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第六章

第十話・閑話 カナイ村の生態(今更ですが…)追加分あります。

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 今更ながら…カナイ村の説明をしようと思う。
 リュカやリッカ達の故郷であるカナイ村は、人口は100人程度の小さな村である。
 この村に元々住んでいる住人は、生活面については全く問題ないのだが…?
 後から村に来た者達は、洗礼を浴びせられるのが通過儀礼になっている。
 
 【強く成らなければ、村で生活はおろか…毎日を生き抜く出来ない!】

 ~~~~~コッコ(ニワトリ)~~~~~

 こんな言葉がある通り、カナイ村では強者が求められるという村だった。
 それは村人然り、家畜も然り…更には農作物にも関係する話である。
 カナイ村の中にもニワトリはいる。
 …とは言っても、世間一般で言われている小さなニワトリでは無く、ニワトリはコッコと呼ばれて、強さによって名称も異なるという物だった。
 コッコは体長が1m以上あり、村の外に生息する並の魔物では全く歯が立たない位に強いのである。

 「まぁ、僕も村の外に出るまでニワトリと呼ばれる種は、全て同じ物だと思っていたけど。」

 村の中では放牧されており、たまに村の外にまで足を延ばすことがある。
 村人も初めはコッコを村の外に放牧する事を心配したのだが…?
 飯の時間や産卵の時間になれば帰って来る為に、村人達はほとんど心配をしていなかった。
 カナイ村の門番のサイラス曰く…?

 「コッコか?アイツらは絶対に1匹では行動しないからなぁ。この間も集団でラッシュゲーターに襲い掛かって始末していたくらいだしな。」

 ラッシュゲーターとは、体長が5mを越える大きなワニである。
 カナイ村の魔物の中では、比較的に弱い部類の魔物なのだが…?
 村の外では災害級の魔獣に分類する為に、高ランク冒険者でしか討伐出来ないと言われる物である。

 ~~~~~牛(グレイトホーンブル)~~~~~

 カナイ村から少し離れた場所に、大きな牧場がある。
 そこにはグレイトホーンブルという魔獣が放牧されていて、村人達はグレイトホーンブルを世話をしてミルクを採集している。
 これも当然だけど、村の外では魔獣に認定される大きさで…?
 体長は7mを軽く越す大きさである。
 村の外のグレイトホーンブルは、常に狩られる事を懸念して襲って来る時があるらしいが?
 村の牧場に放牧されているグレイトホーンブルは村人達に慣れていて、非常に穏やかに育っていた。

 「グレイトホーンブルのミルクは濃厚で、チーズ作りにも適しているからなぁ。」

 実は…カナイ村産の商品は数多くある。
 その中でもチーズやバターは各街では人気商品で、結構多くの商人が交渉を求めて村に訪ねて来るのだが?
 精々来れても村の入り口くらいで、村の方に来れる商人は数少ない。
 
