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異世界転移の章
第十二話 またか…!
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俺はまたも自警団の詰所に呼ばれていた。
前回の男の事は、欲を掻きすぎて雲海に落ちて行ったと話をした。
それで今回はあの詐欺師の様な男の妻というのが現れたのだが…?
類は友を呼ぶというのか…あの詐欺師の男の妻を名乗る女だけど、コイツも俺の母親にそっくりだった。
まさか異世界の神は、俺の両親も異世界転移させたんじゃないだろうなぁ?
そう思える程にそっくりな女だった。
「あんたの旦那に関しては、自警団の隊長に説明した通りなんだが?」
「うちの主人がそんな事で雲海に落ちる何て信じられません!」
この世界の住人なら、雲海に落ちる様なへまはしないだろうな。
俺はもう一度順を追って女に説明した。
「俺は街の外にある金を隠している場所にお宅の旦那を案内した。 そして旦那は土の中にあった俺の金塊を腕一杯に持っていたんだが…その内の拳大の金塊を落としてから崖の方に転がって行ったのを追って行って、そのまま落ちて行ったんだよ。」
「その話が信じられないのです!」
「…とは言ってもなぁ? 普通に考えてみろよ、金塊が如何に大きいとはいえ…普通は崖の下に転がっていったら、崖の手前で止まって諦めるだろう?」
「そうですね、雲海に落ちて行ったのなら普通は諦めます。」
「それを腕に抱えた状態で、持っている物を放り出す事もせずに追って行けば…普通に落ちるよな?」
「貴方は助けようとはしなかったんですか?」
「幾ら欲を掻き過ぎたとは言っても、崖の手前で止まると思っていたからな。 まさか金塊を追って一緒に落ちて行くとは誰も思わないだろう?」
「・・・・・・・・・」
まぁ、嘘なんだけどね。
あの男の上から目線の発言や、金を使い果たしたらまた要求するとかほざいている奴に手加減なんかする気はない!
ましてやあの男は、俺の憎むべきクソ親父にそっくりな面をしていたからな!
「仮に貴方の言っていた話が本当だとして、うちの旦那が落ちて行ったのを見ていただけというのは…あまりにも無責任すぎます‼」
「自業自得じゃないのか?」
「私にはあの人しかいないんです! そしてその人が死亡してしまった為に、私にはどうする事も出来ませんし…子供を養っていく術もありません!」
「そんなもん、旦那を当てにしないで大事な子供の為に働けば良いだけの事では?」
「ですが、貴方は私の旦那を見殺しにしました! その責任は取って貰います‼」
馬鹿らしい!
元はといえば、あの詐欺男が俺に対して虚偽の罪でタカって来たのがそもそもの発端だろ?
何で俺が責任を取らないといけないんだよ!
要は…金の問題か。
「よって、貴方には全財産の支払いを命じます!」
「隊長…これは俺が支払わなければいけない事なのか?」
「目撃証人がいないが、そもそもの発端は君の剣から放たれた雷が旦那さんに被害をもたらしたのが原因なのだろう?」
「それはあの男が虚偽の発言をしたという話をしましたよね?」
「だが、誰も証人がいないのではなぁ…」
「はぁ…分かりました。 良いですよ、全財産を支払いましょう。 旦那さんが落ちた手前の穴にまだ残りが埋まっているので、それをお渡ししますので着いて来て下さい。」
「そんな事を言って…私を陥れようという魂胆では無いですか? 貴方はイマイチ信用出来ませんので、この場に持って来て下さい‼」
まぁ、普通は相手を疑っていたらそういう反応をするのは当たり前だよな?
あの男は金に目が眩んで馬鹿みたいに着いて来たけど。
「分かりました。 では俺は全財産を回収してからこの街に戻って来る事は無く、他の街に向かいますので…いつまでもこの場所で待っていて下さい。」
「な! なんですって⁉」
「当たり前でしょ、俺の全財産ですよ? それらを人に渡すくらいなら、俺はそれ等を持って逃亡する道を選ぶ事を選択しますよ。」
「くっ…分かりました、ではその場所に案内をして下さい。」
俺は女を連れて、あの詐欺師が落ちた崖の場所に案内をした。
そしてまた土を掘ってから創造作製で土を金に変えてから後ろに下がった。
「これで全部ですので、お好きにどうぞ!」
女は穴の中の金を見てあからさまに嬉しそうな表情をしていた。
俺はまたドロップキックを嚙まそうかと思っていたら、女はロープを取り出してから近くの岩に結んでから、自分の方にも巻き付けていた。
この女は…あの男よりは頭が回るみたいだった。
まぁ、無駄な事なんだけど。
女は土をかき出しながら金を手にすると嬉しそうな表情をした。
そして掘り進めて行き…全ての金を穴の近くに置いた。
「今回はこれで手を打ちましょう!」
「今回は?…という事は、またせびりに来る気か?」
「私の旦那を見殺しにした事を街の住人に全てを話して、仮に他の街に逃げても…噂が広まれば貴方は気まずい思いしかしないようにね‼」
この女もあの男と一緒か!
なら、生かしておく必要はないな!
俺は地面に手を置いてから創造作製で、女と岩の周辺を地面ごと崩壊させた。
すると女は男と同様に地割れに巻き込まれて、叫び声を上げながら雲海に落ちて行った。
俺は女が雲海の中に落ちて行ったのを見届けると、その場を後にした。
そして街に戻った俺は、自警団の隊長に女は男と同じ末路を行って雲海に落ちて行ったと報告をした。
今回は直接手を下せなかったが…まぁ良いだろう。
これでしばらくの間はゆっくりと活動出来ると思った。
今度はあの夫婦の子供が自警団の詰め所に来なければ…?
