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第一部
第一話 お約束的な…パーティー追放
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「テクト・バークライド!お前を我が勇者パーティーから追放する‼」
「そうか、わかった。」
俺は手持ちの荷物を持って部屋を後にしようとした。
だが、この勇者パーティーの序列三位の勇者であるクルーシスは俺を呼び止めた。
「やけにあっさりしているが、食い下がったりはしないのか?」
「追放なんだろ?今まで世話になった、じゃあな!」
一般の者達だと、自分の追放理由を聞いて食い下がろうとするだろうが、俺にはそんな物はないし意思も無い。
これが初めてだったら俺もそうしたかもしれないが、勇者パーティーから追い出されるのは初めてではないので、食い下がろうとする意志は無かった。
どうせこの場に留まった所で、俺の悪口を言いまくって追放する理由を突き付ける為に色々言って来るのは容易に予測できた。
それは過去から学んだ事なので、もはや慣れた物だった。
「ようやく自分の立場が分かったみたいだな!」
「はいはい、好きに物を言ってろ!追放されたのだから、これ以上話を聞く必要はないだろ?」
「何だその態度は⁉貴様…自分の立場が分かっているのか‼」
「大した役に立たない寄生虫の癖に、態度が大きいのよ!」
この口の悪い女は、黒魔道士のミーリアだった。
戦闘以外で何かにつけて文句を言って来る。
「貴様は戦闘でも大した事はしていないし、貴様なんか居ても居なくても大して変わらないんだよ‼」
「ふわぁ~あふぅ…で?まだ何か用か?」
勇者クルーシスは、俺を睨め付けながら物を言いたそうにしていたが、別に聞く気も無いし聞いてやる事も無い。
俺は扉を開けてから奴等のホームから出て行った。
ま…奴等が言おうとしている事は何となく分かる。
俺のパーティーでの役割は、魔物に対して弱体魔法を放って弱らせたり、仲間に補助魔法を放って優位に戦いを行わせる物だったのだが、いつの間にか奴等は…弱体魔法で弱っている魔物達を倒せるのは自分達の実力と勘違いをし、怪我を負っても大した事が無いのは自分達の強さだと勘違いし始めた事からだった。
なので近々こうなる事は目に見えていた。
それは過去の勇者パーティーでも同じ経験をしていたので、容易に感じ取る事が出来た。
では、その過去の勇者パーティーはどうなったのかというと?
序列二位まで上がった勇者パーティーは、俺を追放した後に思う様に戦えなくなっていき…現在ではランク十七位まで落ちて行った。
次に所属した勇者パーティーも同じ過ちをしてから、序列三位まで上がったが現在では勇者の認定を外されてランク外になって落ちぶれた。
また別な勇者パーティーも序列四位まで上がれたが、俺を追放した後に現在十九位という最下位近くまで下がったという。
「出会った頃はやる気に満ちていて謙虚な性格の持ち主だったが、序列が上がるとどうして横暴な性格に豹変するのかねぇ?」
まぁ、今回の勇者のクルーシスも戦力状況の為とSランク昇格の為に俺を切って新たなメンバーを加入させるという目的らしいが、恐らくすぐに脱落をして順位を下げるだろう。
現在の序列一位と序列二位は、中々の厳格な性格の持ち主の為に序列を落とす様な事は無いだろうな。
まぁ、年齢的な物や自分の実力に見合わない相手に挑む様な真似をしない限りは、順位が下がるという事は無いだろう。
「それにしても、もう少しまともな勇者はいない者かねぇ?」
人間は権力を手に入れると豹変する場合が結構ある。
序列の上位三位以内の勇者には、国からの活動資金や施設の無料開放などの様々な特典が与えられる。
その優遇はかなりの物で、一度手に入れて味わうと手放したくなるという物なのだが…?
順位を維持するのがかなり難しい為に、余程の精神力が無いと持続はかなり難しい。
なので現在序列一位の勇者や、序列二位の勇者は盤石だろう。
序列三位のクルーシスは、あの性格からして半月もしない内に順位を落とすだろうが、その原因が何なのかがいつになって発覚するだろうか?