 「そういえば、ダレーシュさんは次来るのはいつ?」
 「商人のおっさんだろ?元々はジェスター様の弟子だった…」

 この村に入って来れる商人の殆どは、とー祖父さんやかー祖父さんの弟子が多い。
 …というか、この村で弟子入りして生活をした事がある者では無いと、門から中に入る事が出来る人物は滅多にいないのだった。

 ~~~~~農作物~~~~~

 カナイ村産の農作物は、他国にあるディクソン伯爵家が育てる野菜に比べたら、味は若干落ちる。
 だけど、カナイ村産の野菜は世界でも第二位に入る程に品質も味わいも高い。
 ただ…収穫に関しては非常に苦労をさせられる。
 カナイ村の野菜は収穫時期になると、食べられたくは無いが為に襲って来るのだった。
 しかもその強さが、カナイ村以外でのCランクの冒険者ですら手古摺る程に強かったりする。

 「村に来たばかりの者達は、魔物の討伐の前に野菜の収穫でふるいに掛けられるからね!」
 「野菜の収穫如きで手古摺る様では…この村ではやっていけないからな!」
 
 魔猟際等で初めて訪れた祖父の弟子達も、最初に行われるのは野菜の収穫から始められる。
 ただ…外の世界の野菜しか知らない者達は、カナイ村の畑を見ると大体は驚きを隠せないでいる。
 それもそうだ、収穫前の野菜が襲って来る訳なのだから。
 ただし、全ての弟子が返り討ちに遭ったという訳では無い。
 現在Sランクの冒険者として活動している祖父母の弟子達は、戸惑いはあったものの…すぐに臨機応変に対応して事なきを得ていた。
 
 「カナイ村に畑があるのは知っていましたが、まさか…収穫時期の野菜が襲って来るなんて思いませんでした。」
 「シオンが来た時は、まだ収穫時期では無かったしね。」
 「先程の話を聞く限りだと、最初から対応出来ない人もいたのですか?」
 「とー祖父ちゃん…ジェスターじっちゃんから聞いた話だと、シオンの両親と叔父さんが痛い目に遭ったとか…?」
 「え?」
 「しかも…シオンの父親は、カボチャに喰われそうになった事もあったとか。」
 「それで…父さんが食卓でカボチャを一切食べなくなったのか!」

 まぁ、恐らくトラウマになったんだろう。
 野菜の何に襲われたかにもよるんだろうけど、襲われた以降にその野菜が食べられなくなったという話を聞いた事があった。

 「そういえば、ガイアンさんも畑の収穫を手伝ったりしたんですか?」
 「あぁ…俺も大根に回し蹴りを喰らって吹っ飛ばされた事があったな!」
 「そういえば…派手に吹っ飛ばされていたもんね。」
 「今迄に色んな魔物と戦って来た俺だったが、その中でも大根に手古摺らされたなんて、恥ずかしくて言えなかったな。」

 ガイアンはあの頃の思い出を振り返って、恥ずかしそうに額を掻いていた。
 そんな様子を見たシオンは、ガイアンを見ながらボソッと呟いていた。

 「本当に…色んな意味で異常な村ですよね?」
 「子供の頃からこの村にいると、それが日常的になるからね。他の村でも同じなのかとずっと思っていたよ。」
 「いやいや…それはそうと、皆さんのレベルって幾つくらいなんでしょうか?」
 「村の中の人達の中では、ギルドカードを持ってない人もいるからね。レベルの表示はギルドカードを入手してから表示されて行く仕組みになるから、持っていない人達はギルドカードを発行して貰ったとしても、現在はレベル1のままだよ。」
 「サイラスさんやアレクスさんはギルドカードを持っていますよね?」
 「あぁ、僕の幼馴染達は仕事の関係上でギルドカードは全員所持しているよ。レベルの話はあまりした事が無いし、意味も無いから聞いた事は無かったけど…レベル300とか普通に越えているんじゃないかな?」
 「「はぁ~~~⁉」」

 シオンとガイアンは驚いた様な声を上げた。
 僕もギルドカードを発行してから数年後にカナイ村に帰って来て、雑用を押し付けられて対処した事があったけど、ほんの数日でレベルが80以上に上がった事があった。
 子供の頃からギルドカードを持っていたら…レベルは幾つ迄上がっていたんだろう?

 「でも、リュカのレベルは200だよな?」
 「僕の場合は特殊スキルでレベルが200以上になった時に、ステータスに振り分けられるリミットポイントという能力があったからね。それを振り分けるのにレベルが必要だったから、200で止まっているんだよ。」
 「もしも、それをしなかった場合は…どれ位迄のレベルになっていたんだ?」
 「一時はレベル400近くまで上がった事があったなぁ?まぁ、途中でリミットポイントに振り分ける為にレベルを使っていたけど、それが無かったら…下手すると500くらいまで上がっていたんじゃないかな?」
 「「・・・・・・・・・」」

 この村では僕もそうだけど、村人達もレベルにはあまり関心は無い。
 食材を得る為に何かしらと毎日戦いの日々なので、レベルが上がったとしてもイチイチ気にしている暇が無いからだった。

 「リュカ…お前は結構凄い事を平然と言っている気がするんだが…?」
 「この村では日常茶飯事だからね。魔物や魔獣も一定以内の数に減らさないと、この土地の魔素を吸上げて行って変異種とかにすぐに進化するからね。そうじゃなくても…魔素の所為で魔物や魔獣はどんどん湧いて来るし。」
 「この村は、魔物の製造工場か何かか?」
 「否定は出来ないね。」

 僕がそう言うと、ガイアンもシオンも呆れた顔をしていた。
  
 「俺もレベルはせめて200を越えたいと思っていたが、リュカの話を聞いていると何だか馬鹿らしくなって来たな。」
 「レベル200を越したかったの?村を出て谷の方まで行くと、キングベヒーモスがいるから倒してくれば?」
 「お前…キングベヒーモスなんか勝てる訳ないだろ!今の俺の実力だと、ベヒーモスですら危ういというのに…」

 ガイアンは興奮をしながら言って来た。
 僕から見たらベヒーモスなんて、ブルが大型に変化した程度にしか感じないんだけど?
 その辺が…村で育って来た者達と村の外の世界で生きていた人達との違いなんだろう。

 「あ、そういえば…とー祖母ちゃんに魚を取って来いって言われていたんだっけ?」
 「あぁ、ヘルクラブが生息する地域にいるキングレモラか?」
 「ううん、湖にいるレイクサーペントなんだけど。」
 「それって、魚なのか⁉」

 僕はガイアンとシオンを連れて、村から少し離れた湖まで赴いた。
 レイクサーペントは、捕獲に少し厄介な奴だったんだけど、シオンとガイアンが居れば問題は無いか!
 いざとなったら、二人を餌にすれば良いしね!

 ちなみにレイクサーペントは、海で現れるシーサーペント親戚みたいな物で、全長は20m位ある魔獣でもあるんだけど。
 まぁ、今の僕達なら苦戦する事は無いね!

