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バックれ計画の章

第三十一話

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 王城に向かう準備として私は現在、風呂に放り込まれて女性神官達に洗われています。

 準備をする前にバックレようとしていたけど、風呂に入れると聞いて考えが鈍り…バックレるにしても王城に行くとしても、どちらにしても当分風呂に入れる事が出来ない事を考えて抗わないようにしました。

 その結果、風呂に放り込まれて洗われているという訳です。

 普段使用している石鹸では無い物で体を洗い、貴族では無い限り使えない様な香油で香り付けをし、絹の様な液体で髪を洗うと見たことがない様な艶が出ていました。

 王族に会うにしてもここまでしなければならないのかなぁ?

 そして用意された服は普段使用している神官着ではなくて、高位司祭が身に纏う様な法衣を用意されました。

 真っ白で光沢のある法衣で所々に金の刺繍が施されていて、肩には型崩れしないように鉄のワイヤーが仕込まれていました。

 祭事用でしか使われることがないと思える様な法衣で、まさか旅はこれを着て行くんじゃないよね?

 そう思える位に重っ苦しく動き難い法衣だった。

 これなら普段の神官着の方が100倍マシだった。

 こんなの着ていたらバックれるのは無理と感じて、私は大人しく王城に向かう事になったのですが…?

 神殿前には王族しか乗らない様な王家の紋章が刻まれた馬車に、真っ白い馬と漆黒の様だけど艶のある馬が停車していました。

 かなり大掛かりで大袈裟な…っていうかここまでやる?

 私は馬車に乗せられてから王城に向かいました。

 ソファーはふわふわで乗り心地は決して悪くはない。

 寧ろ穢れの浄化の旅にこの様な馬車が使用されるのなら…と、一瞬心が揺らぎました。

 …なんて思っていたら王城に入り、王族がいる玉座の間に案内をされて…

 そこには国王陛下と王妃陛下、第一王子…っぽい顔立ちが整った金髪の少年が立っていました。

 見た目は私よりも上…という感じで、私の顔を見ると笑みを浮かべて来ました。

 見た目通りなら良いんだけど、まさかチャラ男じゃないわよね?

 不安がありますが、これから王族との話し合いです。

 どうなる事やら…?























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