幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は幼馴染達より強いジョブを手に入れて無双する!

アノマロカリス

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第二章

第八話 この国でもテンプレが…(どこも似た様な感じなんですね?)

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 ロンバークと別れた僕とレイリアは、冒険者ギルドを目指した。
 テルシア王国の城下町とは違い、ここカイナンでは色々な出店が並んでいた。
 日用品から洋服、食材や調味料など……?
 この店には生活するには充分過ぎる程の品揃えだった。
 レイリアもキョロキョロと店を見渡していた。
 初めて集落から出る事が出来たレイリアにとっては、この景色が新鮮に映るのだろう。

 「レイリア、見て回るのは冒険者ギルドで用事を終わらせてからね。 その後は買い物に付き合うよ!」
 「わかりました、ダンお兄ちゃん!」

 しばらく歩いていると、冒険者ギルドの前に着いた。
 冒険者ギルドの前に着いたのだが…?
 
 「どうしたの? 入らないの?」
 「入るんだけどね…ちょっと…ねぇ。」
 「???」

 テルシア王国の冒険者ギルドを思い返すと、いきなり絡まれたのである。
 あの時は、冒険者ランクも無い状態だった。
 でも現在は冒険者ランクもある…のだが、これは多分…僕はレイリアと2人で扉を開けて入った。
 すると案の定、入ってから絡まれる事になった。

 「オィ…ここはガキの来るところじゃ…お、女の方は少し若いが良いじゃないか!」

 絡んで来た男はレイリアを見るなり、全身を舐める様な視線で見て来た。
 どこの世界でもこういうのはいるんだなぁ…?

 「すいません、僕達は用事がありますので失礼!」
 「お前は行け! だが、そっちの女は置いていけ!」
 「申し訳ありませんが、彼女は連れですのでご容赦下さい。」
 「るせぇんだよ!」

 僕は絡んで来た男の酒を頭から掛けられた。
 そしてもう1人の男がレイリアの腕を掴んで引っ張ろうとしたので、その手を払った。
 
 「彼女は連れと申し上げた筈です! 申し訳ありませんが、手を出さないで貰えませんか?」
 「ガキは引っ込んでろと言っただろうが!」

 僕は絡んで来た男に殴られた。
 この男が結構大きな声を出しているのに、受付嬢が動かない所を見ると、これは日常茶飯事の様だった。
 なるほど、誰も注意をしないという事は、コイツ等はそれなりにという事か。
 僕はクリーン魔法で被った酒を消し去ると、レイリアの腕を取って引き寄せた。
 
 「オイガキィ! だから女は置いていけと…」
 
 再び殴りかかって来たので、手で払いのけた。
 すると、男は態勢を崩して地面に転がった。
 先程レイリアを連れて行こうとした男が僕を殴りに来た。
 僕は掌底を体に喰らわせて突き飛ばした。
 これだけの事をやっても、受付嬢は動こうとしなかった。
 男達は武器を抜いた。
 さすがに武器を抜けば注意があるかと思っていたが、これも無視だった。

 「なるほど、では…」

 僕はスキルの【威圧】を放った。
 男達は地面に倒れ込んで起き上がれずにいた。
 僕はしゃがんで男達に言った。

 「殴るのも傍観、武器を抜いても傍観なら殺しもありですか? なら…あなた方を殺してもお咎めは無いという事ですね!」

 僕は両手から帯状の炎を出すと、体に巻き付く様に炎が昇って行き、竜の形になった。
 竜の頭は地面に伏している冒険者達の頭に接近していた。

 「俺達はCランクだぞ! 俺達に手を出したらどうなるか分かっているのか⁉」
 「手を出すと…どうなるのですか?」
 「俺達に手を出せば、この街にいる冒険者がお前を殺しに来るだろう…」
 「そうでしたか…まぁ、この程度の雑魚が何匹来ようとも問題ではありませんけど、それにしてもいつまで地面に伏しているのでしょうか? 地面が好きなのですか?」
 「そんな訳ねえだろ! 貴様が何かしているんだろ? さっさと解除しろ!」
 「おやおや、いつまで自分達が立場が上だと勘違いしているのでしょうか? このまま炎竜があなた方を焼き殺しても良いのですが…」
 
