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異世界転移の章

第九話 トーレインの街?

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 俺は今、トーレインの街?という場所に来ている。

 ここでまた何故疑問系なのかというと…雷の関係上の所為か、この街の建物は全て平屋だったからだ。

 商会や冒険者ギルドといった場所は、1.5階分位の高さがあり…他の建物に比べて若干高い程度だった。

 それでは不便ではないかと思ったら、この街にはどこの家にも地下室があるらしい。

 貴族関連の家は分厚い石で作られていて、平民などの家は木造の家だったのだが、屋根は竹を使っていた。

 この世界にも竹はあるんだと驚いた。

 何というか…テレビで見た海外の南の島という感じが否めなくて、とてもじゃないが街に来ているという感じはしなかった。

 俺は早速、食堂を探していたが…この辺の物価は高くて、料理を食べるには料金が足りなかった。

 そして更に…この街の住人は、何といえば良いのか…痩せた人間がやたら多かった。

 なので、仕事を斡旋する冒険者ギルドに行こうと思ったのだが…?

 ステータス関係は、「ステータスオープン」で目の前に表示されるので問題はない。

 だが、冒険者に登録すると…恐らくだがレベル関連の話を聞かされる可能性がある。

 この世界のレベルの最高到達が幾つなのかは分からんが…レベル500は流石に多すぎるだろう。

 しかし、依頼をこなして金を貰わないと料理にありつけない上に宿にも泊まれない。

 まぁ、料理に関して言えば…別に料理屋に入らなくても問題はない。

 創造作製のスキルで、豆から味噌や醤油を作りだせたし、その他の調味料も何とか入手した。

 穀物から米を作りだせたし、肉に関しては兎の肉でも鶏肉や豚肉、牛肉に変化出来るので問題はない。

 だが、久々に宿に泊まってベッドで寝たいというのが本音だった。

 「あ…先に旅立って行った転移者達の話を聞けるのも冒険者ギルドか!」

 俺は仕方なく冒険者ギルドに行った。

 そして説明を聞くと、この世界の冒険者ギルドは等級制度で金属の名を冠するランクがあるという話だ。

 記入に対しては、名前と年齢とジョブ位でレベルは一切聞かれなかった。

 俺は初心者であるペーパーハンターというランクからスタートした。

 そしてギルドカードという物を発行して貰い、金になる魔物の討伐手配書を見た。

 すると…この街に来るまでに倒した魔物達の依頼が書かれていた。

 俺は解体はするが、内臓以外の部位は全てマジックバッグに入れていた。

 俺は討伐した魔物の部位を冒険者ギルドに提出すると、すぐにランクアップした。

 ペーパーハンターから、ウッドハンターとストーンハンターを越えてブロンズハンターのランクを得た。

 そして報酬でかなりの金額を得てから思い出してハッとなった。

 「考えてみれば、石から創造作製で作りだした金や銀を売れば事足りたのではなかったんじゃないか?」

 そう思ったのも後の祭り、次から資金難だった場合はその方法を取ろう。

 俺は受付で他の大陸に渡る転移陣の場所を聞いた。

 すると、他の大陸に渡るにはブロードハンターのランクではないと渡る事は不可能だったという話を聞いた。

 …という事は、冒険者ギルドに登録したのは正解だったという訳だった。

 とりあえず俺は宿に向かった。

 そしてベッドにダイブしようとしたら、そこの宿の寝具はハンモックだった。

 ハンモックで寝るのは初めての経験だが、果たして疲れは取れるのだろうか?

 そう思っていたが、意外と快適で俺は久々にゆっくり眠る事が出来た。

 ~~~~~翌日~~~~~

 慣れないハンモックに多少…体の痛みを感じた。

 そして朝食が出て来たのだが…その料理の中には肉が入っていない代わりに豆料理が大量にあった。

 豆は畑の肉というのは、異世界でも同じなんだなぁ…と感心した。

 そういえば、昨日の屋台を巡っていた時も…肉料理を出している屋台はなかったな。

 あったのは穀物料理や野菜料理の屋台ばかりだった。

 女将に話を聞くと、トーレインの街の付近の魔物は結構手強いとかで…依頼で肉の調達というのが成功した際に冒険者ギルドから街に出回るという話だった。

 なら野菜関連は?…と聞くと、雷により作物の成長が早いという話だった。

 考えてみれば…昨日の冒険者ギルドの討伐依頼には、討伐証明の部位以外に肉の提供も…と言われたな。
 
 大事な食糧を売るわけにはいかなかったので断ったが、今日は肉を集めるのを目的に狩るのも良いだろう。

 俺は宿を出て街を回った。

 すると武器屋があったので中に入ってみた。

 そこの武器屋で売られていた武器は、竹やりと棍棒、弓矢と木製の杖だった。

 そして武器屋の高級商品では、サンダーソードと呼ばれる雷属性を宿した魔法剣が売られていた。

 このサンダーソードは金属で作られていて、雷属性を纏っている事により雷は落ちないという優れものの魔剣だった。

 ただ値段が…とてもじゃないが金塊を大量に売りまくらない限り手に入れるのは困難な金額だった。

 だが、今のレベルならそのサンダーソードというのは創造作製で作れる可能性がある。

 俺は街の外に出て早速試してみた。

 サンダーソードは作れた…のだが、かなり厄介な物に出来上がってしまったのだった。

 「こんな物を作りだしても大丈夫なのだろうか?」

 武器屋にあるサンダーソードとは違い、刀身に雷属性が宿る…という以外に、雷を発する魔剣になってしまった。

 武器名・雷鳴の魔剣…果たしてこんなのを持っていて大丈夫だろうか?

 そう思ってから数日後…俺は街の自警団に呼び出される羽目になったのだった。
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