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第一章 異世界召喚編

第十話 作戦開始!(デスブリンガー視点)

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 俺はデスブリンガーとなった俺を操作した。
 片方は目を閉じているので、それほどの違和感はないが…奇妙な気分であるのは否めない。
 俺は街の城門を爆裂魔法で吹き飛ばした。
 そして城下街に足を踏み入れると、冒険者達が武器を構えて出迎えて来た。
 その数…総勢70人というところだろうか?
 俺は「出ろ!」という言葉と共に、スケルトンを100体とスケルトンウォーリアを50体召喚した。

 『お前等…好きに暴れろ!』

 俺はスケルトン共に命令すると、武器を構えて冒険者達に襲い掛かって行った。
 俺はその隙に王城に乗り込もうと道を進んでいた。
 一応…スケルトン達の様子を見るが、押されている気配は無い…代わりに冒険者達の方が劣勢だった。

 《この程度で苦戦するのか? この世界の冒険者はそれ程の強さでは無いのか…》

 スケルトン達には殺さない様には命令してある。
 相手が倒れたら次に行く様にと…ただし、戦意を喪失していなければ、遠慮なく襲えと。
 まぁ、考えてみれば冒険者達も全ては高ランクという訳ではないのかもしれないな。
 それならスケルトン程度に苦戦するというのも納得か!
 俺は城の城門前に辿り着くと、そこには総勢200人の兵士が待ち構えていた。

 「ここより先は、絶対に通さん!」
 
 兵士達は武器を抜いて構えた。
 さて…何人の兵士が残るだろうか?
 俺はスケルトンを兵士の3倍の数を召喚した。
 だが、その程度は足止めにもならなかった。

 「魔王の配下とはその程度か!」
 『なるほど…我は其方らの力量を見誤っていた様だ。 非礼を詫びるとしよう…』
 
 俺はそう言ってスケルトンウォーリアを200体召喚した。
 数は兵士の数と同じだった。
 先程まで軽口を叩いていた兵士達も真剣な表情になっていた。
 そして両者が激突し…倒し倒されるという感じの展開になって行った。
 俺は城門の前に立ってから、魔剣で通れるサイズの穴を斬ると、中に入ろうとした際に兵士が声を掛けて来た。
 
 「ここは通さないと言っただろ!」
 『我の事よりも、自分の心配をした方が良いぞ!』

 俺はそういうと同時に、兵士はスケルトンウォーリアに斬られたのだった。
 スケルトンウォーリアには、殺すなとは命じたが…命を奪わなければ何をしても良いという事にしておいたので、死んだ者はいなかったがかなりの重傷を負っているものは複数いたのだった。
 そして俺は中庭に進むと、総勢50人の騎士達が待ち構えていた。
 国にしては数が少ないと思ったが、カスケード城は小国なので…この程度が妥当か。

 「これより先には行かせん‼︎」
 「我らがいる限り、ここから先に進めると思うな‼︎」
 「俺はこの戦いに勝利したら、彼女に結婚を申し込むんだ! こんな所で死ぬわけには行かない‼︎」

 いや~…物の見事にフラグが立ちそうな発言をしているな!
 だが、騎士団長の言う通りにスケルトンウォーリアではなく、ドラゴントゥースウォーリアを召喚する為に収納魔法からドラゴンの歯を取り出して撒いた。
 ドラゴントゥースウォーリアの数は20…騎士50人に対して数が少ないと思うかも知れないが、ドラゴントゥースウォーリアはドラゴンに戦いを挑んだ過去の英雄や英傑であるので、その強さは騎士では荷が重い。
 騎士達はなるべく2人か3人で相手をしているが、戦況は明らかに騎士達の方が劣勢だった。

 《数が多過ぎたか? 今回はもう少し減らしても良かったか?》

 今回の戦いは、あくまでも敗北がメインなので…本気を出す必要は無かった。
 ただ、全ての騎士や兵士の能力を把握している訳ではないので、少し多く差し向けて様子を見るしか無いのだった。
 
 《さてと…俺は何処に居るのかな? あぁ、いたいた!》

 今回のシナリオでは、中庭で激しい斬り合いをする…という設定で行ってから、夜が明けてから撤退をするという物なので、何とか夜明けまで粘らないといけない。
 
 (夜明けまで…後2時間弱と言ったところか? 長いな…!》

 これからデスブリンガーの…自分との戦いが始まろうとしていたのだった。

 次回、サクヤ視点
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