前回の男の事は、欲を掻きすぎて雲海に落ちて行ったと話をした。
それで今回はあの詐欺師の様な男の妻というのが現れたのだが…?
類は友を呼ぶというのか…あの詐欺師の男の妻を名乗る女だけど、コイツも俺の母親にそっくりだった。
まさか異世界の神は、俺の両親も異世界転移させたんじゃないだろうなぁ?
そう思える程にそっくりな女だった。
「あんたの旦那に関しては、自警団の隊長に説明した通りなんだが?」
「うちの主人がそんな事で雲海に落ちる何て信じられません!」
この世界の住人なら、雲海に落ちる様なへまはしないだろうな。
俺はもう一度順を追って女に説明した。
「俺は街の外にある金を隠している場所にお宅の旦那を案内した。 そして旦那は土の中にあった俺の金塊を腕一杯に持っていたんだが…その内の拳大の金塊を落としてから崖の方に転がって行ったのを追って行って、そのまま落ちて行ったんだよ。」
「その話が信じられないのです!」
「…とは言ってもなぁ? 普通に考えてみろよ、金塊が如何に大きいとはいえ…普通は崖の下に転がっていったら、崖の手前で止まって諦めるだろう?」
「そうですね、雲海に落ちて行ったのなら普通は諦めます。」
「それを腕に抱えた状態で、持っている物を放り出す事もせずに追って行けば…普通に落ちるよな?」
「貴方は助けようとはしなかったんですか?」
「幾ら欲を掻き過ぎたとは言っても、崖の手前で止まると思っていたからな。 まさか金塊を追って一緒に落ちて行くとは誰も思わないだろう?」
「・・・・・・・・・」
まぁ、嘘なんだけどね。
あの男の上から目線の発言や、金を使い果たしたらまた要求するとかほざいている奴に手加減なんかする気はない!
ましてやあの男は、俺の憎むべきクソ親父にそっくりな面をしていたからな!
「仮に貴方の言っていた話が本当だとして、うちの旦那が落ちて行ったのを見ていただけというのは…あまりにも無責任すぎます‼」
「自業自得じゃないのか?」
「私にはあの人しかいないんです! そしてその人が死亡してしまった為に、私にはどうする事も出来ませんし…子供を養っていく術もありません!」
「そんなもん、旦那を当てにしないで大事な子供の為に働けば良いだけの事では?」
「ですが、貴方は私の旦那を見殺しにしました! その責任は取って貰います‼」
馬鹿らしい!
元はといえば、あの詐欺男が俺に対して虚偽の罪でタカって来たのがそもそもの発端だろ?
何で俺が責任を取らないといけないんだよ!
要は…金の問題か。
「よって、貴方には全財産の支払いを命じます!」
「隊長…これは俺が支払わなければいけない事なのか?」
「目撃証人がいないが、そもそもの発端は君の剣から放たれた雷が旦那さんに被害をもたらしたのが原因なのだろう?」
「それはあの男が虚偽の発言をしたという話をしましたよね?」
「だが、誰も証人がいないのではなぁ…」
「はぁ…分かりました。 良いですよ、全財産を支払いましょう。 旦那さんが落ちた手前の穴にまだ残りが埋まっているので、それをお渡ししますので着いて来て下さい。」
「そんな事を言って…私を陥れようという魂胆では無いですか? 貴方はイマイチ信用出来ませんので、この場に持って来て下さい‼」
まぁ、普通は相手を疑っていたらそういう反応をするのは当たり前だよな?
あの男は金に目が眩んで馬鹿みたいに着いて来たけど。
「分かりました。 では俺は全財産を回収してからこの街に戻って来る事は無く、他の街に向かいますので…いつまでもこの場所で待っていて下さい。」
「な! なんですって⁉」
「当たり前でしょ、俺の全財産ですよ? それらを人に渡すくらいなら、俺はそれ等を持って逃亡する道を選ぶ事を選択しますよ。」
「くっ…分かりました、ではその場所に案内をして下さい。」
俺は女を連れて、あの詐欺師が落ちた崖の場所に案内をした。
そしてまた土を掘ってから創造作製で土を金に変えてから後ろに下がった。
「これで全部ですので、お好きにどうぞ!」
女は穴の中の金を見てあからさまに嬉しそうな表情をしていた。
俺はまたドロップキックを嚙まそうかと思っていたら、女はロープを取り出してから近くの岩に結んでから、自分の方にも巻き付けていた。
この女は…あの男よりは頭が回るみたいだった。
まぁ、無駄な事なんだけど。
女は土をかき出しながら金を手にすると嬉しそうな表情をした。
そして掘り進めて行き…全ての金を穴の近くに置いた。
「今回はこれで手を打ちましょう!」
「今回は?…という事は、またせびりに来る気か?」
「私の旦那を見殺しにした事を街の住人に全てを話して、仮に他の街に逃げても…噂が広まれば貴方は気まずい思いしかしないようにね‼」
この女もあの男と一緒か!
なら、生かしておく必要はないな!
俺は地面に手を置いてから創造作製で、女と岩の周辺を地面ごと崩壊させた。
すると女は男と同様に地割れに巻き込まれて、叫び声を上げながら雲海に落ちて行った。
俺は女が雲海の中に落ちて行ったのを見届けると、その場を後にした。
そして街に戻った俺は、自警団の隊長に女は男と同じ末路を行って雲海に落ちて行ったと報告をした。
今回は直接手を下せなかったが…まぁ良いだろう。
これでしばらくの間はゆっくりと活動出来ると思った。
今度はあの夫婦の子供が自警団の詰め所に来なければ…?
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