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最終章
第三話 たかが聖剣1本くらいで…(そこまでするのか?)
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ドラゴン達を鑑定すると、殆どのドラゴンが光属性や聖属性のドラゴンだった。
…と考えると、どう考えても聖竜国グランディオのドラゴン達なんだろう。
目的は…僕は左側の腰にある聖剣シャンゼリオンを見た。
どう見ても…この聖剣シャンゼリオンが関係しているんだろうなぁ?
僕はとりあえず、ドラゴン達を避けながら王城に入って行ったのだった。
そして門番の騎士に通されて、王の間へと通されたんだけど?
そこには、聖竜国グランディオの関係各者と翔也達が居たのだった。
「はぁ………返還要求をシカトしたら、まさか聖竜国グランディオのドラゴンが来るとはね。」
「ダン!」
僕はこの状況を知る為に、国王の元で話を聞こうと近寄った。
…のだが、その前に聖竜国グランディオの関係者らしき人物達が、僕の前を塞いで来た。
「お前がダン・スーガーか…」
「貴方達が僕に用があるとすれば、この聖剣シャンゼリオンの返還ですよね?」
「そうだ、素直に渡してはくれまいか?」
「構いませんよ、もう役目は終わったのですからね。」
僕は聖竜国グランディオの関係者に聖剣シャンゼリオンを渡すと、その関係者は翔也に聖剣シャンゼリオンを渡したのだった。
「誤ねられたら如何しようかとも思っていたが、案外素直に変換してくれるとはな。」
「えぇ、もう必要ありませんからね。」
「それは…どういう意味だ?」
「言葉通りの意味ですよ。」
僕がそう言い放つと、聖竜国グランディオの関係者の方々は首を傾げた。
聖竜国グランディオの関係者は、訳が分からないという表情を浮かべながらも、勇者である翔也に聖剣を渡せた事を喜んでいた。
そして聖竜国グランディオの関係者は、翔也にこう言った。
「勇者翔也殿、これで大魔王サズンデスの討伐に赴ける……」
「いや、大魔王サズンデスは僕が倒しましたけど…」
「「「「「「はぁ⁉︎」」」」」」
王の間にいた王族や聖竜国グランディオの関係者の方々、それと翔也達は驚きの声を上げた。
聖剣シャンゼリオンが必要無くなって返還されたという言葉で、大魔王討伐が完了したと思わなかったのだろうか?
「嘘を申すのではない‼︎」
「いや、別に嘘は吐いてはいないが…」
「もしも貴様が魔王サズンデスを倒したというのであれば、証拠を見せろ‼︎」
「証拠…?」
魔王サズンデスに証拠となる様な物があったっけ?
僕は首を傾げながら考えていた。
魔王サズンデスは、ツノが邪魔で王冠を被れないという話だったし…
映像には、王笏や剣を持っていた姿は映し出されてはいなかった。
それに…魔王サズンデスを倒した後に、奴は粒子になって消えて行ったので…遺体を持って来るというのも無理な話だった。
「済まないが…証拠になる物というのが思い当たらない。」
「なら、貴様の虚偽の発言…」
「だが、宝物庫から幾つかの危険な武具などを回収して来たり…その後に魔王城を木っ端微塵に破壊したので、宝物庫の品か…無くなった魔王城跡を確認でもして来たのなら、それが証拠になるんじゃないか?」
「その話が虚言で無ければな!良かろう…ライダーに伝達をしろ、魔王城が本当に消えたかの確認をな‼︎」
聖竜国グランディオの関係者は、近くに居た騎士に命令すると、騎士は部屋を出て行った。
そして少ししてから、3匹のドラゴンがサズンデスの居城がある方向に飛びだって行ったのだった。
…なので、その報告が入る迄は待っていなければならないので、非常に暇な状態を過ごしていた。
「本当に…慱が魔王サズンデスを倒したのか⁉︎」
「何だよ翔也、お前は信じてくれなかったのか?」
「僕達は、テレシア王国の修練場でかなりのレベルを上げたんだけど、慱のレベルは一体幾つなんだ⁉︎」
「僕のレベル?」
そういえば、魔王サズンデスを倒した時にレベルが上がった音がなっていたな?
ラスボスを倒したから、別にこれ以上レベルが上がっても仕方が無いと思って確認していなかったが…?
「えーっと、現在のレベルは…1536だな。」
「はい⁉︎4桁越えだって‼︎」
「魔王サズンデスもレベルは1200位あったぞ、お前達がどれ位までレベルが上がったかは分からないが…」
僕は4人のレベルを確認した。
確かに、Sランク冒険者のレベルより遥かに高かったが、それでも魔王サズンデスに敵うか…と聞かれると、まだまだ微妙なレベルだった。
「ふむ…レベルは中々の高さまで上がったな。そして、聖剣を手にしてからもう少しレベルを上げていれば、魔王サズンデスには勝てたかも知れないが…今のレベルのままでは全く歯が立たなかっただろうな。」
「本当に慱が魔王を1人で倒したんだね!」
「な……そんなのは嘘だ!まやかしだ‼︎今ライダーに確認を取らせに行ったんだ、帰って来ればその発言も虚偽という事に…」
「おい、おっさん…まだ信じていないのか?ならば城の外に出るから、サーディリアン聖王国を囲んでいるドラゴン達を一斉に僕に向かわせてみろ!」
「良かろう…その傲慢な虚偽の発言を続けるというのであれば、どの様な身に降り掛かるのかを知らせてやるわ‼︎」
僕は窓から外に向かって飛翔魔法で出て行った。
出る前に華奈から何か声が掛かった気がしたが…?
僕は城門の外に移動すると、先程迄サーディリアン聖王国を取り囲んでいたドラゴン達が僕を囲む様に飛んでいる。
「今の内に地面に土下座をして謝罪をすれば、虚偽の発言だったとして許してやっても…」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………」
僕は魔王サズンデスの時に使っていた覚醒をもう一度発動をさせた。
すると僕の身体から凄まじい力が吹き荒れ、黄金色のオーラが全身に溢れかえっていた。
「な、何だ…その姿は⁉︎」
「これは覚醒という力だ…か~ら~の、覇気!」
僕の身体から放たれた覇気を浴びたドラゴン達は、次々に気絶をして地面に落ちて行った。
全てのドラゴンが地面で気絶している姿を見て、聖竜国グランディオの関係者は座り込みながら震えていたのだった。
「これで信じて貰えたか?」
「な…我が国の……最強のドラゴン達が‼︎」
「まぁ、最強というだけあって…強い力は感じ………あ、偵察に行っていた奴らが帰って来たみたいだぞ。」
先程に命令されて偵察に向かっていた3匹のドラゴンライダー達は、戻って来てから関係者に報告をした。
「…という訳で、この者が話していた内容は虚偽では無く真実でした。それよりも、一体…何があったんですか?」
「このおっさんがどうしても信じなくてな、信じさせる為にドラゴン全てを僕に差し向けろと命令をして、覇気を放って全て気絶させた。」
「魔王サズンデスを倒す程の者の覇気なんか喰らったら、我が国のドラゴンでは気を失って当然ですよ!一体貴方は何を考えているのですか‼︎」
聖竜国グランディオの関係者は、ドラゴンライダー達に叱られていた。
それにより、やっと僕の言っている事が虚偽では無いと信じるしか無いみたいだった。
「本当に慱が魔王サズンデスを倒したんだな、ならば俺達のするべき事は…」
「もう無いから、テレシア王国に戻って元の世界に帰るも良いし、この世界に留まってから観光してから帰るという感じでも良いだろう。」
「慱はどうするの?」
「僕は城から追い出された時に、この世界の住人達とパーティーを組んでね。その子達にもう少し付き合って冒険をしてから、元の世界に帰るかを決めたいと思っている。」
「慱は一緒に帰る気はないの?」
「まだ…答えは出ないかな。」
レイリアもクリアベールも、知り合ってそんなに長い付き合いでは無い。
更にクリスという猫人族の子がパーティーに加わるという話を聞いて、地球に帰るという選択肢がすぐには浮かばないからだった。
だって、猫耳だよ。猫耳…まぁ、レイリアのエルフ耳もある意味魅力だけど。
「慱……お前がパーティーを組んだ子達って、女だろ?」
翔也の言葉に他の3人は反応をした。
普段は惚けているくせに、こういう時だけの勘の良さは本当に厄介だった。
「まぁ…な。ただ、訳ありの子達でな…僕のスキルが無いと、あまり長くは生きられないという話だから、それが解決するまでは地球には帰れないという話なんだ。」
僕の言葉に華奈と賢斗と飛鳥は納得をして来れたのだが、翔也だけは相変わらず疑いの眼を向けて来ていた。
「おい、慱…本当にそれだけが理由なのか?」
「クソ…本当に今日の翔也は勘が鋭いな。」
…そう、このままコイツらと共に地球に帰った場合…?
僕の異世界でのハーレム生活は、終止符を打つ事になる。
華奈と同じ位に発育の良いレイリアに、華奈以上のメロンを持つクリアベール、更には猫耳でスタイル抜群のクリスが加わり旅が出来るとなれば、地球に戻る選択肢は今すぐ決める必要はないからだ!
なので僕は、翔也に小声で話し始めた。
「僕はお前と違って…今までに女性にモテた経験が無いから、この世界でその気分を味わってみたいんだよ。」
「いや、お前は向こうでも結構モテていたぞ。下手すると俺以上にな…お前が身体の傷を理由にして遠ざけていたから、あまり寄り付かなかっただけだ。」
「え、そうなの⁉︎」
「それと、お前のえげつないバイトの量の所為でもあるな。アレの所為で、気を使ってお前に声を控えている女子が結構多かったしな…」
何か…思っていた答えと真逆の答えが返って来たな。
僕は地球ではモテたという事はあまり感じなかったし、たまたまクラスで雨に濡れた制服をジャージに着替える為に脱いだ時に、結構グロいとか、気持ち悪いと騒がれた時があった。
こっちの世界では、レイリアやクリアベールに見せた時はそこまで騒がれる事は無かったからな。
「お前達がどうするかは、これから話し合って良く決めると良い。仮に地球に帰るという選択肢を選んだとしても、僕は一緒には帰れないけどね。」
僕はそう告げてからその場を後にした。
魔王サズンデスを倒してから、真っ先に会いたいと思っていた皆に会えなかったからだ。
そして夜には祝勝会が行われて、僕とレイリア達は参加したんだけど…?
そのパーティーの途中で僕は華奈にバルコニーに連れられて、重要な話をする事になった。
果たして、華奈から告げられる内容とは…?
…と考えると、どう考えても聖竜国グランディオのドラゴン達なんだろう。
目的は…僕は左側の腰にある聖剣シャンゼリオンを見た。
どう見ても…この聖剣シャンゼリオンが関係しているんだろうなぁ?
僕はとりあえず、ドラゴン達を避けながら王城に入って行ったのだった。
そして門番の騎士に通されて、王の間へと通されたんだけど?
そこには、聖竜国グランディオの関係各者と翔也達が居たのだった。
「はぁ………返還要求をシカトしたら、まさか聖竜国グランディオのドラゴンが来るとはね。」
「ダン!」
僕はこの状況を知る為に、国王の元で話を聞こうと近寄った。
…のだが、その前に聖竜国グランディオの関係者らしき人物達が、僕の前を塞いで来た。
「お前がダン・スーガーか…」
「貴方達が僕に用があるとすれば、この聖剣シャンゼリオンの返還ですよね?」
「そうだ、素直に渡してはくれまいか?」
「構いませんよ、もう役目は終わったのですからね。」
僕は聖竜国グランディオの関係者に聖剣シャンゼリオンを渡すと、その関係者は翔也に聖剣シャンゼリオンを渡したのだった。
「誤ねられたら如何しようかとも思っていたが、案外素直に変換してくれるとはな。」
「えぇ、もう必要ありませんからね。」
「それは…どういう意味だ?」
「言葉通りの意味ですよ。」
僕がそう言い放つと、聖竜国グランディオの関係者の方々は首を傾げた。
聖竜国グランディオの関係者は、訳が分からないという表情を浮かべながらも、勇者である翔也に聖剣を渡せた事を喜んでいた。
そして聖竜国グランディオの関係者は、翔也にこう言った。
「勇者翔也殿、これで大魔王サズンデスの討伐に赴ける……」
「いや、大魔王サズンデスは僕が倒しましたけど…」
「「「「「「はぁ⁉︎」」」」」」
王の間にいた王族や聖竜国グランディオの関係者の方々、それと翔也達は驚きの声を上げた。
聖剣シャンゼリオンが必要無くなって返還されたという言葉で、大魔王討伐が完了したと思わなかったのだろうか?
「嘘を申すのではない‼︎」
「いや、別に嘘は吐いてはいないが…」
「もしも貴様が魔王サズンデスを倒したというのであれば、証拠を見せろ‼︎」
「証拠…?」
魔王サズンデスに証拠となる様な物があったっけ?
僕は首を傾げながら考えていた。
魔王サズンデスは、ツノが邪魔で王冠を被れないという話だったし…
映像には、王笏や剣を持っていた姿は映し出されてはいなかった。
それに…魔王サズンデスを倒した後に、奴は粒子になって消えて行ったので…遺体を持って来るというのも無理な話だった。
「済まないが…証拠になる物というのが思い当たらない。」
「なら、貴様の虚偽の発言…」
「だが、宝物庫から幾つかの危険な武具などを回収して来たり…その後に魔王城を木っ端微塵に破壊したので、宝物庫の品か…無くなった魔王城跡を確認でもして来たのなら、それが証拠になるんじゃないか?」
「その話が虚言で無ければな!良かろう…ライダーに伝達をしろ、魔王城が本当に消えたかの確認をな‼︎」
聖竜国グランディオの関係者は、近くに居た騎士に命令すると、騎士は部屋を出て行った。
そして少ししてから、3匹のドラゴンがサズンデスの居城がある方向に飛びだって行ったのだった。
…なので、その報告が入る迄は待っていなければならないので、非常に暇な状態を過ごしていた。
「本当に…慱が魔王サズンデスを倒したのか⁉︎」
「何だよ翔也、お前は信じてくれなかったのか?」
「僕達は、テレシア王国の修練場でかなりのレベルを上げたんだけど、慱のレベルは一体幾つなんだ⁉︎」
「僕のレベル?」
そういえば、魔王サズンデスを倒した時にレベルが上がった音がなっていたな?
ラスボスを倒したから、別にこれ以上レベルが上がっても仕方が無いと思って確認していなかったが…?
「えーっと、現在のレベルは…1536だな。」
「はい⁉︎4桁越えだって‼︎」
「魔王サズンデスもレベルは1200位あったぞ、お前達がどれ位までレベルが上がったかは分からないが…」
僕は4人のレベルを確認した。
確かに、Sランク冒険者のレベルより遥かに高かったが、それでも魔王サズンデスに敵うか…と聞かれると、まだまだ微妙なレベルだった。
「ふむ…レベルは中々の高さまで上がったな。そして、聖剣を手にしてからもう少しレベルを上げていれば、魔王サズンデスには勝てたかも知れないが…今のレベルのままでは全く歯が立たなかっただろうな。」
「本当に慱が魔王を1人で倒したんだね!」
「な……そんなのは嘘だ!まやかしだ‼︎今ライダーに確認を取らせに行ったんだ、帰って来ればその発言も虚偽という事に…」
「おい、おっさん…まだ信じていないのか?ならば城の外に出るから、サーディリアン聖王国を囲んでいるドラゴン達を一斉に僕に向かわせてみろ!」
「良かろう…その傲慢な虚偽の発言を続けるというのであれば、どの様な身に降り掛かるのかを知らせてやるわ‼︎」
僕は窓から外に向かって飛翔魔法で出て行った。
出る前に華奈から何か声が掛かった気がしたが…?
僕は城門の外に移動すると、先程迄サーディリアン聖王国を取り囲んでいたドラゴン達が僕を囲む様に飛んでいる。
「今の内に地面に土下座をして謝罪をすれば、虚偽の発言だったとして許してやっても…」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………」
僕は魔王サズンデスの時に使っていた覚醒をもう一度発動をさせた。
すると僕の身体から凄まじい力が吹き荒れ、黄金色のオーラが全身に溢れかえっていた。
「な、何だ…その姿は⁉︎」
「これは覚醒という力だ…か~ら~の、覇気!」
僕の身体から放たれた覇気を浴びたドラゴン達は、次々に気絶をして地面に落ちて行った。
全てのドラゴンが地面で気絶している姿を見て、聖竜国グランディオの関係者は座り込みながら震えていたのだった。
「これで信じて貰えたか?」
「な…我が国の……最強のドラゴン達が‼︎」
「まぁ、最強というだけあって…強い力は感じ………あ、偵察に行っていた奴らが帰って来たみたいだぞ。」
先程に命令されて偵察に向かっていた3匹のドラゴンライダー達は、戻って来てから関係者に報告をした。
「…という訳で、この者が話していた内容は虚偽では無く真実でした。それよりも、一体…何があったんですか?」
「このおっさんがどうしても信じなくてな、信じさせる為にドラゴン全てを僕に差し向けろと命令をして、覇気を放って全て気絶させた。」
「魔王サズンデスを倒す程の者の覇気なんか喰らったら、我が国のドラゴンでは気を失って当然ですよ!一体貴方は何を考えているのですか‼︎」
聖竜国グランディオの関係者は、ドラゴンライダー達に叱られていた。
それにより、やっと僕の言っている事が虚偽では無いと信じるしか無いみたいだった。
「本当に慱が魔王サズンデスを倒したんだな、ならば俺達のするべき事は…」
「もう無いから、テレシア王国に戻って元の世界に帰るも良いし、この世界に留まってから観光してから帰るという感じでも良いだろう。」
「慱はどうするの?」
「僕は城から追い出された時に、この世界の住人達とパーティーを組んでね。その子達にもう少し付き合って冒険をしてから、元の世界に帰るかを決めたいと思っている。」
「慱は一緒に帰る気はないの?」
「まだ…答えは出ないかな。」
レイリアもクリアベールも、知り合ってそんなに長い付き合いでは無い。
更にクリスという猫人族の子がパーティーに加わるという話を聞いて、地球に帰るという選択肢がすぐには浮かばないからだった。
だって、猫耳だよ。猫耳…まぁ、レイリアのエルフ耳もある意味魅力だけど。
「慱……お前がパーティーを組んだ子達って、女だろ?」
翔也の言葉に他の3人は反応をした。
普段は惚けているくせに、こういう時だけの勘の良さは本当に厄介だった。
「まぁ…な。ただ、訳ありの子達でな…僕のスキルが無いと、あまり長くは生きられないという話だから、それが解決するまでは地球には帰れないという話なんだ。」
僕の言葉に華奈と賢斗と飛鳥は納得をして来れたのだが、翔也だけは相変わらず疑いの眼を向けて来ていた。
「おい、慱…本当にそれだけが理由なのか?」
「クソ…本当に今日の翔也は勘が鋭いな。」
…そう、このままコイツらと共に地球に帰った場合…?
僕の異世界でのハーレム生活は、終止符を打つ事になる。
華奈と同じ位に発育の良いレイリアに、華奈以上のメロンを持つクリアベール、更には猫耳でスタイル抜群のクリスが加わり旅が出来るとなれば、地球に戻る選択肢は今すぐ決める必要はないからだ!
なので僕は、翔也に小声で話し始めた。
「僕はお前と違って…今までに女性にモテた経験が無いから、この世界でその気分を味わってみたいんだよ。」
「いや、お前は向こうでも結構モテていたぞ。下手すると俺以上にな…お前が身体の傷を理由にして遠ざけていたから、あまり寄り付かなかっただけだ。」
「え、そうなの⁉︎」
「それと、お前のえげつないバイトの量の所為でもあるな。アレの所為で、気を使ってお前に声を控えている女子が結構多かったしな…」
何か…思っていた答えと真逆の答えが返って来たな。
僕は地球ではモテたという事はあまり感じなかったし、たまたまクラスで雨に濡れた制服をジャージに着替える為に脱いだ時に、結構グロいとか、気持ち悪いと騒がれた時があった。
こっちの世界では、レイリアやクリアベールに見せた時はそこまで騒がれる事は無かったからな。
「お前達がどうするかは、これから話し合って良く決めると良い。仮に地球に帰るという選択肢を選んだとしても、僕は一緒には帰れないけどね。」
僕はそう告げてからその場を後にした。
魔王サズンデスを倒してから、真っ先に会いたいと思っていた皆に会えなかったからだ。
そして夜には祝勝会が行われて、僕とレイリア達は参加したんだけど…?
そのパーティーの途中で僕は華奈にバルコニーに連れられて、重要な話をする事になった。
果たして、華奈から告げられる内容とは…?
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