10 / 65
第一章
第八話 次の目的地は?
しおりを挟む
ブレイドがパーティーに参加したその日の午後に、僕とブレイドはギルドのクエストで街の近くの森に討伐に来ていた。
路銀を稼ぐというのもあるけど、ブレイドの実力を見る為でもあった…が?
「タンクでこれだけ活躍出来る者をよくもまぁ解雇したな。武器さえ買い与えれば十二分の活躍が出来る程の戦力なのに…」
大食漢というのは分かる気がする。
先の食堂でボリュームのある量の料理をお替りしていた位だったからだ。
ただそれは、それ相応の働きをしているという事で相殺されている筈なんだけど、それが前のパーティーでは理解されていなかったからなのか?
そこで僕は察したのだった。
「ブレイド、君の前にいたパーティーって…リーダーと君以外は女の子だらけじゃなかったんじゃないか?」
「あぁ、斥候も魔術師も治癒術士も全て女だった。」
「そして新たなタンクも女の子だった?」
「あぁ、その通りだ!良く解ったな!」
なるほど、ブレイドが捨てられた原因が良く解った。
どんなに活躍していても、リーダーが女性だらけのハーレムパーティーを築こうとしていたんだな。
だが、ブレイドが思った以上に活躍をするものだから、脱退させる切っ掛けを狙っていたという訳か。
まぁ、そのお陰で僕はかなりの戦力を手に入れる事が出来た訳だが。
「ブレイド、もう君の力は分かった。そして君に伝えていなかった僕の秘密を伝えようと思う。」
「テイトの秘密とは?」
「まぁ、その前にギルドカードを確認してみてくれ。」
「ギルドカード?って、何ぃぃぃぃぃぃ⁉」
ブレイドのレベルが28→33に上がっていた。
普通はグリズリー程度の魔物ではここまでのレベルは上がらない。
「僕のパーティースキルの【獲得経験値数〇倍】は、パーティーメンバーに作用されるスキルで…僕のパーティーに入っている間は、獲得する経験値が鬼の様に跳ね上がるんだよ。」
「こんなスキル…引く手は数多だったろ?」
「ところがそうでもない。以前のパーティーでは、レベルがかなり上がった瞬間に僕は必要ないと言われて追い出されたからな。」
「すると…どうなるんだ?」
「特定の条件で僕からパーティーを離脱した場合は獲得経験値はそのままだが、パーティーから追い出される様な形を取ると、それまで仲間達がスキルで稼いだ分の経験値が僕の元に来て、仲間達は本来稼いでいた分の経験値しか残らないんだ。」
「では、テイトのかつての仲間達のレベルは?」
「レベル70あった内の50分が僕の所に来たから、仲間達はレベル20と言った所だね。」
「なるほど、テイトのスキルで稼いだレベルを自分の力と勘違いし出した訳か…」
ブレイドは顎に手をかけて考えていた。
「70近いレベルが下がった事に気付いたのなら、テイトを迎えに来るんじゃないのか?もう一度パーティーに誘う為に。」
「幼馴染とはいえ、僕の事を散々罵っていた奴等の元に戻る気なんてサラサラないけどね。」
僕を追い出してすぐには、アイツらの事だから気付いていなかっただろう。
暫く経過してから気付いて探しているんだろうけど、僕はギルドにすら次の場所は明かしていなかったから、余程の事が無い限りは僕の事を探すのは不可能に近いだろう。
「自分はテイトから離れる事が無いから安心してくれ!」
「大丈夫だ、その辺は疑っては居ないよ。」
「ただ、このままレベルが上がり続けて多方面で知名度が上がったら、王国から勇者認定の話が来るんじゃないか?」
「かもしれないけど、僕は全く興味が無いので辞退するよ。」
王国に勇者認定=王国内の雑用を押し付けられるだけだろうか、そんな面倒な事は引き受けたくない。
勇者に認定されたい者がいるなら、そいつら勝手にやれば良いだけの話だ。
「自分も認定には興味はないが、クラスチェンジが出来るのならしてはみたいかな?」
「クラスチェンジか…」
この世界にはクラスチェンジという物がある。
僕も名前を聞いただけで、何処で行えるかまでは知らないが…神託で上位職に選ばれなかった者が経験を重ねてクラスチェンジが出来るという話を聞いた事があった。
僕には無理だと思っていたので知識に留める程度で本気にはしていなかったが。
「ところでテイト、このクエストが終わったら次の目的地は決めているのか?」
「港にでも行って魚料理を楽しむというのはどうだ?この街では半分以上がドワーフで、肉料理がメインだったからね。」
「魚料理か…それも良いな!」
僕達はクエストを終わらせて、アルセルトの街に帰ろうとした。
だが、小さいが泣き声の様な物が聞こえていたのだった。
その場所に向かうとそこには?
