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第八話 動き出した国民達…

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 「開けろ、オラァ‼︎」
 「テメェ…今迄騙しやがって‼︎」
 「お前らの偽者の所為で多くの奴らが死んでいったんだぞ‼︎」

 ライゼル王国の国民達は、憤りながら城門を破壊しようと斧やハンマーで破壊しようとしていた。
 だが、傷は付くが…破壊出来るほどの威力は無く、それでも追われている時間の為に国民達は必死になって扉を破壊しようとしていた。

 「クソ王族ども、出てきてオレらに詫びろよ!」
 「お前らを差し出せばオレ達が助かるんだ‼︎」
 「国民あっての国だろう!ならば国の為に犠牲になりやがれ‼︎」
 「国王にダナステル、勇者パーティーの仲間だった者ども!さっさと姿を見せろ‼︎」

 ライゼル王国は難攻不落の城塞都市だ。
 なので、外からの攻撃ではビクともしない。
 だが、国民達の中には別働隊で動いた者達もいた。
 それは国民の大工達で、彼等は城の構造を把握していたのだった。
 つまり城門にいる者達は陽動で、本命は下水道から城内に侵入しようとしているのだった。

 一方…城内の王宮内はというと?
 如何に強固な作りの城門とはいえ、音や振動に国民達の声は聞こえてくる。
 国王とダナステルは、国民達の声と城門の打撃音がする度に震え上がっていた。
 城内には騎士団や兵士達が待機している。
 だが、国民達の異様な殺気は王宮内に入って来ている様だった。
 大丈夫とは分かっていても、捕まったら殺される様な勢いだった。

 「念の為に聞くが…大丈夫だよな?」
 「城門を打ち破るには、並大抵の武器では問題ありませんよ。攻城兵器でも持って来ない限りは…」
 「攻城兵器を持って来られたら?」
 「王国の外にある保管庫にありますからね、結界で外に出られないのであれば持ってくる術はありませんよ。」

 その言葉を聞いて、国王とダナステルは溜息を吐いた。
 だが、王族のこの2人は忘れていた。
 城内には王族専用の逃走経路が存在している事を。
 更にその逃走経路を作ったのは国民の大工組合だった。
 そして…その逃走経路から、今まさに侵入されつつあったのだった。
 城内の大まかな戦力は王宮内に集中している為に、城内は手薄になっていた。
 そしてその逃走経路は、何も王室の部屋だけにある訳では無く…城内の倉庫や城門の中庭にも繋がっていたのだった。
 なので…?

 「御報告致します!国民達が城内に侵入し、兵士達がやられて城門が開けられました!」
 「何だと⁉︎奴等は一体何処から侵入して来たのだ‼︎」
 「それよりも、城門の扉が開いたことにより…国民達が城内に雪崩れ込んできました。」
 「お前達、城内に侵入して来た者達を始末しろ!絶対にこの場所まで来させるな‼︎」

 騎士や兵士は通路に出た。
 そして国民達を迎え討ったのだが、あまりにも多勢な国民達の数に騎士や兵士達も押されて行ったのだった。

 そして…国民達は?
 
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