 ~~~~~後日談~~~~~

 「ちなみにですが、野菜が食べられたくなくて向かって来る個体がいるなら、当然逃げ出す個体もいるんですよね?」
 「いるね、でも…村の周辺に逃げた場合は、他の魔物の餌食になるか…運良く進化したりすると、プランドイトという魔物やトレントに進化する個体もいるかな?」
 「カナイ村の周辺から外に逃げ出した場合は?」
 「野菜が自我を持てるのは、カナイ村の濃度の濃い魔素が影響しているからね。外に逃げたら、魔素が切れて普通の…収穫された野菜の様に、ただの野菜になるよ。」

 僕の答えに、シオンやガイアンは難しそうな顔をしていた。

 「だって考えてみなよ、カナイ村の野菜は他の街にも出荷されているんだよ。街中で野菜が暴れていた…なんて話を聞いた事があるかい?」
 「…無い…ですね?」
 「…ねぇな!」
 
 シオンとガイアンは、頭の中で記憶を巡らしながら言った。

 「まぁ、初めの頃は…村から逃亡する野菜も多かったけど、現在では村から出ると生き残れないという事がわかっているから、滅多な事では逃亡はしないかな?」
 「遺伝…か何かで伝えられているんですかね?」
 「さぁ?」

 そんな話をしている時に、サイラスの声がした。

 「そっちに皇帝大根が向かって行ったぞ‼︎」
 「皇帝大根…って何ですか⁉︎」
 「魔素を吸収し過ぎて、異常に育った大根で…その強さは、オーガよりも強いかも…って、ガイアン危ない‼︎」
 「え…ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁ⁉︎」

 皇帝大根が回転しながら逃げている最中に、またも回し蹴りを喰らって吹き飛ばされて行った。
 つくづく…大根に縁がある男だな。
 その後、皇帝大根はサイラスに捕えられてただの野菜になった。
 
 カナイ村の野菜は、栄養が高く味も良い。
 採れたて野菜の収穫体験をしたい方がいれば、是非ともカナイ村へ!
 …ただし、生半可な強さでは太刀打ち出来ないので、収穫をする際にはそれ相応に強さと覚悟を持ってから挑んで下さいね‼︎
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