6 / 93
第一章 異世界召喚編
第五話 王族との対話…
しおりを挟む
さて、どうしますかね?
俺は王宮に着いたが、国王や王族の待つ扉の前で考えを纏めていた。
「俺が魔王を倒すまでの間、勇者達を預かって貰えませんか?」…なんて素直に言っても聞き入れては貰えないだろう。
異世界召喚の類では、召喚をする上で召喚主は色々と犠牲の上に成り立っているという話だ。
それが王族だけの問題で済むのなら問題は無いが、国民を巻き込んでいるとなるとそうは行かない。
…とはいえ、ここで考えていてもらちが明かないし、覚悟を決めますか!
「すいません、開門をお願いします。」
「わかりました! サクヤ殿入られます!」
僕は扉の前にいる騎士に頼んで扉を開けて貰った。
そして玉座の間に入ると、煌びやかな装飾や白い壁や柱、その奥まで続く赤い絨毯に立派な作りの玉座に座るこの国…カスケード城の国王・ランドール国王陛下とサネア王女がいたのだった。
僕は王の前まで行ってから跪いた。
「おぉ、サクヤ殿! 何用か?」
「国王陛下にお願いがあって参りました。」
「ふむ…申してみよ。」
「その前に人払いをしていただけるとありがたいのですが…」
「ふむ…」
国王陛下は手を挙げると、騎士団長と副団長以外の騎士を下がらせた。
「御厚意感謝致します!」
「サクヤ殿、申してみよ…それと普通に話して構わないからな。」
「ありがとうございます。」
俺は咳払いを1つすると話し始めた。
「昨日の件は御耳に入られていると思いますが…」
「小さな獣を始末出来なかったという件か?」
「はい…それでですね、単刀直入にお話致しますが…魔王は俺が倒しますので、俺が帰るまでの間はマサギ達をこの城から出さないでいただきたいと思います。」
「ふむ? サクヤ殿の言葉を疑う訳ではないが…魔王を倒せるという確証はあるのか?」
「そうですねぇ…?」
俺はマサギ達に話した6回の異世界召喚の話をした。
その召喚での世界で、そこを支配する魔王を倒した話も含めて…
「話を聞くだけなら与太話としか思えぬが…今迄の世界を巡って手に入れた聖剣や魔剣、それ以外の武具を見せられては信じるしかないな!」
「国王陛下にも思う所はあるでしょう。 異世界召喚は本来、他者の命を犠牲にするとか、大量の魔力を消費する為に限界まで使用させて昏睡状態になり兼ねないとか聞きますからね。」
「さすがに召喚回数が多いだけあって、その辺の事情には詳しいな…」
「この国の規模を見る限り、大国ではないので…恐らく召喚には国民からの魔力を使用したのではないかと?」
「うむ、その通りだ。」
「そして召喚された者の中には、勇者や聖女や賢者といったジョブを得た者達がいるが、実際には小さな魔物の命すら奪えない臆病者…」
「頭が痛い話だな…」
「まぁ、仕方が無いんですよ…俺の元いた世界というのは、まず魔物はいないし生き物を殺す…という様な事はほとんどしない。 厨房とかにある包丁などは持った事あるでしょうが、使うのは解体された肉や死んだ魚のみで、生きている物を始末するなんて事は無縁の世界でしたから。」
「だから、あの程度の物が始末出来ぬ訳か…」
「先程もマサギと話し合ったのですが、甘ったるい事ばかり抜かしていて…コイツ等を旅に出したらすぐに死ぬと感じました。」
国王陛下は頭を押さえて溜息を吐いた。
まぁ、気持ちは解らない事は無い。
国民を犠牲にして召喚した勇者があんな情けない者達だと解れば、頭痛のタネになるだろう。
「サクヤ殿…何とかならぬものか?」
「国民には発表なされたのですか?」
「それが王家から国民に対する義務でもあるからな…その中には勇者や他の者達のジョブも発表した。」
「それで実際の勇者は、魔物1匹すら始末が出来ない臆病者ですか…期待している国民には話せない内容ですね。」
既に国民に発表していたとは思わなかった。
まぁ、国民が協力して犠牲になって異世界召喚を行ったのだから、王族としては報告をしなければならないよな。
「多分…マサギ達が甘ったるい事を言うのは、俺が原因なんでしょうね。」
「それはどういう事だ?」
「俺以外のマサギ達が召喚されていたのなら、多少の時間が掛かっても魔物を討伐してから魔王を倒す…というのは可能だったでしょう。」
「なら、サクヤ殿が加わると?」
「異世界召喚はベテランで、魔王を倒した事がある者で聖剣や魔剣を所持している…そうなれば、旅に着いて行けば辛い戦いはないだろうし、いざとなれば守って貰えるとでも思ったのでしょう。 だからマサギ達には危機感という物が欠落しているんですよ。」
「では、今後はどうするんだ?」
「俺はマサギ達にはハッキリ言いました。 俺はお前達とは別に行動すると…」
「その理由は?」
「言わなくても分かるでしょう? 奴等の成長を待っていたら、いつまで経っても先に進みませんし、魔王討伐だってそれこそかなり先になる。 召喚された世界が好きで残っていたいと思っている奴ならともかく、俺は元の世界に帰りたいですからね。」
日本でも…魔法は使えない訳では無かったけど、大きな魔法はマナ不足なのか発動はしなかった。
異世界では魔法は自由に使える反面、文明が遅れていて日本での環境に浸かっている者にとって、未開の文明での生活は地味に堪える。
まぁ…元の世界に帰って生活をしていても、またどこかの世界で呼び出されるかもしれないし…それを考えると異世界で暮らした方が良いのかと思う時も無い事は無かった。
だが、家から数分に深夜でも空いているコンビニに、外を出歩いていても襲って来ない魔物、普通に生活している分なら危険な事はほとんどない世界…そんな当たり前の世界が異世界よりは遥かに良いからだ。
まぁ、現実逃避はこれ位にして…国民に発表しているのなら、何とか奮起させないと…このままではマサギ達は国民に殺されかねないからな。
「あ…良い方法を思い付いた!」
「…その方法とは?」
「簡単な事です、俺が死ねば良いんですよ。」
「サクヤ殿が…死ぬ⁉」
俺は説明をした。
この方法なら、マサギ達も真剣に事に当たるだろうと。
そして全てを話し終えると、国王や騎士団長は頭を抱えていた。
「マサギ達の危機感が今一つ足りないのは、城にいる間は騎士達がいるから魔物の侵入は無いと感じている筈。 それは城の外に魔物がいなければという話で、城の外には普通に魔物がいますからね…それが攻めて来たとなれば、マサギ達も甘ったるい事は言ってられなくなるでしょう。」
「だが、それでサクヤ殿が死ぬというのが解らんな…」
「頼れる存在がいなくなれば、次は自分達で何とかしなくてはならなくなる。 副団長、団長が戦いで命を落とした場合、団長不在という事でその任は副団長に委ねられると思いますが…そうなったら上手く出来ますか?」
「初めの内は戸惑う事もあるでしょう…ですが、上に頼れなくなった場合、下の者達に示しが付かない様に振舞わないといけなくなります。」
「という事です! 俺が死ぬという意味を解っていただけましたか?」
「なるほど、理解した…で、その後はどうする?」
「俺はマサギ達に悟られない様に、裏で行動をします。 協力者の情報提供として手を回しますよ。」
「だがいつまでも死んだままという訳にはいかないだろう?」
「そうですね、マサギ達がある程度成長が出来たと判断したら姿を現しますよ。 それまでは…」
国王陛下は無言で頷いた。
この作戦は、やらせと解っていても後味はかなり悪い。
それにこの城や騎士団の評判も落としかねないからな。
国王陛下の承認が取れた以上は、やるしかないだろう。
「作戦決行は、1週間後で! 後は細かい打ち合わせは…その都度で行いたいと思いますが。」
「うむ、あいわかった!」
俺の考えた作戦とは?
その作戦以降、マサギ達に変化は起こるのだろうか?
出来れば作戦決行中に変化が起きて欲しい所なのだがな!
俺は王宮に着いたが、国王や王族の待つ扉の前で考えを纏めていた。
「俺が魔王を倒すまでの間、勇者達を預かって貰えませんか?」…なんて素直に言っても聞き入れては貰えないだろう。
異世界召喚の類では、召喚をする上で召喚主は色々と犠牲の上に成り立っているという話だ。
それが王族だけの問題で済むのなら問題は無いが、国民を巻き込んでいるとなるとそうは行かない。
…とはいえ、ここで考えていてもらちが明かないし、覚悟を決めますか!
