器用貧乏な赤魔道士は、パーティーでの役割を果たしてないと言って追い出されるが…彼の真価を見誤ったメンバーは後にお約束の展開を迎える事になる。

アノマロカリス

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第一部

第三十話 俺は…ニブいのか?

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 俺は、元ギルドマスターのミュンと結婚をした。
 ミュンを連れてマイネア村に帰り、妹と仲間達に報告した。
 そして、シーリアと一悶着があって…シーリアがパーティーから離脱した。
 その後、街に戻った俺達はマリアネート…勇者マリーのクエスト更新日が近付いていた為にクエストを受注しクリアする。
 再びマイネア村に戻って休暇の為に村で休むのだが、俺はミュンを誘って何処かに行こうと計画をして、いざ誘うが断られた。
 家でもエッチ目的ではなく純粋に一緒に寝ようと提案をしてみたが、ミュンは妹と一緒に寝る事を選んだ。
 そして外でもさりげなく手を繋ごうとしたが、拒否された。
 あれ?
 夫婦ってこんな感じだったっけ?
 もしかしてこれは…俗に言う離婚の危機というものだろうか?
 俺はミュンに尋ねてみた。
 
 「ミュン、何で俺を避ける様な事をするんだ?パーティー活動では普通に接していたのに…?」
 「自覚が無いんだね、もう少し反省する時間が必要かな?」
 
 俺って…何かしたっけ?
 ミュンを怒らせるような何か…?
 俺は幾ら考えても思い当たる節が見付からなかった。
 俺はクライヴに相談をしてみた。

 「何故かミュンが俺に冷たいんだが…?」
 「兄ちゃん、本当に自覚がない上にニブいんだね。僕が教えるよりも、自分で気付かないと解決にはならないよ。」
 
 そう言ってクライヴは俺から離れて行った。
 自分で気付く…俺にはその意味が解らなかった。
 ミュンからも似た様な事を言われたし、一体何が⁉
 そして他の者達に会っても、言われたのは同じ事だった。
 更に、あの時以来…シーリアは俺に会おうとはしない。
 俺は家に居ると風当たりが強いのを感じて、俺は王都に転移をした。
 そして情報や統括のアダンにいる店に行ってから、相談料を払って相談に乗って貰った…が!

 「それは旦那が悪いっす!」
 
 アダンは俺にそう言って来た。
 そして近くで話を聞いていた、アーヴァインとティルティア、ガイアスとリールーからも…。
 アーヴァインからは「阿呆」と言われ。
 ティルティアからは「鈍感」と罵られ。
 ガイアスからは「馬鹿野郎」と言われ。
 リールーからは「最低」と蔑まされた。

 「一体何が原因なんだよ⁉」
 「お前…本当に気付いてないのか⁉」
 「あぁ…全く解らん!」
 「これは俺達から教えるよりも自分で気付け!」
 「そうね、教えるのは簡単だけど…今のテクトじゃすぐには解らないかも。」
 「お前に散々脳筋とか馬鹿にされたオレだってそのくらいの事は解るぞ!」
 「その子が可哀想…テクト反省しなさい!」

 何を反省すればいいのかが全く解らない。
 だが、リールーはあの子が可哀想といった。
 ならば俺がやる事は一つだ!
 シーリアに謝れば良いんだな!
 何について謝らなければならないのかが全く解らんが、とりあえず俺が原因というのは分かっているので謝る事にしよう。

 そして俺はマイネア村に戻ってから、シーリスに謝る事にした。
 ところが俺の発した言葉により、話は余計にややこしくなったのだった。

 果たして、テクトはシーリアに何を言ったのだろうか?
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