そこでブレイド以外のメンバーを迎える事になるのだが…?
路銀を稼ぐというのもあるけど、ブレイドの実力を見る為でもあった…が?
「タンクでこれだけ活躍出来る者をよくもまぁ解雇したな。武器さえ買い与えれば十二分の活躍が出来る程の戦力なのに…」
大食漢というのは分かる気がする。
先の食堂でボリュームのある量の料理をお替りしていた位だったからだ。
ただそれは、それ相応の働きをしているという事で相殺されている筈なんだけど、それが前のパーティーでは理解されていなかったからなのか?
そこで僕は察したのだった。
「ブレイド、君の前にいたパーティーって…リーダーと君以外は女の子だらけじゃなかったんじゃないか?」
「あぁ、斥候も魔術師も治癒術士も全て女だった。」
「そして新たなタンクも女の子だった?」
「あぁ、その通りだ!良く解ったな!」
なるほど、ブレイドが捨てられた原因が良く解った。
どんなに活躍していても、リーダーが女性だらけのハーレムパーティーを築こうとしていたんだな。
だが、ブレイドが思った以上に活躍をするものだから、脱退させる切っ掛けを狙っていたという訳か。
まぁ、そのお陰で僕はかなりの戦力を手に入れる事が出来た訳だが。
「ブレイド、もう君の力は分かった。そして君に伝えていなかった僕の秘密を伝えようと思う。」
「テイトの秘密とは?」
「まぁ、その前にギルドカードを確認してみてくれ。」
「ギルドカード?って、何ぃぃぃぃぃぃ⁉」
ブレイドのレベルが28→33に上がっていた。
普通はグリズリー程度の魔物ではここまでのレベルは上がらない。
「僕のパーティースキルの【獲得経験値数〇倍】は、パーティーメンバーに作用されるスキルで…僕のパーティーに入っている間は、獲得する経験値が鬼の様に跳ね上がるんだよ。」
「こんなスキル…引く手は数多だったろ?」
「ところがそうでもない。以前のパーティーでは、レベルがかなり上がった瞬間に僕は必要ないと言われて追い出されたからな。」
「すると…どうなるんだ?」
「特定の条件で僕からパーティーを離脱した場合は獲得経験値はそのままだが、パーティーから追い出される様な形を取ると、それまで仲間達がスキルで稼いだ分の経験値が僕の元に来て、仲間達は本来稼いでいた分の経験値しか残らないんだ。」
「では、テイトのかつての仲間達のレベルは?」
「レベル70あった内の50分が僕の所に来たから、仲間達はレベル20と言った所だね。」
「なるほど、テイトのスキルで稼いだレベルを自分の力と勘違いし出した訳か…」
ブレイドは顎に手をかけて考えていた。
「70近いレベルが下がった事に気付いたのなら、テイトを迎えに来るんじゃないのか?もう一度パーティーに誘う為に。」
「幼馴染とはいえ、僕の事を散々罵っていた奴等の元に戻る気なんてサラサラないけどね。」
僕を追い出してすぐには、アイツらの事だから気付いていなかっただろう。
暫く経過してから気付いて探しているんだろうけど、僕はギルドにすら次の場所は明かしていなかったから、余程の事が無い限りは僕の事を探すのは不可能に近いだろう。
「自分はテイトから離れる事が無いから安心してくれ!」
「大丈夫だ、その辺は疑っては居ないよ。」
「ただ、このままレベルが上がり続けて多方面で知名度が上がったら、王国から勇者認定の話が来るんじゃないか?」
「かもしれないけど、僕は全く興味が無いので辞退するよ。」
王国に勇者認定=王国内の雑用を押し付けられるだけだろうか、そんな面倒な事は引き受けたくない。
勇者に認定されたい者がいるなら、そいつら勝手にやれば良いだけの話だ。
「自分も認定には興味はないが、クラスチェンジが出来るのならしてはみたいかな?」
「クラスチェンジか…」
この世界にはクラスチェンジという物がある。
僕も名前を聞いただけで、何処で行えるかまでは知らないが…神託で上位職に選ばれなかった者が経験を重ねてクラスチェンジが出来るという話を聞いた事があった。
僕には無理だと思っていたので知識に留める程度で本気にはしていなかったが。
「ところでテイト、このクエストが終わったら次の目的地は決めているのか?」
「港にでも行って魚料理を楽しむというのはどうだ?この街では半分以上がドワーフで、肉料理がメインだったからね。」
「魚料理か…それも良いな!」
僕達はクエストを終わらせて、アルセルトの街に帰ろうとした。
だが、小さいが泣き声の様な物が聞こえていたのだった。
その場所に向かうとそこには?
そこでブレイド以外のメンバーを迎える事になるのだが…?
応援ありがとうございます!
12
お気に入りに追加
1,974
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる