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怪盗リアラの章

第二十三話

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 怪盗リアラのミッションその1…薬草園で薬草と種をパクる。

 …と言っては見た物の、別にこれはそれ程難しいものではない。

 自室で薬草研究をしたいから…と言えば気軽に入手出来る。

 薬草は別に問題は無いんだけど、毒草や危険物指定草とかは薬草園からの持ち出しは禁止されている。

 危険物指定草とは、主に麻薬の事なので持ち出しは禁止されていた。

 以前先輩神官から聞いた話によると、一般の人間が神殿に入って神官になるという者は多数いる。

 だけど外での暮らしが長かった者の中には、神殿内での生活の中で食事に関して不平を漏らす者達は何人もいた。

 そこで薬草園の禁止指定草である麻薬を盗み出してから、外部に売って稼ごうとした者が居て…当然掴まり処罰を受けた。

 その処罰は犯罪者と同じ扱いになって、処刑こそされないが鉱山での強制労働という形になるという話だった。

 「別に私の欲しいのは麻薬ではないから関係ないんだけどね。」

 私の欲しいのは普通の薬草だった。

 ただし、普通の薬草に光魔法を使用すると驚く位に品質の高い上位薬草に変わるという物で、どうやらこれは私だけにしか出来ない物だった。

 これを材料にポーションを作ると…上位ポーションを作れる様になるのだった。

 なので欲しいのはただの薬草で、種に関しては…何処かで腰を落ち着けてから畑で育てようと思っていた。

 そうすれば巷にはない高価なポーションを売りさばいて、ウハウハ生活が待っているという物だった。

 …とはいえ、少量の種では意味がない。

 大量に欲しい所なのだけど、薬草園を管理している司祭を説得するのは骨が折れる。

 なので、パクるという計画を立てたのだった。

 まぁ、他にも…薬草園の中にも監視の為に神殿騎士が警備しているから、それを掻い潜るのも骨が折れるんだけどね。

 だけど私には取って置きの秘密兵器魔法がある。

 魔法の講義の最中に気付いた事を実践したら、偶然に出来てしまったのだった。

 その魔法は空間魔法を応用した収納魔法だった。

 攻撃魔法を学んでいて収納魔法が思い付いた訳ではない。

 魔法の講義は、何も攻撃魔法だけではなかったからだ。

 旅先で必要な魔法として、生活魔法や結界魔法などを先に学ばされる。

 魔法を教えてもらうには段階があって、まずは生活魔法、次に防御魔法と補助魔法を経てから攻撃魔法の取得となるらしい。

 なので、おバカキャラは…攻撃魔法を取得する際に発動しようと思う。

 それまでは…普通に魔法を覚える為に必死にやろうと思ってます。
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