まぁ、追放された身だから奴等がどうなろうとは知った事が無い。
俺は冒険者ギルドに顔を出してから、現在の勇者順位表を見た。
「今の勇者ランキングの順位はこうなっているのか。ネグルドの奴等は現在十九位だけど、ポイントが危ないなぁ…これだとすぐにランク外になるぞ!」
勇者ネグルドは、俺がニ度目に所属した勇者パーティーである。
ネグルドも俺の弱体魔法を自分の強さと勘違いをしてから、俺を追放する時に罵詈雑言を突き付けて辞めさせたくせに、順位が下がってから俺の需要が分かると…ギルド内で泣いて土下座をしてまで戻って来てくれと言った奴だった。
その時は現在十七位の勇者ベルギスのパーティーに所属していたので無理だったのだが、仮にソロでもあそこまで文句を言った奴等の所に戻るのはあり得ないだろう。
「さてと、他に勇者パーティーは誰かいないかな?」
勇者パーティー以外でも、パーティー申請をしている冒険者は多々ある。
だが、一般の冒険者パーティーに入ろうとする者は冒険者初心者とか、討伐依頼や採取依頼を達成したり、パーティーに不慣れな者達が仕方なく所属する為に入るのであって、熟練冒険者は勇者パーティーに加入したがるのだ。
勇者認定された者には加護が与えられる。
その加護は主に、獲得経験値増量とかステータス向上の効果がある為に人気が高い。
それは序列最下位の勇者でも持っている加護なので、勇者パーティーに参加したがる者が後を絶たないのだった。
「とりあえず、今は目ぼしい勇者パーティーもいないし、更新されてからまた探せば良いか!」
俺は冒険者ギルドを後にした。
今すぐクエストを請けなくてはならない程、金に不自由している訳ではない。
適当に外で活動しながら魔物の素材を集めて売ったり、生産系のジョブを成長するというのもありかも知れないと思ったのだった。
そして俺が離れた勇者クルーシスのパーティーはというと?
他の冒険者から衝撃の事実を突き付けられる事になる。
それは、本人達が全く予想もしてない事だったが…?
「そうか、わかった。」
俺は手持ちの荷物を持って部屋を後にしようとした。
だが、この勇者パーティーの序列三位の勇者であるクルーシスは俺を呼び止めた。
「やけにあっさりしているが、食い下がったりはしないのか?」
「追放なんだろ?今まで世話になった、じゃあな!」
一般の者達だと、自分の追放理由を聞いて食い下がろうとするだろうが、俺にはそんな物はないし意思も無い。
これが初めてだったら俺もそうしたかもしれないが、勇者パーティーから追い出されるのは初めてではないので、食い下がろうとする意志は無かった。
どうせこの場に留まった所で、俺の悪口を言いまくって追放する理由を突き付ける為に色々言って来るのは容易に予測できた。
それは過去から学んだ事なので、もはや慣れた物だった。
「ようやく自分の立場が分かったみたいだな!」
「はいはい、好きに物を言ってろ!追放されたのだから、これ以上話を聞く必要はないだろ?」
「何だその態度は⁉貴様…自分の立場が分かっているのか‼」
「大した役に立たない寄生虫の癖に、態度が大きいのよ!」
この口の悪い女は、黒魔道士のミーリアだった。
戦闘以外で何かにつけて文句を言って来る。
「貴様は戦闘でも大した事はしていないし、貴様なんか居ても居なくても大して変わらないんだよ‼」
「ふわぁ~あふぅ…で?まだ何か用か?」
勇者クルーシスは、俺を睨め付けながら物を言いたそうにしていたが、別に聞く気も無いし聞いてやる事も無い。
俺は扉を開けてから奴等のホームから出て行った。
ま…奴等が言おうとしている事は何となく分かる。
俺のパーティーでの役割は、魔物に対して弱体魔法を放って弱らせたり、仲間に補助魔法を放って優位に戦いを行わせる物だったのだが、いつの間にか奴等は…弱体魔法で弱っている魔物達を倒せるのは自分達の実力と勘違いをし、怪我を負っても大した事が無いのは自分達の強さだと勘違いし始めた事からだった。
なので近々こうなる事は目に見えていた。
それは過去の勇者パーティーでも同じ経験をしていたので、容易に感じ取る事が出来た。
では、その過去の勇者パーティーはどうなったのかというと?
序列二位まで上がった勇者パーティーは、俺を追放した後に思う様に戦えなくなっていき…現在ではランク十七位まで落ちて行った。
次に所属した勇者パーティーも同じ過ちをしてから、序列三位まで上がったが現在では勇者の認定を外されてランク外になって落ちぶれた。
また別な勇者パーティーも序列四位まで上がれたが、俺を追放した後に現在十九位という最下位近くまで下がったという。
「出会った頃はやる気に満ちていて謙虚な性格の持ち主だったが、序列が上がるとどうして横暴な性格に豹変するのかねぇ?」
まぁ、今回の勇者のクルーシスも戦力状況の為とSランク昇格の為に俺を切って新たなメンバーを加入させるという目的らしいが、恐らくすぐに脱落をして順位を下げるだろう。
現在の序列一位と序列二位は、中々の厳格な性格の持ち主の為に序列を落とす様な事は無いだろうな。
まぁ、年齢的な物や自分の実力に見合わない相手に挑む様な真似をしない限りは、順位が下がるという事は無いだろう。
「それにしても、もう少しまともな勇者はいない者かねぇ?」
人間は権力を手に入れると豹変する場合が結構ある。
序列の上位三位以内の勇者には、国からの活動資金や施設の無料開放などの様々な特典が与えられる。
その優遇はかなりの物で、一度手に入れて味わうと手放したくなるという物なのだが…?
順位を維持するのがかなり難しい為に、余程の精神力が無いと持続はかなり難しい。
なので現在序列一位の勇者や、序列二位の勇者は盤石だろう。
序列三位のクルーシスは、あの性格からして半月もしない内に順位を落とすだろうが、その原因が何なのかがいつになって発覚するだろうか?
まぁ、追放された身だから奴等がどうなろうとは知った事が無い。
俺は冒険者ギルドに顔を出してから、現在の勇者順位表を見た。
「今の勇者ランキングの順位はこうなっているのか。ネグルドの奴等は現在十九位だけど、ポイントが危ないなぁ…これだとすぐにランク外になるぞ!」
勇者ネグルドは、俺がニ度目に所属した勇者パーティーである。
ネグルドも俺の弱体魔法を自分の強さと勘違いをしてから、俺を追放する時に罵詈雑言を突き付けて辞めさせたくせに、順位が下がってから俺の需要が分かると…ギルド内で泣いて土下座をしてまで戻って来てくれと言った奴だった。
その時は現在十七位の勇者ベルギスのパーティーに所属していたので無理だったのだが、仮にソロでもあそこまで文句を言った奴等の所に戻るのはあり得ないだろう。
「さてと、他に勇者パーティーは誰かいないかな?」
勇者パーティー以外でも、パーティー申請をしている冒険者は多々ある。
だが、一般の冒険者パーティーに入ろうとする者は冒険者初心者とか、討伐依頼や採取依頼を達成したり、パーティーに不慣れな者達が仕方なく所属する為に入るのであって、熟練冒険者は勇者パーティーに加入したがるのだ。
勇者認定された者には加護が与えられる。
その加護は主に、獲得経験値増量とかステータス向上の効果がある為に人気が高い。
それは序列最下位の勇者でも持っている加護なので、勇者パーティーに参加したがる者が後を絶たないのだった。
「とりあえず、今は目ぼしい勇者パーティーもいないし、更新されてからまた探せば良いか!」
俺は冒険者ギルドを後にした。
今すぐクエストを請けなくてはならない程、金に不自由している訳ではない。
適当に外で活動しながら魔物の素材を集めて売ったり、生産系のジョブを成長するというのもありかも知れないと思ったのだった。
そして俺が離れた勇者クルーシスのパーティーはというと?
他の冒険者から衝撃の事実を突き付けられる事になる。
それは、本人達が全く予想もしてない事だったが…?
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