33 / 93
第二章 旅をする上での大事な事
第九話 続・甘い考えの三人組
しおりを挟む
俺とセルリアは宿の一室で話をしていた。
「あの三人は目的を果たせると思うか?」
「いや、無理だろう。 野宿は嫌だからという理由で…必死に魔物を倒す事は出来るだろうな。 ただ問題は、俺が体内からコアを取り出す時に近くに居なかったが…何をしていた?」
「ミクとマミは顔を背けて、ユウトは布で口を押さえていたが…すぐに別な方を向いていた。」
「という事は、コアを取り出す所を見ていないという事になるな。 セルリアが解体していた時も、奴等は見ようともしなかったからな。」
「俺は最初に言ったよな? あの魔物が討伐対象だ、あの魔物を倒したらコアを取り出さないといけないと。」
「あぁ、言っていたな。 聞いていたかどうかまでは怪しいが…」
俺とセルリアは溜息を吐いた。
~~~~~一方、三人は?~~~~~
「村での依頼は何も無かったな。」
「下級冒険者が手伝っているので、ほとんど終わらせているみたい。」
「魔物の討伐しかないけど…確か、バーゲストという黒い犬よね?」
バーゲストというのは、生まれる個体数ではかなり多く生まれて、魔素がある程度高い場所に成長するという雑魚モンスターなのだが、平民では倒す事はまれで…Fランク冒険者でも苦戦するという討伐対象Eランクの魔物である。
今回サクヤとセルリアが討伐して見せたのは、三人に経験を積ませるのが目的というのと、資金を稼がせるというのが目的だった。
…というのは何故かというと、今回あの三人は…装備だけで道具類は何も持って来ていない。
冒険者なのだから、旅をする上で必要なポーションや薬草が無い。
食料も持参していない。
冒険者ギルドに登録しているのに、何のクエストもしていないので金が無いという…完全人任せで着いて来たのだった。
サクヤもセルリアも、リュックを背負っているが…それは最低限の道具をすぐに出せる為に持っている。
サクヤの場合は、その他におおっぴらに収納魔法を使う訳にはいかないというのもある。
だというのに…この三人は手ぶらだった。
魔王城が歩いてすぐそこにあるとでも思ったのか?
「見付けたわ、バーゲストよ!」
「三匹いるから宿に泊まれるわね!」
そして三人は、ほぼ初めての実戦でバーゲストを討伐に成功した。
だが、1匹逃してしまった…宿に泊まれるだけの資金を得る事が出来た…と思って、村に帰ったのである。
そして三人は俺達の泊まっている部屋の前に来て扉を叩いた。
「何だ?」
「サクヤ、討伐して来たわよ!」
「これで私達も泊まれるわよね?」
「レベルが上がった! これが証拠だ!」
三人はギルドカードを見せると、確かにレベルが1つだけ上がっていた。
「サクヤ、私達の分のお金を出してもらうわよ!」
「それじゃあ、ん!」
俺は手を出すと、ミクは不思議そうな顔をした。
「お金がないじゃない!」
「いやだから…討伐証明部位は?」
「何それ?」
この三人は、俺とセルリアが懸念していた通りの事をしてきたな。
俺は腰の袋からコアの魔石を取り出した。
「バーゲストの心臓に近い場所には、コアと呼ばれる魔石があって、これを冒険者ギルドに提出する事により報酬が得られるんだよ。 村に来る前の討伐時に説明しただろ?」
「つまり自分等は…倒しただけで報酬を得られないのか?」
「俺らが奴の体内を探っていたのを見てなかったのか?」
「あれはそれをやっていたのか⁉」
「はぁ…」
「ならすぐに戻って…」
「もう1度見付けて倒して来い!」
「いや、死体から見付けて来れば良いだけの話だろ?」
「これも忘れているのか…倒した魔物には時間制限があって、解体を素早く行わないと魔素と同化して消えるんだよ。 一部の魔物によっては、倒してもそのまま残っている個体もあるらしいけどな。」
城にいる時は、ミクは騎士団と混じって練習をしていて…マミは教会で祈りを捧げていた。
ユウトは、書庫室で何度か見掛けていたけど…何をしていたんだ?