 2匹の炎竜は男達の顔に近付いて、顔に炎をチロチロと当てていた。
 男達は顔を背けながら炎が来ない様にしていた。
 さすがにこんな状況だと、受付嬢も動いたみたく男性職員が声を掛けて来た。

 「申し訳ありませんがお辞め下さいませんか?」
 「僕は殴られて、武器を抜かれても動かなかったのに、僕が威嚇すると辞めて欲しいってどういうつもりですか?」
 「それに関しては申し訳ありませんとしか言えません。」
 「わかりました、良いでしょう!」

 僕は炎竜を解除してから威圧を解いた。
 男達は立ち上がると、再び向かって来た。
 だが、男性職員が数人で2人の男を取り押さえた。

 「貴様…顔を覚えたからな! Cランクに喧嘩を売るという事がどういう事か思い知らせてやるからな!」
 「そうですねぇ…では、僕も名乗るとしましょうか。」

 僕はギルドカードを取り出して男達に見せて言った。

 「僕の名前は、ダン・スーガー…Sランクの冒険者ですが…? Cランクに喧嘩を売るとどうなるというのですか?」
 「こ…こんなガキがSランクだと⁉」
 「お…オィ…Sランクに喧嘩を吹っ掛けてどうするんだよ⁉」
 「そういえば、貴方から1発殴られましたっけ? お酒も掛けられましたし…連れに暴行しようともしましたね…」
 
 僕は右手に雷魔法を宿すと、殴った方の男の体に手を触れて雷魔法を流した。
 異世界版スタンガンである…なので当然…?
 
 『ギャァァアァァアァッァァァァァァァァァァアァァァ!!!』

 男の体全体が青く光り輝き、光を失った瞬間…体から黒い煙が上がった。
 どうみても…スタンガンより威力は上だろうな?
 僕はもう1人の男に振り向いた。
 男は僕を見て震えていた。

 「君は…確か連れを無理矢理引っ張っていこうとしたよね? 連れを怖がらせて君だけ何も沙汰なしだと不公平だよね?」
 「いえ…あの…すいませんでした。」
 「それで許されると思っているのですか? 僕は何度も申し訳ありませんと言っているのに、貴方は見逃してはくれませんでしたよね? なので、選択権を2つ与えます!」

 僕は右手に雷を、左手に炎を出現させた。
 男は僕の手にある魔法を見ながら言った。

 「多数属性出現だと⁉」
 「貴方には、先程の男の様に雷を喰らうか、炎で死なない程度に黒焦げになるか…」

 僕は2種類の魔法を合わせて、大型の弓矢を作りだした。

 「もしくはその両方か…」
 「ふ…複合統一魔法も出来るのか⁉ 本当に申し訳ありませんでした!!!」
 「謝る事は大事だね! でもね、連れを怖がらせたのは許さないから選択肢を与えたんだよ。 もっとも選択肢が3つになっちゃったけど…どうする?」
 「許して戴けるまで謝るというのでは無理ですか?」
 「うん、無理! じゃあ、両方を喰らってね!」

 僕は男に合成術のフレイムスタンアローを喰らわせた。
 全身が炎に包まれて、さらに追加で電撃が体を駆け巡った。
 男は悲鳴すら上げれずに、全身真っ黒になってから地面に倒れた。
 その後、2人の男は救護室に運ばれて行った。
 残った職員は態度を変えて僕達に接して来た。

 「ダン・スーガー様…今日はどの様な御用でしょうか?」
 「態度が変わり過ぎてない? まぁ、良いけど…テルシア王国の冒険者ギルドのギルドマスターのヴァルガン様から、こちらのギルドマスターへの紹介状を預かっています。 御渡し戴けませんか?」

 僕は収納魔法から取り出した紹介状をギルド職員に渡した。
 職員は紹介状を持って急いで奥に入って行った。

 「さて、目的も果たしたし…出ると…ってレイリア、手首の所が赤くなってる!」
 「さっき男に引っ張られた時に強く掴まれたからだと思う。」

 僕は治癒魔法を掛けてあげると、レイリアの手首の赤くなったのが治った。
 その様子を職員が見ていた。
 
 「属性魔法以外に…多数属性出現に複合統一魔法、回復魔法まで…登録されているSランクでもここまでの事が出来る人はいるだろうか…?」

 僕等はギルドを出ようとすると、職員に呼び止められた。
 すると、奥の方から先程の紹介状を渡した職員が駆けて来た。

 「ダン・スーガー様、ギルドマスターがお会いになるそうです!」
 「いえ、結構です。 今日は紹介状を渡す為に来ただけですので…」
 「そんな事を仰らずに、是非にギルドマスターの所に…」
 「また依頼で何度も足を運ぶ事になるんですし、別に今日じゃなくても…」

 僕が言い終わる前に僕とレイリアはギルドマスターの部屋に連れて行かれた。
 ギルドマスターを見て思わず…

 「ヴァルガン…様?」
 「俺がこのギルドマスターのヴォルガンだ! ヴァルガンは兄の名だ!」
 「そういえば…サーディリアン聖王国のギルドマスターは弟がやっていると言ってたな…」
 「君がダン殿で、隣の女性は?」
 「エルヴ族の族長の娘のレイリアです。」
 「バルバトスの娘か! 確か強大な魔力を制御出来ずに封印されていたという話だったが?」
 「それはですね…」

 僕はエルヴの集落で起こっていた事を話した。
 ヴォルガンは頷きながら聞いていた。

 「なるほど、そういう理由か…だがそうなると、レイリアさんはギルドカードは持ってないよな?」
 「はい、私は集落から出た事が無いのでギルドカードは持っていません。」
 「じゃあ、ついでに作っちゃおうか?」
 「その前にダン殿のギルドカードを見せてくれ! 兄貴から討伐記録で見られない項目があったと言っていたので解析したい! レイリアさんのギルドカードは職員を呼ぶので対応してくれる。」

 ヴォルガンは職員を呼ぶと、レイリアを連れて下の階へ連れて行った。
 そして僕からギルドカードを受け取ると、かなり大きな水晶にカードを乗せて解析を行った。
 
 「この…変な文字が書いてあるやつか…何々…ルキシ…フェル⁉ ルキシフェルだと⁉」
 「あ、そういえば…ギルドカードを受け取ってから最初に倒したのがルキシフェルとアルカディア王女は言っていましたね。 確か邪神の名前だとか?」
 「邪神ルキシフェルを倒しただと‼ なるほど、兄貴がSランクに留めた理由が解った! この話が…本当だろうなぁ…ルキシフェルを倒したのなら、ダン殿のランクはSランクでは低すぎる! SSランクでもおかしくない位だ!」
 「別にSランクでも良いですよ。 爵位が侯爵から公爵になるくらいで、他に大した変化はないんでしょ?」
 「SSランクだと、公共の施設は無料になるんだ。 請求は全て本部で払ってもらえるから。」
 
 だとすると、SSランクの方が都合が良いのだろうか?
 この世界はSSランクが最高だと言っていたが…?

 「ちなみにお聞きしたいのですが、SSSランクってあるんですか?」
 「SSSランクは無くはないが、前回の救世主召喚の方々が魔王を封印した時にSSSランクを取得したくらいだ。 世界を救う程の影響力がない限り、まずそのランクまでは上がらないがな。」
 「では、なれるならSSランクでお願いします! 宿屋はロイヤルスィートに泊って豪遊し放題だ!」
 「ダン殿…ランクを上げるのを辞めようかと思いました。」
 「勿論、冗談です! 僕は元々貧乏人なので、言ってみただけですよ!」
 「なら、良いのだが…ただ、SSランクは国が絡んでくるから、王城に足を運ばないといけないのだが、都合の良い時はあるか?」
 「まだこの街に来てすぐでしたからね。 都合も何もいつでも構いませんよ!」
 「なら、3日後に王城に行くとしようか!」
 「あ、それならこの国の王妃殿下にも手紙を預かっていましたから丁度良いですね!」

 アルカディア王女にテルシアから旅立つ前に預かった手紙があった。
 これをこの国の王妃殿下に渡せば、一応この国での用事が終わるが…?
 
 「では、3日後に! このギルドに来てくれ。」
 「解りました! では、後程失礼しま……」

 言い終わると同時に部屋の扉が勢いよく開いた。
 そして職員が焦った顔で言い寄ってきた。

 「ギルドマスター大変です! レイリアさんのジョブが…」

 何やらもう一波乱ありそうです。
 僕は平穏を望んでいたのですがねぇ…?
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