「すいません、開門をお願いします。」
「わかりました! サクヤ殿入られます!」
僕は扉の前にいる騎士に頼んで扉を開けて貰った。
そして玉座の間に入ると、煌びやかな装飾や白い壁や柱、その奥まで続く赤い絨毯に立派な作りの玉座に座るこの国…カスケード城の国王・ランドール国王陛下とサネア王女がいたのだった。
僕は王の前まで行ってから跪いた。
「おぉ、サクヤ殿! 何用か?」
「国王陛下にお願いがあって参りました。」
「ふむ…申してみよ。」
「その前に人払いをしていただけるとありがたいのですが…」
「ふむ…」
国王陛下は手を挙げると、騎士団長と副団長以外の騎士を下がらせた。
「御厚意感謝致します!」
「サクヤ殿、申してみよ…それと普通に話して構わないからな。」
「ありがとうございます。」
俺は咳払いを1つすると話し始めた。
「昨日の件は御耳に入られていると思いますが…」
「小さな獣を始末出来なかったという件か?」
「はい…それでですね、単刀直入にお話致しますが…魔王は俺が倒しますので、俺が帰るまでの間はマサギ達をこの城から出さないでいただきたいと思います。」
「ふむ? サクヤ殿の言葉を疑う訳ではないが…魔王を倒せるという確証はあるのか?」
「そうですねぇ…?」
俺はマサギ達に話した6回の異世界召喚の話をした。
その召喚での世界で、そこを支配する魔王を倒した話も含めて…
「話を聞くだけなら与太話としか思えぬが…今迄の世界を巡って手に入れた聖剣や魔剣、それ以外の武具を見せられては信じるしかないな!」
「国王陛下にも思う所はあるでしょう。 異世界召喚は本来、他者の命を犠牲にするとか、大量の魔力を消費する為に限界まで使用させて昏睡状態になり兼ねないとか聞きますからね。」
「さすがに召喚回数が多いだけあって、その辺の事情には詳しいな…」
「この国の規模を見る限り、大国ではないので…恐らく召喚には国民からの魔力を使用したのではないかと?」
「うむ、その通りだ。」
「そして召喚された者の中には、勇者や聖女や賢者といったジョブを得た者達がいるが、実際には小さな魔物の命すら奪えない臆病者…」
「頭が痛い話だな…」
「まぁ、仕方が無いんですよ…俺の元いた世界というのは、まず魔物はいないし生き物を殺す…という様な事はほとんどしない。 厨房とかにある包丁などは持った事あるでしょうが、使うのは解体された肉や死んだ魚のみで、生きている物を始末するなんて事は無縁の世界でしたから。」
「だから、あの程度の物が始末出来ぬ訳か…」
「先程もマサギと話し合ったのですが、甘ったるい事ばかり抜かしていて…コイツ等を旅に出したらすぐに死ぬと感じました。」
国王陛下は頭を押さえて溜息を吐いた。
まぁ、気持ちは解らない事は無い。
国民を犠牲にして召喚した勇者があんな情けない者達だと解れば、頭痛のタネになるだろう。
「サクヤ殿…何とかならぬものか?」
「国民には発表なされたのですか?」
「それが王家から国民に対する義務でもあるからな…その中には勇者や他の者達のジョブも発表した。」
「それで実際の勇者は、魔物1匹すら始末が出来ない臆病者ですか…期待している国民には話せない内容ですね。」
既に国民に発表していたとは思わなかった。
まぁ、国民が協力して犠牲になって異世界召喚を行ったのだから、王族としては報告をしなければならないよな。
「多分…マサギ達が甘ったるい事を言うのは、俺が原因なんでしょうね。」
「それはどういう事だ?」
「俺以外のマサギ達が召喚されていたのなら、多少の時間が掛かっても魔物を討伐してから魔王を倒す…というのは可能だったでしょう。」
「なら、サクヤ殿が加わると?」
「異世界召喚はベテランで、魔王を倒した事がある者で聖剣や魔剣を所持している…そうなれば、旅に着いて行けば辛い戦いはないだろうし、いざとなれば守って貰えるとでも思ったのでしょう。 だからマサギ達には危機感という物が欠落しているんですよ。」
「では、今後はどうするんだ?」
「俺はマサギ達にはハッキリ言いました。 俺はお前達とは別に行動すると…」
「その理由は?」
「言わなくても分かるでしょう? 奴等の成長を待っていたら、いつまで経っても先に進みませんし、魔王討伐だってそれこそかなり先になる。 召喚された世界が好きで残っていたいと思っている奴ならともかく、俺は元の世界に帰りたいですからね。」
日本でも…魔法は使えない訳では無かったけど、大きな魔法はマナ不足なのか発動はしなかった。
異世界では魔法は自由に使える反面、文明が遅れていて日本での環境に浸かっている者にとって、未開の文明での生活は地味に堪える。
まぁ…元の世界に帰って生活をしていても、またどこかの世界で呼び出されるかもしれないし…それを考えると異世界で暮らした方が良いのかと思う時も無い事は無かった。
だが、家から数分に深夜でも空いているコンビニに、外を出歩いていても襲って来ない魔物、普通に生活している分なら危険な事はほとんどない世界…そんな当たり前の世界が異世界よりは遥かに良いからだ。
まぁ、現実逃避はこれ位にして…国民に発表しているのなら、何とか奮起させないと…このままではマサギ達は国民に殺されかねないからな。
「あ…良い方法を思い付いた!」
「…その方法とは?」
「簡単な事です、俺が死ねば良いんですよ。」
「サクヤ殿が…死ぬ⁉」
俺は説明をした。
この方法なら、マサギ達も真剣に事に当たるだろうと。
そして全てを話し終えると、国王や騎士団長は頭を抱えていた。
「マサギ達の危機感が今一つ足りないのは、城にいる間は騎士達がいるから魔物の侵入は無いと感じている筈。 それは城の外に魔物がいなければという話で、城の外には普通に魔物がいますからね…それが攻めて来たとなれば、マサギ達も甘ったるい事は言ってられなくなるでしょう。」
「だが、それでサクヤ殿が死ぬというのが解らんな…」
「頼れる存在がいなくなれば、次は自分達で何とかしなくてはならなくなる。 副団長、団長が戦いで命を落とした場合、団長不在という事でその任は副団長に委ねられると思いますが…そうなったら上手く出来ますか?」
「初めの内は戸惑う事もあるでしょう…ですが、上に頼れなくなった場合、下の者達に示しが付かない様に振舞わないといけなくなります。」
「という事です! 俺が死ぬという意味を解っていただけましたか?」
「なるほど、理解した…で、その後はどうする?」
「俺はマサギ達に悟られない様に、裏で行動をします。 協力者の情報提供として手を回しますよ。」
「だがいつまでも死んだままという訳にはいかないだろう?」
「そうですね、マサギ達がある程度成長が出来たと判断したら姿を現しますよ。 それまでは…」
国王陛下は無言で頷いた。
この作戦は、やらせと解っていても後味はかなり悪い。
それにこの城や騎士団の評判も落としかねないからな。
国王陛下の承認が取れた以上は、やるしかないだろう。
「作戦決行は、1週間後で! 後は細かい打ち合わせは…その都度で行いたいと思いますが。」
「うむ、あいわかった!」
俺の考えた作戦とは?
その作戦以降、マサギ達に変化は起こるのだろうか?
出来れば作戦決行中に変化が起きて欲しい所なのだがな!
18
お気に入りに追加
1,966
あなたにおすすめの小説

賢者の幼馴染との中を引き裂かれた無職の少年、真の力をひた隠し、スローライフ? を楽しみます!
織侍紗(@'ω'@)ん?
