くぞ…シルフィンダー!!」

 両手に風魔法を強める。
 すると、かなりの速度で走り出した。
 これでもう歩かなくて済む!!
 ダンは高笑いしながら風魔法を強めた。
 本当に速度だけなら、馬と同等かそれ以上に速いだろう…。

 だが、慱は調子に乗っていて気付いてなかった。
 目の前に壁があったらどうするんだ?
 それに、シルフィンダーにはブレーキ付いてるのか??
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