俺はこの世界の魔物の知識は、書庫室の魔物図鑑で覚えたのだが?
「なら…自分達がやったのは無駄だったのか?」
「完全に無駄という訳ではないだろう、レベルだって上がったんだしな。」
「サクヤ君、私達はどうしたら良いの?」
「このままだと、宿の外で寝るんだな。 それとも、ミクとマミは俺の部屋に来て股でも開くか?」
「そんな事、するわ…」
「ここで言い争っている暇があったらさっさと行け! バーゲストは夜には見つけにくい上に、暗闇だと奴等の方が能力は上だぞ!」
俺がそう言うと、三人は急いで宿から飛び出して行った。
そしてこの結末はどうなったのかというと…?
レベルだけは10近くまで上がっていた。
かなりのバーゲストを討伐したらしいのだが、時間制限に間に合わずに魔石を取り出す迄にはいかなくて消えて行ったという。
もう少し血には慣れておかないとな。
そして結局金を稼ぐ事が出来なかった三人は、村の中央にある大木の下で夜を明かしたという。
翌日…三人に会うと、疲れた顔と腹を空かせていたので、干し肉を分けてやった。
三人は干し肉を受け取ると、無我夢中で食べ始めたのだが…?
「1人につき、銅貨2枚。」
「え?」
「誰がタダでやると言った?」
この三人が金を稼げる…いや、最初に金を手に入れられるのは、いつになるのだろうか?
「あの三人は目的を果たせると思うか?」
「いや、無理だろう。 野宿は嫌だからという理由で…必死に魔物を倒す事は出来るだろうな。 ただ問題は、俺が体内からコアを取り出す時に近くに居なかったが…何をしていた?」
「ミクとマミは顔を背けて、ユウトは布で口を押さえていたが…すぐに別な方を向いていた。」
「という事は、コアを取り出す所を見ていないという事になるな。 セルリアが解体していた時も、奴等は見ようともしなかったからな。」
「俺は最初に言ったよな? あの魔物が討伐対象だ、あの魔物を倒したらコアを取り出さないといけないと。」
「あぁ、言っていたな。 聞いていたかどうかまでは怪しいが…」
俺とセルリアは溜息を吐いた。
~~~~~一方、三人は?~~~~~
「村での依頼は何も無かったな。」
「下級冒険者が手伝っているので、ほとんど終わらせているみたい。」
「魔物の討伐しかないけど…確か、バーゲストという黒い犬よね?」
バーゲストというのは、生まれる個体数ではかなり多く生まれて、魔素がある程度高い場所に成長するという雑魚モンスターなのだが、平民では倒す事はまれで…Fランク冒険者でも苦戦するという討伐対象Eランクの魔物である。
今回サクヤとセルリアが討伐して見せたのは、三人に経験を積ませるのが目的というのと、資金を稼がせるというのが目的だった。
…というのは何故かというと、今回あの三人は…装備だけで道具類は何も持って来ていない。
冒険者なのだから、旅をする上で必要なポーションや薬草が無い。
食料も持参していない。
冒険者ギルドに登録しているのに、何のクエストもしていないので金が無いという…完全人任せで着いて来たのだった。
サクヤもセルリアも、リュックを背負っているが…それは最低限の道具をすぐに出せる為に持っている。
サクヤの場合は、その他におおっぴらに収納魔法を使う訳にはいかないというのもある。
だというのに…この三人は手ぶらだった。
魔王城が歩いてすぐそこにあるとでも思ったのか?
「見付けたわ、バーゲストよ!」
「三匹いるから宿に泊まれるわね!」
そして三人は、ほぼ初めての実戦でバーゲストを討伐に成功した。
だが、1匹逃してしまった…宿に泊まれるだけの資金を得る事が出来た…と思って、村に帰ったのである。
そして三人は俺達の泊まっている部屋の前に来て扉を叩いた。
「何だ?」
「サクヤ、討伐して来たわよ!」
「これで私達も泊まれるわよね?」
「レベルが上がった! これが証拠だ!」
三人はギルドカードを見せると、確かにレベルが1つだけ上がっていた。
「サクヤ、私達の分のお金を出してもらうわよ!」
「それじゃあ、ん!」
俺は手を出すと、ミクは不思議そうな顔をした。
「お金がないじゃない!」
「いやだから…討伐証明部位は?」
「何それ?」
この三人は、俺とセルリアが懸念していた通りの事をしてきたな。
俺は腰の袋からコアの魔石を取り出した。
「バーゲストの心臓に近い場所には、コアと呼ばれる魔石があって、これを冒険者ギルドに提出する事により報酬が得られるんだよ。 村に来る前の討伐時に説明しただろ?」
「つまり自分等は…倒しただけで報酬を得られないのか?」
「俺らが奴の体内を探っていたのを見てなかったのか?」
「あれはそれをやっていたのか⁉」
「はぁ…」
「ならすぐに戻って…」
「もう1度見付けて倒して来い!」
「いや、死体から見付けて来れば良いだけの話だろ?」
「これも忘れているのか…倒した魔物には時間制限があって、解体を素早く行わないと魔素と同化して消えるんだよ。 一部の魔物によっては、倒してもそのまま残っている個体もあるらしいけどな。」
城にいる時は、ミクは騎士団と混じって練習をしていて…マミは教会で祈りを捧げていた。
ユウトは、書庫室で何度か見掛けていたけど…何をしていたんだ?
俺はこの世界の魔物の知識は、書庫室の魔物図鑑で覚えたのだが?
「なら…自分達がやったのは無駄だったのか?」
「完全に無駄という訳ではないだろう、レベルだって上がったんだしな。」
「サクヤ君、私達はどうしたら良いの?」
「このままだと、宿の外で寝るんだな。 それとも、ミクとマミは俺の部屋に来て股でも開くか?」
「そんな事、するわ…」
「ここで言い争っている暇があったらさっさと行け! バーゲストは夜には見つけにくい上に、暗闇だと奴等の方が能力は上だぞ!」
俺がそう言うと、三人は急いで宿から飛び出して行った。
そしてこの結末はどうなったのかというと…?
レベルだけは10近くまで上がっていた。
かなりのバーゲストを討伐したらしいのだが、時間制限に間に合わずに魔石を取り出す迄にはいかなくて消えて行ったという。
もう少し血には慣れておかないとな。
そして結局金を稼ぐ事が出来なかった三人は、村の中央にある大木の下で夜を明かしたという。
翌日…三人に会うと、疲れた顔と腹を空かせていたので、干し肉を分けてやった。
三人は干し肉を受け取ると、無我夢中で食べ始めたのだが…?
「1人につき、銅貨2枚。」
「え?」
「誰がタダでやると言った?」
この三人が金を稼げる…いや、最初に金を手に入れられるのは、いつになるのだろうか?
13
お気に入りに追加
1,963
あなたにおすすめの小説

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕の授かったスキルは役に立つ物なのかな?
アノマロカリス
ファンタジー
よくある話の異世界召喚。
ネット小説や歴史の英雄話好きの高校生の洲河 慱(すが だん)
いつものように幼馴染達と学校帰りに公園で雑談していると突然魔法陣が現れて光に包まれて…
幼馴染達と一緒に救世主召喚でテルシア王国に召喚され、幼馴染達は素晴らしいジョブとスキルを手に入れたのに僕のは何だこれ?
王宮からはハズレと言われて追い出されそうになるが、幼馴染達は庇ってくれた。
だけど、夢にみた迄の異世界…
慱は幼馴染達とは別に行動する事にした。
自分のスキルを駆使して冒険する、魔物と魔法が存在する異世界ファンタジー。
現在書籍化されている…
「魔境育ちの全能冒険者は好き勝手に生きる!〜追い出した癖クセに戻って来いだと?そんなの知るか‼︎〜」
の100年前の物語です。
リュカが憧れる英雄ダン・スーガーの物語。
そして、コミカライズ内で登場する「僕スキなのか…」がこの作品です。
その作品の【改訂版】です。
全く同じな部分もあれば、新たなストーリーも追加されています。
今回のHOTランキングでは最高5位かな?
応援有り難う御座います。
辺境の鍛治職人は、契約期日迄に鍛治技術を極めたい。
アノマロカリス
ファンタジー
俺の名前は、テルヤ=ザイエンジ30歳。
名前から分かる通り、地球出身の日本人だ。
テルヤ=ザイエンジは、あくまでもこの異世界での名前であり…
在園路 瑛夜が日本での名前である。
そんな俺が、何故異世界にいるのかというと…?
このフェフスガルドという異世界の天界に召喚されたのだ。
…と言っても、ラノベでよくある異世界召喚や異世界転移で城に呼び出されたのでは無い。
まずは神々が集う天界に呼ばれ、そこの老神に先人達である同郷の日本人達が魔王ディグスランゼスと呼ばれる魔王を討伐する為の武器を製作して欲しいという話だった。
…というか、こう言った異世界召喚の場合…神々達から聖剣を与えられるものでは無いのか…普通は?
ところが、この世界に魔王が出現したのは今回が初めてでは無い。
大体300年周期で出現すると言う話だった。
以前までは、異世界召喚で呼ばれた異世界人の勇者には、神々から与えられた聖剣を渡していたのだが…?
神から与えられた聖剣も万能では無い。
八代目の魔王迄には効果があったのだが、対抗策を身に付けたのか…九代目からは聖剣の効果が薄くなり、今後の対策として、十代目の魔王からは地上の鍛治職人が創り出した技術の武器でなんとか撃退をして貰っていた。
だが、時代の流れの所為なのか…?
現在の鍛治職人達が創り出した武器では、とても魔王討伐が可能とは思えない程に衰退してしまっていて、ならば…勇者以外に新たに鍛治職人を地球から呼び出そうとして、瑛夜が召喚されたのだった。
神々達も魔王を倒してくれる者達の選考は、疎かにはしていない。
勇者達は正義感の強い若者達が選ばれた。
そして鍛治職人には厳選なる選考の末に、在園路家第二十七代刀工士の瑛夜が呼び出されたのだった…のだが?
この辺は神の誤算的部分があった。
瑛斗は刀鍛冶士の家系だけど、刀匠ではなく、刀工である。
※この世界では、刀工は刀匠より下の立場という意味である。
刀造りの技術は有してはいるが、まだ師匠から認められた訳では無い。
瑛夜よりも上の刀匠を呼びたかったが、その刀匠の年齢が年配過ぎて耐えられないと思っての瑛斗だったのだった。
果たして瑛夜は、魔王を倒せられる様な武器を作り出す事は出来るのだろうか?

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。
この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。
ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。
少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。
更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。
そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。
少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。
どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。
少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。
冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。
すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く…
果たして、その可能性とは⁉
HOTランキングは、最高は2位でした。
皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.
でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )
異世界召喚されました……断る!
K1-M
ファンタジー
【第3巻 令和3年12月31日】
【第2巻 令和3年 8月25日】
【書籍化 令和3年 3月25日】
会社を辞めて絶賛無職中のおっさん。気が付いたら知らない空間に。空間の主、女神の説明によると、とある異世界の国の召喚魔法によりおっさんが喚ばれてしまったとの事。お約束通りチートをもらって若返ったおっさんの冒険が今始ま『断るっ!』
※ステータスの毎回表記は序盤のみです。

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる