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第一章
第六話 一方、勇者パーティーは?2
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一方、勇者パーティーは?
度重なる依頼の失敗で資金が底を尽きかけていた。
…というか、まだあったんだ?
資金がある理由は、ポーションや魔道具を売って金にしていたのだった。
「一体どうなっていやがるんだ‼」
「以前の様な力が発揮出来ないし、こんな簡単な依頼ですら失敗するなんて。」
「このままだと、Aランクに降格するぞ‼」
「それだけじゃないわ! 資金が払えなくて屋敷から追い出されるかも…」
初めの内は依頼を失敗するのは珍しいと感じていたギルド職員も、度重なる失敗続きで呆れる様な表情を浮かべていた。
それ以外にもトール達が焦っている事があった。
それはギルドでの失敗が王国側に報告される事だった。
「王国に連絡が行けば、勇者認定が撤回されてしまう!」
「そうなったら…国からの金も途絶えてしまうわ!」
トール達は何故こうなったのかがまだ気づいていなかった。
誰1人としてただの不調だと思っていたからだった。
「トール様、宜しいでしょうか?」
「なんだ?」
「現在のトール様方のレベルを確認したいのですが?」
「俺達のレベルって…?」
この世界では一度上がったレベルが下がったという話を聞いた事が無い。
年老いてもレベルはそのままだが、ステータスが著しく低下する事はあってもレベルが下がる事は無いのだった。
「俺達のレベルは変わらねぇよ!」
「ですが、ここまで依頼を失敗されるとレベルに何か問題でもあったのではないかと。」
「たまたま不調が続いただけだ!」
「左様ですか…では、あるクエストを請けては貰います。」
「内容によるが…」
「いえ、トール様達に拒否権はございません。ギルド内の依頼を悉く失敗されているので…」
ギルド職員はクエストの用紙を見せた。
そこにはオーク村の壊滅というクエスト内容だった。
「俺達は災害級の魔獣を討伐した事があるんだぞ!」
「今更オークって…舐めているのか?」
「ボク達は勇者パーティーだよ。」
「ですが、最近ではBランクのクエストも失敗されていますよね?」
トール達は一斉に無言になった。
ギルド職員は更に言った。
「さすがに勇者パーティーがこのクエストを失敗なさるとは思いませんが、ギルド内でのトール様達の評価はハッキリ言って低いです。もしもクエストを請けられないという場合は、王国に失敗続きの報告をしなければなりませんが?」
「なら、このクエストをクリアすれば…王国への報告は無いんだな?」
「その時はトール様達は不調という事で片付けられるでしょう。」
「わかった、大至急向かうとするよ。」
トール達はクエストを請けた。
トール達は、本当にたまたま不調が続いたと疑わなかった。
そしてクエストの指定された場所に行くと、オークたちの集落があったのだった。
「全く…今更オークかよ!」
「だが、これでクエストが達成すれば王国に連絡が行く事も無いし、屋敷暮らしは継続されるんだからな!」
「ならば、ちゃっちゃと片付けるとしましょうか!」
「行くぞ、お前等‼」
トールの号令で、キリアは集落の門の扉を破壊した。
オーク相手にいつもの戦法は必要ない!
そう思ったトール達は、各自武器を抜いてからオークに斬り掛かって行った。
入り口にいたオークの不意を突いて倒すと、4人は集落の中に入って行った。
キリアは魔法を唱えて集落の家に片っ端から火を付けると、そこから飛び出したオークの子供をトールとリガートは始末して行った。
「なんだ、問題ないじゃないか!」
「やはり今迄は何かの不調で…」
リガートはそう言い終えると同時に吹っ飛ばされていたのだった。
そこには大きな棍棒を持ったオークがいて、リガートは盾で防御をした筈なのに…。
「馬鹿野郎! 油断し過ぎだ‼」
「すまん、トール!」
次のオークの一撃を受けようと、リガートは足を開いて踏ん張った…が、先程と同じ様に吹っ飛ばされていったのだった。
「まさか…油断では無いのか?」
「あぁ、今迄はオークの攻撃程度ならビクともしなかったのに…」
「ボクの魔法も効かなくなっているんだ!」
「私の回復魔法もリガートの怪我の治りが遅いの…」
トールはやっと、自分達が不調ではなく弱くなっている事に気が付いた。
キリアが目くらましの魔法を使った隙に集落から逃げ出すと、そのまま街の方に走って行った。
だが、仲間や子供を殺され怒り狂っているオークたちは、トール達を追いかけて街の方に向かって来たのだった。
見張り台でいち早く気付いた騎士は、すぐさま警鐘を鳴らして騎士団が集合したのだった。
『オークたちが攻めて来た! 騎士団よ、迎え撃て‼』
街の外で騎士団が素早く守りを固めると、街の方に走ってくるトール達を見て言った。
「勇者様達、一体何をされておられるのですか?」
「オークの群れに追われていて…」
「勇者様がオーク如きに後れを取ったのですか⁉」
トール達は騎士団の間を縫って街に入ると、騎士団がオークたちを返り討ちにしたのだった。
冒険者ギルドのクエスト失敗に、オークから逃げかえり街を危険に晒したのをその場にいた騎士団達に目撃されてから報告されて、その日にトール達は王城に呼ばれたのだった。
そして王宮で度重なるクエストの失敗が報告されて、トールは勇者の称号を剥奪され、更にはパーティーのランクがCランクまで降格したのだった。
さらに支払いが滞った屋敷の契約も解除されたが、資金は戻る事が無く…今迄の使用人たちの支払いに回ったのだった。
トール達は落ちぶれた冒険者になり果てたのだった。
「おい…レベルが20になっているぞ!」
「馬鹿な!ボク達のレベルは70以上あった筈なのに⁉」
「一体何がどうなってしまったというの⁉」
「まさか…テイトの【獲得経験値数〇倍】というのは、パーティーメンバーだけに作用する物であって、パーティーから離れるとレベルが下がるという物なのか?」
そう…これこそが、テイトの【獲得経験値数〇倍】の効果なのである。
テイトがパーティーに参加している状態では、獲得できる経験値で鬼の様にレベルは上がるのだが、テイトがパーティーから離れてしまうと、本人達の本来稼いでいたレベルはそのままで、【獲得経験値数〇倍】で稼いだ分のレベルを没収されてしまうという物だったのだ。
なのでトール達の元々のレベルは20前後であり、4人のレベル70の内のレベル50×4はテイトに渡ったのだった。
「これからどうする?」
「決まっているだろ!テイトを再びパーティーに戻すんだよ。」
「だけど…テイトはもうこの街には居ないという話だし。」
「この街に居ないのなら探すんだよ!」
4人は情報を集めて走り回っていた。
冒険者ギルドでは、テイトは他の街に行くと言っていたが、場所は告げられていなかった。
乗合馬車でも情報を尋ねたが、テイトが乗った馬車はまだこの街には到着していなくて、情報を得る事が出来なかった…が?
「あぁ、勇者様の寄生虫だった男だろ?バルファザリア方面の馬車に乗ったのを見たぜ!」
「バルファザリアか…ここから1か月以上も掛かるぞ‼」
「だが場所が割れたのなら行くしかないだろ!」
トール達はバルファザリア方面の乗合馬車に乗り込んだ。
その場所は、アルセルトの街とは全く真逆の方向だった。
果たして、トール達は再びテイトに会えるのだろうか?
度重なる依頼の失敗で資金が底を尽きかけていた。
…というか、まだあったんだ?
資金がある理由は、ポーションや魔道具を売って金にしていたのだった。
「一体どうなっていやがるんだ‼」
「以前の様な力が発揮出来ないし、こんな簡単な依頼ですら失敗するなんて。」
「このままだと、Aランクに降格するぞ‼」
「それだけじゃないわ! 資金が払えなくて屋敷から追い出されるかも…」
初めの内は依頼を失敗するのは珍しいと感じていたギルド職員も、度重なる失敗続きで呆れる様な表情を浮かべていた。
それ以外にもトール達が焦っている事があった。
それはギルドでの失敗が王国側に報告される事だった。
「王国に連絡が行けば、勇者認定が撤回されてしまう!」
「そうなったら…国からの金も途絶えてしまうわ!」
トール達は何故こうなったのかがまだ気づいていなかった。
誰1人としてただの不調だと思っていたからだった。
「トール様、宜しいでしょうか?」
「なんだ?」
「現在のトール様方のレベルを確認したいのですが?」
「俺達のレベルって…?」
この世界では一度上がったレベルが下がったという話を聞いた事が無い。
年老いてもレベルはそのままだが、ステータスが著しく低下する事はあってもレベルが下がる事は無いのだった。
「俺達のレベルは変わらねぇよ!」
「ですが、ここまで依頼を失敗されるとレベルに何か問題でもあったのではないかと。」
「たまたま不調が続いただけだ!」
「左様ですか…では、あるクエストを請けては貰います。」
「内容によるが…」
「いえ、トール様達に拒否権はございません。ギルド内の依頼を悉く失敗されているので…」
ギルド職員はクエストの用紙を見せた。
そこにはオーク村の壊滅というクエスト内容だった。
「俺達は災害級の魔獣を討伐した事があるんだぞ!」
「今更オークって…舐めているのか?」
「ボク達は勇者パーティーだよ。」
「ですが、最近ではBランクのクエストも失敗されていますよね?」
トール達は一斉に無言になった。
ギルド職員は更に言った。
「さすがに勇者パーティーがこのクエストを失敗なさるとは思いませんが、ギルド内でのトール様達の評価はハッキリ言って低いです。もしもクエストを請けられないという場合は、王国に失敗続きの報告をしなければなりませんが?」
「なら、このクエストをクリアすれば…王国への報告は無いんだな?」
「その時はトール様達は不調という事で片付けられるでしょう。」
「わかった、大至急向かうとするよ。」
トール達はクエストを請けた。
トール達は、本当にたまたま不調が続いたと疑わなかった。
そしてクエストの指定された場所に行くと、オークたちの集落があったのだった。
「全く…今更オークかよ!」
「だが、これでクエストが達成すれば王国に連絡が行く事も無いし、屋敷暮らしは継続されるんだからな!」
「ならば、ちゃっちゃと片付けるとしましょうか!」
「行くぞ、お前等‼」
トールの号令で、キリアは集落の門の扉を破壊した。
オーク相手にいつもの戦法は必要ない!
そう思ったトール達は、各自武器を抜いてからオークに斬り掛かって行った。
入り口にいたオークの不意を突いて倒すと、4人は集落の中に入って行った。
キリアは魔法を唱えて集落の家に片っ端から火を付けると、そこから飛び出したオークの子供をトールとリガートは始末して行った。
「なんだ、問題ないじゃないか!」
「やはり今迄は何かの不調で…」
リガートはそう言い終えると同時に吹っ飛ばされていたのだった。
そこには大きな棍棒を持ったオークがいて、リガートは盾で防御をした筈なのに…。
「馬鹿野郎! 油断し過ぎだ‼」
「すまん、トール!」
次のオークの一撃を受けようと、リガートは足を開いて踏ん張った…が、先程と同じ様に吹っ飛ばされていったのだった。
「まさか…油断では無いのか?」
「あぁ、今迄はオークの攻撃程度ならビクともしなかったのに…」
「ボクの魔法も効かなくなっているんだ!」
「私の回復魔法もリガートの怪我の治りが遅いの…」
トールはやっと、自分達が不調ではなく弱くなっている事に気が付いた。
キリアが目くらましの魔法を使った隙に集落から逃げ出すと、そのまま街の方に走って行った。
だが、仲間や子供を殺され怒り狂っているオークたちは、トール達を追いかけて街の方に向かって来たのだった。
見張り台でいち早く気付いた騎士は、すぐさま警鐘を鳴らして騎士団が集合したのだった。
『オークたちが攻めて来た! 騎士団よ、迎え撃て‼』
街の外で騎士団が素早く守りを固めると、街の方に走ってくるトール達を見て言った。
「勇者様達、一体何をされておられるのですか?」
「オークの群れに追われていて…」
「勇者様がオーク如きに後れを取ったのですか⁉」
トール達は騎士団の間を縫って街に入ると、騎士団がオークたちを返り討ちにしたのだった。
冒険者ギルドのクエスト失敗に、オークから逃げかえり街を危険に晒したのをその場にいた騎士団達に目撃されてから報告されて、その日にトール達は王城に呼ばれたのだった。
そして王宮で度重なるクエストの失敗が報告されて、トールは勇者の称号を剥奪され、更にはパーティーのランクがCランクまで降格したのだった。
さらに支払いが滞った屋敷の契約も解除されたが、資金は戻る事が無く…今迄の使用人たちの支払いに回ったのだった。
トール達は落ちぶれた冒険者になり果てたのだった。
「おい…レベルが20になっているぞ!」
「馬鹿な!ボク達のレベルは70以上あった筈なのに⁉」
「一体何がどうなってしまったというの⁉」
「まさか…テイトの【獲得経験値数〇倍】というのは、パーティーメンバーだけに作用する物であって、パーティーから離れるとレベルが下がるという物なのか?」
そう…これこそが、テイトの【獲得経験値数〇倍】の効果なのである。
テイトがパーティーに参加している状態では、獲得できる経験値で鬼の様にレベルは上がるのだが、テイトがパーティーから離れてしまうと、本人達の本来稼いでいたレベルはそのままで、【獲得経験値数〇倍】で稼いだ分のレベルを没収されてしまうという物だったのだ。
なのでトール達の元々のレベルは20前後であり、4人のレベル70の内のレベル50×4はテイトに渡ったのだった。
「これからどうする?」
「決まっているだろ!テイトを再びパーティーに戻すんだよ。」
「だけど…テイトはもうこの街には居ないという話だし。」
「この街に居ないのなら探すんだよ!」
4人は情報を集めて走り回っていた。
冒険者ギルドでは、テイトは他の街に行くと言っていたが、場所は告げられていなかった。
乗合馬車でも情報を尋ねたが、テイトが乗った馬車はまだこの街には到着していなくて、情報を得る事が出来なかった…が?
「あぁ、勇者様の寄生虫だった男だろ?バルファザリア方面の馬車に乗ったのを見たぜ!」
「バルファザリアか…ここから1か月以上も掛かるぞ‼」
「だが場所が割れたのなら行くしかないだろ!」
トール達はバルファザリア方面の乗合馬車に乗り込んだ。
その場所は、アルセルトの街とは全く真逆の方向だった。
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