ファンタジー
ルーチェ村に住む少年アインス。幼い頃両親を亡くしたアインスは幼馴染の少女プラムやその家族たちと仲良く過ごしていた。そして今年で十二歳になるアインスはプラムと共に近くの町にある学園へと通うことになる。
そこではまず初めにこの世界に生きる全ての存在が持つ職位というものを調べるのだが、そこでアインスはこの世界に存在するはずのない無職であるということがわかる。またプラムは賢者だということがわかったため、王都の学園へと離れ離れになってしまう。
その夜、アインスは自身に前世があることを思い出す。アインスは前世で嫌な上司に手柄を奪われ、リストラされたあげく無職となって死んだところを、女神のノリと嫌がらせで無職にさせられた転生者だった。
そして妖精と呼ばれる存在より、自身のことを聞かされる。それは、無職と言うのはこの世界に存在しない職位の為、この世界がアインスに気づくことが出来ない。だから、転生者に対しての調整機構が働かない、という状況だった。
アインスは聞き流す程度でしか話を聞いていなかったが、その力は軽く天災級の魔法を繰り出し、時の流れが遅くなってしまうくらいの亜光速で動き回り、貴重な魔導具を呼吸をするように簡単に創り出すことが出来るほどであった。ただ、争いやその力の希少性が公になることを極端に嫌ったアインスは、そのチート過ぎる能力を全力にバレない方向に使うのである。
これはそんな彼が前世の知識と無職の圧倒的な力を使いながら、仲間たちとスローライフを楽しむ物語である。
以前、掲載していた作品をリメイクしての再掲載です。ちょっと書きたくなったのでちまちま書いていきます。
鍵の王~才能を奪うスキルを持って生まれた僕は才能を与える王族の王子だったので、裏から国を支配しようと思います~
真心糸
ファンタジー
【あらすじ】
ジュナリュシア・キーブレスは、キーブレス王国の第十七王子として生を受けた。
キーブレス王国は、スキル至上主義を掲げており、高ランクのスキルを持つ者が権力を持ち、低ランクの者はゴミのように虐げられる国だった。そして、ジュナの一族であるキーブレス王家は、魔法などのスキルを他人に授与することができる特殊能力者の一族で、ジュナも同様の能力が発現することが期待された。
しかし、スキル鑑定式の日、ジュナが鑑定士に言い渡された能力は《スキル無し》。これと同じ日に第五王女ピアーチェスに言い渡された能力は《Eランクのギフトキー》。
つまり、スキル至上主義のキーブレス王国では、死刑宣告にも等しい鑑定結果であった。他の王子たちは、Cランク以上のギフトキーを所持していることもあり、ジュナとピアーチェスはひどい差別を受けることになる。
お互いに近い境遇ということもあり、身を寄せ合うようになる2人。すぐに仲良くなった2人だったが、ある日、別の兄弟から命を狙われる事件が起き、窮地に立たされたジュナは、隠された能力《他人からスキルを奪う能力》が覚醒する。
この事件をきっかけに、ジュナは考えを改めた。この国で自分と姉が生きていくには、クズな王族たちからスキルを奪って裏から国を支配するしかない、と。
これは、スキル至上主義の王国で、自分たちが生き延びるために闇組織を結成し、裏から王国を支配していく物語。
【他サイトでの掲載状況】
本作は、カクヨム様、小説家になろう様、ノベルアップ+様でも掲載しています。
辺境の鍛治職人は、契約期日迄に鍛治技術を極めたい。
アノマロカリス
ファンタジー
俺の名前は、テルヤ=ザイエンジ30歳。
名前から分かる通り、地球出身の日本人だ。
テルヤ=ザイエンジは、あくまでもこの異世界での名前であり…
在園路 瑛夜が日本での名前である。
そんな俺が、何故異世界にいるのかというと…?
このフェフスガルドという異世界の天界に召喚されたのだ。
…と言っても、ラノベでよくある異世界召喚や異世界転移で城に呼び出されたのでは無い。
まずは神々が集う天界に呼ばれ、そこの老神に先人達である同郷の日本人達が魔王ディグスランゼスと呼ばれる魔王を討伐する為の武器を製作して欲しいという話だった。
…というか、こう言った異世界召喚の場合…神々達から聖剣を与えられるものでは無いのか…普通は?
ところが、この世界に魔王が出現したのは今回が初めてでは無い。
大体300年周期で出現すると言う話だった。
以前までは、異世界召喚で呼ばれた異世界人の勇者には、神々から与えられた聖剣を渡していたのだが…?
神から与えられた聖剣も万能では無い。
八代目の魔王迄には効果があったのだが、対抗策を身に付けたのか…九代目からは聖剣の効果が薄くなり、今後の対策として、十代目の魔王からは地上の鍛治職人が創り出した技術の武器でなんとか撃退をして貰っていた。
だが、時代の流れの所為なのか…?
現在の鍛治職人達が創り出した武器では、とても魔王討伐が可能とは思えない程に衰退してしまっていて、ならば…勇者以外に新たに鍛治職人を地球から呼び出そうとして、瑛夜が召喚されたのだった。
神々達も魔王を倒してくれる者達の選考は、疎かにはしていない。
勇者達は正義感の強い若者達が選ばれた。
そして鍛治職人には厳選なる選考の末に、在園路家第二十七代刀工士の瑛夜が呼び出されたのだった…のだが?
この辺は神の誤算的部分があった。
瑛斗は刀鍛冶士の家系だけど、刀匠ではなく、刀工である。
※この世界では、刀工は刀匠より下の立場という意味である。
刀造りの技術は有してはいるが、まだ師匠から認められた訳では無い。
瑛夜よりも上の刀匠を呼びたかったが、その刀匠の年齢が年配過ぎて耐えられないと思っての瑛斗だったのだった。
果たして瑛夜は、魔王を倒せられる様な武器を作り出す事は出来るのだろうか?
幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕の授かったスキルは役に立つ物なのかな?
アノマロカリス
ファンタジー
よくある話の異世界召喚。
ネット小説や歴史の英雄話好きの高校生の洲河 慱(すが だん)
いつものように幼馴染達と学校帰りに公園で雑談していると突然魔法陣が現れて光に包まれて…
幼馴染達と一緒に救世主召喚でテルシア王国に召喚され、幼馴染達は素晴らしいジョブとスキルを手に入れたのに僕のは何だこれ?
王宮からはハズレと言われて追い出されそうになるが、幼馴染達は庇ってくれた。
だけど、夢にみた迄の異世界…
慱は幼馴染達とは別に行動する事にした。
自分のスキルを駆使して冒険する、魔物と魔法が存在する異世界ファンタジー。
現在書籍化されている…
「魔境育ちの全能冒険者は好き勝手に生きる!〜追い出した癖クセに戻って来いだと?そんなの知るか‼︎〜」
の100年前の物語です。
リュカが憧れる英雄ダン・スーガーの物語。
そして、コミカライズ内で登場する「僕スキなのか…」がこの作品です。
その作品の【改訂版】です。
全く同じな部分もあれば、新たなストーリーも追加されています。
今回のHOTランキングでは最高5位かな?
応援有り難う御座います。

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!

世界最強で始める異世界生活〜最強とは頼んだけど、災害レベルまでとは言ってない!〜
ワキヤク
ファンタジー
その日、春埼暁人は死んだ。トラックに轢かれかけた子供を庇ったのが原因だった。
そんな彼の自己犠牲精神は世界を創造し、見守る『創造神』の心を動かす。
創造神の力で剣と魔法の世界へと転生を果たした暁人。本人の『願い』と創造神の『粋な計らい』の影響で凄まじい力を手にしたが、彼の力は世界を救うどころか世界を滅ぼしかねないものだった。
普通に歩いても地割れが起き、彼が戦おうものなら瞬く間にその場所は更地と化す。
魔法もスキルも無効化吸収し、自分のものにもできる。
まさしく『最強』としての力を得た暁人だが、等の本人からすれば手に余る力だった。
制御の難しいその力のせいで、文字通り『歩く災害』となった暁人。彼は平穏な異世界生活を送ることができるのか……。
これは、やがてその世界で最強の英雄と呼ばれる男の物語。

元34才独身営業マンの転生日記 〜もらい物のチートスキルと鍛え抜いた処世術が大いに役立ちそうです〜
ちゃぶ台
ファンタジー
彼女いない歴=年齢=34年の近藤涼介は、プライベートでは超奥手だが、ビジネスの世界では無類の強さを発揮するスーパーセールスマンだった。
社内の人間からも取引先の人間からも一目置かれる彼だったが、不運な事故に巻き込まれあっけなく死亡してしまう。
せめて「男」になって死にたかった……
そんなあまりに不憫な近藤に神様らしき男が手を差し伸べ、近藤は異世界にて人生をやり直すことになった!
もらい物のチートスキルと持ち前のビジネスセンスで仲間を増やし、今度こそ彼女を作って幸せな人生を送ることを目指した一人の男の挑戦の日々を綴ったお話です!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる